ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

一橋大学でアウティングによる事件

 

以下の事件、痛ましいです。詳しい事情を知らないと判断できないこともありますが、生前に当該学生が大学に訴えていたことに真摯に応じるべきでした。
Zさんのアウティングするしかないというのは理解しかねます。死後の大学や周りの人の対応がひどいと感じます。そこから生前の対応も推測されます。遺族に対する周りの学生や教員全員の対応が、少なくとも報道情報から見る限りひどすぎます。
真剣に誠実に、アウティングしたこと、同性愛に無理解・差別発言していたことを謝りに行くのは当然ではないのか。当該のZも、そのまわりの友人たちも。そしてまわりの教員、大学も。裁判にどういう態度をとるかで正体がわかります。


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「「同性愛だと暴露された」転落死した一橋法科大学院生の両親、同級生を提訴」@弁護士ドットコムニュース
https://www.bengo4.com/internet/n_4974/

2016年08月05日 16時58分

一橋大学構内で2015年8月に起きた男子学生の転落死事故をめぐり、両親が同級生と一橋大を相手に、計300万円の損害賠償を求めて、裁判を起こしている。男子学生は同性愛者で、被告の同級生男性から周囲にアウティング(暴露)され、心身の不調に悩まされていたという。

原告はこの同級生の男性に対し、男子学生に精神的苦痛を与えたとして100万円を、大学側に適切な対応を取らなかった安全配慮義務違反などがあったとして200万円を求めている。提訴は3月25日付。

8月5日に東京地裁であった第1回口頭弁論後、東京・霞が関の司法記者クラブで、原告側代理人の南和行弁護士と吉田昌史弁護士が記者会見を開いた。アウティングによる裁判は珍しいそうで、吉田弁護士は「アウティングは、同性愛者の方が問題という視点で見られがちだが、加害的な行為で、アウティングした側に問題があるという理解を得たい」と語った。

●生前「人生が足元で崩れ落ちたような気がする」
訴状によると、当時男子学生は一橋大ロースクールの3年生。被告の男性とは同じクラスで、毎日のように一緒に食事する仲だった。男子学生は男性に恋愛感情を抱くようになり、2015年4月に告白。男性は、応じることはできないが、友人関係は継続すると伝えたという。

しかし、その2カ月後、男性はロースクールの同級生でつくるLINEのグループで、男子学生が同性愛者であることを暴露した。そこには「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめん」と書かれていた。

男子学生はこのメッセージに対し、「たとえそうだとして何かある?笑」「これ憲法同性愛者の人権くるんじゃね笑」と返信している。「笑」とあるが、南弁護士は「頭が真っ白になって、震えながら打ったのではないか」と話す。南弁護士は生前の男子学生からメールで相談を受けている。そこでは、「人生が足元で崩れ落ちたような気がする」と書かれていたという。

暴露された後、男子学生は心身に不調を来たし、心療内科に通うようになった。被告の男性と顔を合わせると緊張や怒り、悲しみで吐き気やパニック発作が起こるなどの症状があったそうだ。

●大学側に安全配慮義務違反はあるか?
男子学生は暴露された後、学内のハラスメント相談室や教授らに自身の体調問題を含め、複数回相談。大学側ともクラス替えや留年など、被告男性と距離を取れないか話し合っていた。

しかし、2015年8月24日、必修の「模擬裁判」に出席するため登校した男子学生は、建物の6階のベランダを乗り越え、転落。搬送先の病院で死亡が確認された。この日の午前中、男子学生は体調を崩し、大学の保健センターで休養していた。

原告側は、大学が男子学生の症状などを知っており、事故を予見できたにもかかわらず、有効な対策を取らなかったと主張している。これに対し、一橋大学は弁護士ドットコムニュース編集部の取材に対し、「本学の立場は裁判で明らかにしたいと考えております」と回答した。


会見には遺族も出席。妹が「一瞬にして兄の人生を、家族の人生を変えられてしまいました。生前、兄が被告学生を訴えたいと言っていたので、本人の無念を晴らすために提訴しました」などとコメントを読み上げた。

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「「ゲイだ」とばらされ苦悩の末の死 学生遺族が一橋大と同級生を提訴」@BuzzFeedNews
https://www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/gay-student-sued-hitotsubashi-university?utm_term=.uv9ggpx999#.nbRQQG5EEE

よくある失恋話、で済むはずだった。

posted on 2016/08/05 18:46

Kazuki Watanabe
渡辺一樹 BuzzFeed News Reporter, Japan

一橋大学ロースクールに通っていた男性(当時25)が、校舎から転落して亡くなった。仮名をAくんとする。彼はゲイであることを同級生にばらされ、苦しんでいた。愛知県在住の遺族は、秘密をバラした同級生や大学を提訴。8月5日、東京地裁で、第1回の口頭弁論が開かれた。

「振られた」で終わる話のはずが……

まずは、事件を振り返ろう。
訴状などによると、Aくんは2015年4月3日夜、仲良しだった同級生の男性Zくんに「付き合いたいです」とLINEで恋愛感情を伝えた。Zくんの答えは「付き合うことはできないけど、これからもよき友達でいてほしい」。
ここまでは「振られちゃった」で終わりの、よくある話だった。Aくんは実際、その後も以前と変わらず、明るく振る舞っていた。
状況が一変したのは2カ月後。Zくんが「Aはゲイだ」と、周囲にバラしたことがきっかけだった。
Zくんは2015年6月24日、同級生9人が参加していたLINEのグループチャットに、「おれもうおまえがゲイであることを隠しておくのムリだ。ごめんA」と投稿した。その前にも、少なくとも3人の同級生に「Aはゲイだ」と伝えていた。

Aくんはそれまで、ロースクールの同級生たちが同性愛者を「生理的に受け付けない」などと話しているのを聞き、ゲイであることを秘密にしていた。
突然、思わぬ形で秘密をばらされ、Aくんは大きなショックを受けた。Zくんと顔を合わせると、吐き気や動悸などのパニック発作がでるようになり、心療内科に通院しなければならなくなった。

アウティング」の典型例

自ら望んで、同性愛者だと告白することを「カミング・アウト」という。一方、同性愛者だということを、勝手にばらされることを「アウティング」という。
この事件は「アウティング」の典型例だ、と代理人の南和行弁護士はいう。
「同性愛者への社会的偏見は、まだまだ根強くあります。その中で、勝手にばらされたくない、と思うのは自然なことです。私も同性愛者ですが、このような形でばらされたAくんが、どれだけ不安に思い、落ち込んだかは想像を絶する」
「Aくんは8分後に『たとえそうだとして何かある?笑』と返信していますが、おそらくスマホを操作する手は震え、それだけ書くのも、やっとだったのではないでしょうか」
Zくん側は裁判で「恋愛感情をうち明けられて困惑した側として、アウティングするしか逃れる方法はなく、正当な行為だった」と主張してきたという。
この点が、裁判の重要なポイントとなりそうだ。

試験にも出られず……。

この件をきっかけに、Aくんの生活はがらりと変わった。勉強が手につかなくなり、Zくんと顔を合わせる授業や試験に出られなくなった。
大学のハラスメント相談室に行き、教授や職員、保健センターにも相談した。だが、大学側は「性同一性障害」を専門とするクリニックへの受診を勧めてきた。
性同一性障害は、自分の性別に違和感がある人が、戸籍を変えたいといった場面で使われる概念。同性の人を好きになる「同性愛」とは全く別のものだ。
南弁護士はこれを「同性愛に無理解な対応」だと批判する。
「大学の対応をみていると、まるでAくんが『同性愛者であることを気に病んで』自殺したかのようです。しかし、Aくんは、自分が同性愛者だということは受け入れていました。同性愛を秘密にしていたのは、同性愛者への差別・偏見がある社会を冷静に見つめていたからです」
「Aくんは、『男が男を好きになるのがおかしいんだからしかたない』といわんばかりの対応に、苦しめられていたのです」

発作、そして、転落死

運命の8月24日。ロースクールでは「模擬裁判」が行われていた。
Aくんは大学にやってきたが、パニック障害の発作が起こり、午前10時ごろ保健センターへ連れて行かれた。
保健センターの職員は、Aくんのおかれた事情をよく知っていたが、Aくんが「授業に出席したい」と言ったため、午後2時ごろに授業に向かわせた。その後、転落するまで、Aくんの身に何が起きたかを、遺族は知らされていない。
午後3時すぎ、Aくんは校舎6階のベランダ部分に手をかけ、ぶら下がっているところを発見された。救助が呼ばれたが、Aくんは到着前に転落し、亡くなった。

裁判での主張

遺族は同級生と大学を提訴、合わせて300万円の損害賠償を求めている。原告側は大学の責任について、次のように主張している。
今回のような「アウティング」が起きたのは、同性愛についての説明や、セクハラを防ぐ取り組みを大学が怠ったせいだ。さらに、Zくんと顔を合わせれば、Aくんがパニック発作を起こす可能性があると認識していたのに、それを防ぐための取り組みをせず、転落事故を招いた。
一橋大学側は裁判で、「大学の対応に問題はなかった。個別の事故は防げない」と主張しているという。

遺族の思い

口頭弁論の後、記者会見した遺族は、「アウティング」をしたZくんについて、次のように述べた。
「生前、本人が『Zくんを訴えたい』といっていたので、本人の無念を晴らすために提訴しました」
「あの一言で息子の人生が変わったことが許せない。息子を死に至らしめたことが許せないです。家族の心の傷は癒やされない。自分のとった行動を理解して、きちんと責任をとり謝罪してほしいです」
大学の対応については、こう非難した。
「同性愛者、うつ病パニック発作についての知識・理解が全くなく、模擬裁判の欠席は前例がない、卒業できないかもしれない、などとプレッシャーをかけました」
「クラス替え、留年の相談にも、真剣に対応してくれませんでした。亡くなった後の対応も、事実を隠そうとしているようで、誠意が感じられませんでした。一橋大学のことも許せません」
「説明がない」
この裁判に、遺族を駆り立てた理由の一つが「説明がない」ということだ。
大学に詳しい事情説明を求めたが、実現していない。同級生たちから事情を聞きたい、という求めも「司法試験で忙しいので」と断られた。Zくんをはじめ、事情を知る同級生たちからは、連絡はないという。
Aくんの母親はBuzzFeed Newsの取材に、涙ぐみながら「息子も裁判を見守ってくれていると思います」と話した。

訂正
初出時、請求金額に誤りがありましたので、修正しました。 2016/08/05 22:33


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相模原の津久井やまゆり園事件についての前田さんの見解

 

紹介しておきます。

 

TUESDAY, AUGUST 02, 2016
メッセージ犯罪としてのヘイト・クライム(津久井やまゆり園事件)
http://maeda-akira.blogspot.jp/2016/08/blog-post_94.html

 


1.相模原の津久井やまゆり園事件から一週間が過ぎた。当日、毎日新聞から電話取材を受けて「ヘイト・クライムの可能性がある」と話したところ、7月27日朝刊に「憎悪犯罪の可能性高い」という記事になった。30日のTBS報道特集でも同じコメントを放映してもらった。ほかにもいくつか電話取材を受けたので、これから掲載されるかもしれない。31日のNHKニュースでも、ある社会学者が「ヘイト・クライムだ」と述べていた。



2.ヘイト・クライムはもともと人種、民族、皮膚の色、宗教などの動機による暴力犯罪を指して用いられてきた。その後、ジェンダー、セクシュアル・アイデンティティ、障害などにも広がってきた。障害差別によるヘイト・クライムを認めるか否かは、国により、研究者により、異なる。アメリカでは、2009年のヘイト・クライム法において障害によるヘイト・クライムの刑罰を加重している。同様にニューヨーク州刑法やヴァーモント州刑法も障害を含んでいる。それゆえ、障害差別によるヘイト・クライムを認めることができるだろう。



3.カリフォルニア・ルーテル大学のヘレン・アン・リン教授の論文「直接被害を越えて――ヘイト・クライムをメッセージ犯罪として理解する」によると、「ヘイト・クライム/ヘイト・スピーチは、被害者及びそのコミュニティを脅迫するためのメッセージ犯罪である。

ある集団に属しているが故に被害者に向けられる象徴的犯罪である。前述のファンによると、ヘイト・クライムが処罰されるべきなのは、単に身体的行為を超えて心理的感情的影響を有するからである。

刑罰がより重くなるべきなのは、人種的不寛容の歴史に基づいて、被害者が特に傷つきやすく、身体的被害をずっと超えた被害を受けているからである。

例えば、アフリカ系アメリカ人の芝生で十字架を燃やす行為は、歴史的文脈から言って、エスカレートした暴力による明白な脅迫であって、単なる放火ではない」という。

 


 さらに、リンによると、「アメリカ公民権委員会によると、ハラスメントは『移動暴力』という共通の形態をとる。近所で、特に中産階級アジア系アメリカ人が居住する郊外住宅地で発生することが多い。卵を投げる、石で窓を割る、銃で窓を割る、火炎瓶を投げるなどである。レヴィンとマクデヴィッドはこれを『防衛的ヘイト・クライム』と呼んでいる。

白人が多く住む地域に引っ越してきた黒人家族、アジア系の友人とデートした白人女学生、最近職にありついたラテン系の人が狙われる。防衛的ヘイト・クライムは『出て行け。お前たちは歓迎されていない』というメッセージを送るためになされる」という。


*Helen Ahn Lim, Beyond the Immediate Victim: Understanding Hate Crimes as Message Crimes, in: Paul Iganski (Ed.), Hate Crimes, Vol.2, The Consequences of Hate Crime, Praeger Publishers,2009. 



4.津久井やまゆり園事件では、過激な差別思想がメッセージとして発信された。直接の被害者に加えて、家族や施設の関係者が受けたダメージも甚大であるが、被害者と同じ属性を有する人々とその関係者に激烈な差別メッセージが送られてしまった。差別思想が全国津々浦々に届いてしまった。


5.各メディアが努力を続けているが、いま必要なのは「カウンター・メッセージ」を繰り返し、強く発信することである。差別動機によるヘイト・クライムは許されない犯罪であることと、そして、被害者や関係者を支え励ますメッセージである。


真っ先にカウンター・メッセージを発信するべきは首相であった。アメリカのオーランド事件の際にオバマ大統領が即座にメッセージを発したように、パリやニースのテロ事件の際にオランド大統領が直ちにメッセージを発したように、首相が差別を非難し、関係者を励ますメッセージを出すべきであった。

 

ところが、外国における事件に際してわざわざメッセージを発した安倍首相は、津久井事件を漫然と見過ごしている。措置入院についての見直しと言う形で、加害側だけに注目している。しかし、被害にさらされる人々へのメッセージこそ先である。

 

カウンター・メッセージに続いて、啓発、教育、行政指導、法改正など、さまざまの方策が検討されるべきであり、総合的な取り組みが必要である。あれかこれかの二者択一はとるべきではない。すべての個人の個性が尊重され、すべての命が大切にされ、差別をなくすために、差別と闘う社会づくりが必要である。放置しておくと、ヘイト・クライムは社会を壊す。壊れる前にやるべきことがたくさんある。
Posted by 前田朗 at 6:29 AM

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きれいなこころを少し映せた 『朝が来る』

 


土曜ドラマ『朝が来る』が終わった。あまりに主人公の女の子が馬鹿で失敗ばかりして、適切なことをしないので、無理やり感があって、まあそこは二流ドラマなのだが、養子の問題に加えて、人間観として基本、人に温かい信頼感を持っているので、最終回はそれなりにみれた。

きれいな心を見るのは心地よい。
現実的でなくてもよい。この世界には少し、キレイなものはあるのだから。

きれいな心を見るのがうざい人もいるのはわかるけど。

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水俣病

 

NHK番組で、患者(その家族、遺族)が会社の幹部に怒りの言葉をぶつける場面を見た。

それはすごいものだった。

「金など要らん!親を返せ」

 

そしてそこにいた人が適切なことを言っていた。

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「あの患者の人たちは、チッソの人間を組織の人間とは見ていないわけですよ。
相手も人間だと。 だから相手も人間なんだから、俺たちのこの苦しみを言えば、分かってくれるだろうということなんですよ。
あくまで人間として話しをしているわけですよ、相手を。
ところが向こうはね、組織の人間として話しをしますから。

本当の、人間の、本当の地獄の苦しみを受けた人たちのことばが、交渉という場で、対等で話をされたことはないんじゃないでしょうか。
あの交渉のなかで、人間的にも、患者の人たちは、完全に「会社の社長以下、重役たち」を圧倒しましたもんね。人間として」


スピリチュアリティを写し取った番組だった。

 

 

映画「アリ地獄天国(仮)」 ブラック企業 ”アリさんマークの引越社” IN 大阪

 

昨日、大阪なんばで、「漆黒のブラック企業 ”アリさんマークの引越社”の真実!」の集まりが開催され、参加してきました。充実していて楽しかったです。

 

改めて、”アリさんマークの引越社”の人権侵害は許せないなと思いました。


映画「アリ地獄天国(仮)」パイロット版 (監督:土屋トカチ/2016年/37分)
をみました。

これだけでもとてもいい映画でした。早く完成して、全国で多くの人に見てほしいです。

 

今まで知っていたこと以上に、西村さんのお母さんの御葬式の場に、謀略的な怪文書が送られてきたことなど許せないと思いましたし、在日韓国朝鮮人、中国人を差別する、又部落出身者を差別するこの会社に、おぞましさを覚えました。

このことを部落解放同盟や在日外国人 在日コリアンなどの運動をしている人たちにも伝えていきたいと思いました。西村さんを誹謗中傷する張り出しの紙に「北朝鮮人」と書いたりする、このあまりのばからしさに、このままこのブラック差別企業が生き残ることは許されないと思いました。

 

長時間労働、未払い賃金、有給休暇使えないこと、部落差別、外国人差別、会社にたてつくやつを追い出す体質、車の弁償金で借金地獄に縛り付けること、貯金を強制的にさせて弁償金と相殺させること、辞められないようにすること、などなど、問題の総合商社!

 

特に昨日のイベントでよくわかったのはポイント制という形で、労働者を競争させ、主流秩序と同じく、いくら頑張って絶対的な量としては多く働いても、相対評価なので、序列の下位半分は賃金が下がるという仕組み。

だから休みをちゃんととると賃金が下がるわけです。競争による殺人的労働環境の会社です。

 

会社のいじめ、追い出し作戦に負けずに戦う西村さんがいてこその大きな運動です。これはワタミに次ぐ、日本の労働運動の歴史に残る大きな運動になるでしょう。

 

西村さんや、そのほかのプレカリアートユニオンのみなさんに会えたのが楽しくてよかったです。

 

とりあえず、昨日のイベントの一言感想でした。

 

そうそう、皆さん、絶対に「アリさんマークの引越社」を使わないようにしましょう。
見積もりを頼んでも、「あなたの会社は西村さんをはじめとして労働者に対して、ひどいことをしているそうですね」といってください。

この会社に無批判的にいること自体を見直していく社員の方が増えることを期待します。

7
●場所:大阪・ロフトプラスワンウェスト

満員御礼の大盛況でした!

 

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2016とっとりで

 

鳥取で、水俣病のこととか、沖縄のこととか、すこし話を聞いた。
NHKでETVアンコール、「水俣病 魂の声を聴く」をやっていた。

発病60年。

 

そういう事をちゃんと受け継いで、生きていく人の末尾に並びたい。

 

このあいだの鳥取の、PCのなかに埋もれていた写真を見つけることができた。

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植松容疑者は、私だ :障害者施設殺傷事件(その2)   功利主義をこえられるのか

 

 

 

先日書いた以下のブログの関連のことを少し。
2016-07-29
植松容疑者は、私だ
http://hiroponkun.hatenablog.com/entry/2016/07/29/120023

 

功利主義といってもいろいろあるが、それでも基本は、多数派のためには少数派が犠牲になるのは仕方ないということだ。そこに主流秩序をアわせて、前回すこし書いた。わかりやすかったようで、多くの人が読んでくださったよう。

 

サンデーモーニングでも少し似たようなことを言っていたけれど、主流秩序論にまでいかないからどうしても浅い。主流秩序への自分のかかわりやスタンスを問う人が増えればいいなと思う。

 

『閉塞社会の秘密──主流秩序の囚われ』(アットワークス、2015年)の関連部分を少し紹介しておきます。

 

○ 強者が強引に価値を決める社会
現代社会は、自由や多様性の装いをまといながらの、高度な統制の社会である。大事件(大震災、戦争、テロ、猟奇的事件、カルト、エイズなどの不治の怖い病気 など)を利用して不安を植えつけ、真に敵対的な政治運動を封印し、関心を非政治的な身近なものに向けさせ、「自由な消費」という形での画一的統制をおこなっている。


原発をめぐる議論に典型なように、多くのことは実は客観的・中立的・科学的・合理的な判断によって決定されているのではなく、利害、主観、政治的、思想的、ときには倫理的哲学的な立場によって判断がわかれるようなものによって決定されている。事故の起こる確率が高いと見るか低いと見るか、もし事故が起こっても社会的経済的利益と比較して甘受すべきものと見るか、甘受できないものと見るかは、人一人の命や痛みをどれだけの重みと見るかにかかっている。お金を払えば、事故が起こった原発で働いてもらうことに問題はないと考える。自分の家族は行かせないが、行きたいという人がいて契約が成立しているならいいじゃないか。その程度の思考で原発事故やその後の対応を考える。


識者の多くは、競争を肯定し、金による契約を肯定し、商品を売るために文を書き、口を開くような人である。それは「嘘に巻く包帯」のようなものであった。10万人が利益を得るなら5人が死んだり50人が病気になったり自然が破壊されるのはしかたないとおもうかどうか。都会で事故が起こるとどうしようもないから、金をばらまいて地方に原発を造るのはよいと見るか、ひどいと見るか。

100万人が失業していようと、統計的にそれが2%で相対的にましであることなら、たいして問題ではないとみるかどうか。貧乏な人が代理母になったり、子どもや臓器を売ったり、売春したり、ひどい労働条件のところで働くのも、「本人がその金額の契約で納得しているならいいじゃないか」という。「一部そういう例外はあるかもしれないがしかたない」という。多国籍企業が労賃が安い国に行ってそこで安く商品を作るのはいいことだ、金で土地を買ったりビルを買うのはいいことだと思っている。


そこは価値観の問題、生き方の問題であり、受験偏差値が低いとか高いとか、素人である、専門家であるとかは関係ない。理屈はどこにでもつけられる。多数の利益の前には少数の犠牲は正当だという、道徳における単純な帰結主義功利主義 の思想は強くはびこっている。先に結論ありきで、組織の名のもとに動き、責任など誰も取らないなかでは、恥ずべきことなど「恥ずべきこと」ともおもわれずに、いくらでもなされる。社会とは所詮その程度で動いている。(たぶん、そこは大筋では変わらない。で、自分はどうするかが、次章の課題である。)

 

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功利主義を超えた先に


本書の観点、スローの視点は、最大多数の最大幸福という功利主義では考えないということを意味する。マイケル・サンデルは『白熱教室』の「殺人に正義はあるか 犠牲になる命を選べるか」という問題提起において、以下のような事例を紹介した。


病院で中程度のけがをしている5人と重症の1人がいて、5人を診れば5人を助けられるが、重症患者は死ぬ。その逆に重症患者1人を診ればその人は助かるが5人は死ぬ。どうするか。
 また臓器移植で5人の心臓、肝臓、膵臓(すいぞう)、肺、腎臓(じんぞう)を必要としている患者がいて、移植があれば5人は助かるとする。そこで、隣の部屋に偶然、健康診断にきている健康な人を1人殺して5人に移植することは正義か。


さらに海の上で4人で漂流していた時に、生き延びるために誰かひとりを殺して食べて残り3人が生き延びるという行為を私たちはとるのかという問題。
 功利主義で言えば、多数派の利益になるのであるから一部少数者の犠牲は合理的な選択となる。


多数がよければ少数の犠牲は仕方ないという観点だけで生きるなら、日本国民の多くが沖縄に基地を押し付けることも、福島や福井県など人口の少ない地方に原発を押しつけることも正当化される。多数の正社員のためには、少数の非正規労働者は不安定雇用でも低賃金でも首切りにあっても、しかたないとなる。

日本人の利益を優先して外国人を差別することも、健常者の利益のために障がい者を差別することも、性的多数派のために性的マイノリティを差別することも合理的となる。さらに、わが国民(民族)が生き残ったり豊かになるために他国を侵略する戦争を肯定する考え方にもつながるし、失業率が一定あってもよいとみる考え方にもつながる。


 だから本書は、そうした功利主義を批判する立場を選んでいる。だがこのことは直ちに自分は多数派の側にいて主流秩序の維持再生産に加担していないかという問いにつながっていく。きれいごとだけでとどまらずに、自分の生き方や利害にかかわることにまで論理的にはつながり、自分のありようが問いの前で審問される。


たとえば、上記のような少数派を犠牲にすることに違和感を感じるというなら、では、動物の犠牲(苦痛、大量虐殺)の上に肉食や革製品利用・羽毛利用があることについては自分はどう考え行動するのか。

環境破壊につながる食事の仕方でいいと言えるだろうか。自動車を所有し乗ることはどうなのか。エネルギーをかなり使う家電製品の多用はどうなのか。多くの食べ物は、工業的な食物生産によって供給されている。そして多くの店では豪華な食事が供されている。そこに、少数の犠牲はないのか。結婚したり正社員になるということは、結婚できない人や結婚していない人や正社員でない人の犠牲の上に立っていないのか。


 こうして、功利主義の立場をとらないということは、たとえば消費主義の問題、さらにべジタリアン問題といった簡単ではない問いを私たち一人一人に突きつける。仕事だから仕方ないとか、「動物たちが命をささげてくれていることに感謝しましょう」という程度で話を終わらせるのは、欺瞞(ぎまん)でしかない。

上記の臓器移植の例で、「健康診断に来た人の命をいただいたので感謝しましょう」と言って5人の移植のために一人を殺すことを正当化しないならば。また泥棒した後にお金を奪われた人に、泥棒した人たちが仲間の間で「感謝しましょう」と言っていればよいと思わないならば。


功利主義の立場を「合理的」と呼び、現状を急激/根本的に変えないようなことを「現実的」と呼び、自分の生活を変えないような、外国や昔の話、哲学や一般論、安定した立場にいるものが経済政策などを論じているのは簡単である。自分にかかわらない空論だけ言っていられるから。

しかし、そういう立場をとらないならば、そして「思考しないで自分の加担性をみずに、少数を犠牲にするような鈍感さ」を問題とするならば、自分にとっての難問に直面せざるを得ない。

私たちは、何かしらの命を奪って食べているし、グローバリゼーションの中で生きており、資源・工業製品を消費し、金を使ってモノを買うという形で消費主義に加担している。学歴主義に加担し、美人をほめたたえて美の秩序を再生産し、地球環境に悪いものも買って消費し、大量のごみを出している。


いまの社会、主流秩序と自分の責任の問題、正義や倫理の問題を考えていくということは、慣れ親しんだナイーブな状態(信じていること)が揺るがされるから自分にとってのリスクである。しんどくなる。楽ちんさ、純真さを失う側面がある。自分の政治的判断にも確信性が減ってしまい迷うことになる。本書はその立場から考察している。


だがそれは苦しいばかりではない。むしろその道を通ってこそ見える景色を喜びとし、成長ととらえることができると考える。そうして獲得していける世界の闇や深みにつながる感性を、私はスピリチュアリティと呼ぶ。単純な元気さがなくなり無口になった先に、また希望や楽観性を見出せるようになりたいと思って本書をまとめている。


ただ議論して気のきいた理屈を言うだけで、変革と結び付かない議論に人生を使ってはならない。自分を変えられる時に自分はどうするかという問題である。

 

ポイント16:功利主義ですまないとなると、がぜん難しくなる。自分の加担性を入れて、それでも見えてくる小さな希望を探す。現状を急激/根本的に変えないようなことを「現実的」と呼び、自分の生活を変えないで一般論を語るのは思考停止あるいは欺瞞でしかない。

 

 

月に働く時間がかなり変動するバイトが有給休暇を取ったら、1日何時間分のバイト代をもらえるのか?

 

もう一つ質問に答えておきます。

 

●月に働く時間がかなり変動するバイト≪居酒屋≫をしています。有給休暇を取ったら、1日何時間分のバイト代をもらえるのか?

 

A:週5日働くような人なら平均賃金で払うのが一つの方法。平均賃金とは、これを算定すべき事由の発生した日以前3箇月間にその労働者に対し支払われた賃金の総額を、その期間の総日数(30日、31日で計算)で除した金額。

 

バイトの場合、通常の平均賃金だと低くなるので、日給や時間給、出来高払で賃金を支払っている場合は、実際に出勤した日当たりの賃金も計算して、これに100分の60を掛けたものが基準となる。つまり、平均の1日当たりのバイト代ということ(ただしその6割)。


例えば過去3か月の全労働時間を出勤日数で割ると、1日当たり平均の労働時間が出ますよね。その分のバイト代(の6割)が出るということです。これは大雑把な計算です。


もう一つの計算方法は、有給休暇を取得した日の通常の労働時間が6時間で時給が800円としたら、4,800円

 

バイトが、1週間の中で、月曜7時間の日と 木曜4時間の日に分かれているとき、
有給休暇を取得した日の労働時間によって払う、つまり月曜日に有休をとれば7時間分の5600円、木曜に有休ったら、4時間で3200円。

 

計算方法は会社によって違うし、交渉すればよい。

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土日に働くと、全部25%割り増しの賃金をもらえるのか?

 

大学の講義で、労働問題の基礎知識の授業をすると、バイトにも有給休暇があるなんてと驚く学生さんが多くいます。
休日手当があるという話をしたら、ある学生さんが「アルバイトをしているが、土日に働くと、全部25%割り増しの賃金をもらえるのですか?」という質問をしてきました。

バイトしている人には重要な問題なので、答えておきます。

 

●アルバイトをしているが、土日に働くと、全部25%割り増しの賃金をもらえるのですか?
A: 違います。
労働基準法では、1日8時間、1週40時間が法定労働時間です。
時間外労働には限度が定められており、原則として1か月45時間、1年360時間を超えないものとしなければなりません。

 

割増賃金には時間外労働に対するもののほか、休日労働に対するものと深夜業に対するものがあります。
休日労働とは、労働基準法で定められた法定休日(週1日又は4週を通じて4日。曜日は問いません。)に労働させることです。


つまり土日に働いても必ずしも休日労働とはならないわけです。
残念ですが、週6日労働での、残りの休日なら絶対ですが、週5日でも土曜日は微妙だし、
ましてバイトで週2日とか3日なら、日曜日でも法定の休日とはならないでしょう。

 

ということですから、 バイトが月水金の勤務のときに、「今週、臨時で日曜日にバイトに入って」、と言われれば、休日手当もらえるよう交渉することはできますが、得られるかどうかは微妙です。交渉次第ではらってもらえますが、法的には、35%アップが必須というわけではありません。

 

休日労働に対する割増賃金は、通常の賃金の3割5分以上です。
法定休日には法定労働時間というものが存在しないので、休日労働をさせた場合は時間外労働に対する割増賃金は発生しません。

美輪明宏「戦後70年、これからを生きるあなたへ」

 

 

 SONGS

美輪明宏  ~戦後70年 今届けたい歌~ 第353回 2015年 9月5日(土)

今年7月、故郷長崎を訪れ、作家・僧侶である瀬戸内寂聴とのトークショーに出演した美輪明宏。テーマは「戦後70年、これからを生きるあなたへ」。

50年という長きにわたって親交を深めてきた寂聴93歳、美輪80歳。戦争体験者である二人の対談は、戦争と平和だけでなく、文化、宗教、人生訓と多岐に渡り含蓄に富む内容となった。

 

今回の「SONGS」は、この2人の対談と、美輪の代表曲「ヨイトマケの唄」、菊池章子のヒット曲「星の流れに」をカバー、そして美輪のオリジナル「愛の贈り物」という3曲で構成。美輪が今こそ伝えたい歌とメッセージをお送りする。
セットリスト
「愛の贈り物」(1989) (Pf) セルジュ染井
「星の流れに」(1947)
ヨイトマケの唄」(1965) (Pf) セルジュ染井
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阪大(理工系)教授がセクハラしたのに、隠ぺい?

 


http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49188
2016年07月15日(金) 現代ビジネス編集部
【スクープ】大阪大学教授の重大セクハラと「隠ぺい疑惑」を追及する!~「学生の性器を触る」「布団で添い寝」でも処分は休職一カ月…?


社会的にもハラスメントへの問題意識が年々高まっているなか、教育機関、しかも税金を投入されている国立大学が、この有り様でよいのでしょうか」(大阪大学の関係者)
関西の名門国立・大阪大学で最近、重大なセクシャルハラスメント問題が発覚した、との情報を『現代ビジネス』編集部は掴んだ。ハラスメントを行った教授には、大学側の温情によって、外部に公表しなくても済むような甘い処分が下る可能性がある、という。

 

事実なら「隠ぺい」と言われても仕方がない事態だ。実際に取材を進めると、大学内からも処分方針について、疑問の声が聞こえてくるのである――。
関係者の話を総合すると、事の発端は2015年秋ごろ。同大学の学生が、学内のハラスメント相談室に「教授からセクハラを受けている」と駆け込んだことからはじまっている。

当該の教授――ここでは仮にX教授とする――は、同大学でも有名な理工学系の男性教授。学内のみならず、学外、そして企業からもその研究が注目されている。他の教授からの評判もすこぶるいいという。

 

そんな教授がなぜ……という驚きに加え、さらに衝撃的なのが、被害を訴えたのが、男子学生だった、ということだ。
男子学生の相談を受け、大学のハラスメント調査委員会がX教授に聞き取り調査を行ったところ、教授はその事実を認めたという。


事情を知る、同大学の関係者が明かす。
「調査委員会が作成した報告書によると、X教授は、1年以上にわたってその学生に対し、性器を触る、学生の下宿先に泊まり添い寝をする、一緒に風呂に入るなどの行為を繰り返した、とのことでした。学生は『やめてください』と伝えたにもかかわらず、止む気配がなく、ついに耐えられなくなり、勇気をもってハラスメント相談室に駆け込んだようです」
調査委員会がX教授らの調査を終えると、大学側は処分の検討をはじめた。立場を利用して悪質なセクハラ行為を働くなど、言語道断。学生の勇気ある告発を受け、大学側は教授にしかるべき処分を下すべきだ。


ところが、同大学内では不可解な「検討」が進められたという。
調査委員会が報告書を作成したのを受け、今年6月中旬、同教授が所属する部局の教授会が開かれた。セクハラ事案の報告を行ったうえで、その処分内容について話し合うためだ。「まさかあのX教授が…」生々しい性的描写が並ぶ報告書を見て、同僚教授らは言葉を失ったというが、さらに彼らを驚かせたのが、その処分内容についてだった。別の関係者が明かす。


「報告書が回覧された後、処分についての話し合いが行われました。しかし、重い空気が流れており、誰も口を開こうとしない。ようやくある教授が『…今までの処分の事例を参考に、決めるのがいいのでは』と発言し、それが妥当だよな、と皆その意見に納得していました。ところが、部局の責任者がその意見を遮るように『処分は一カ月の休職で収めたい』と言い出したのです」


過去の処分事例を参考にすればいい、というのは極めてまっとうな意見だろう。大阪大学は、2013年に、基礎工学研究科の助教が大学院生らに対してアカデミックハラスメントを働いたとして、停職3か月の懲戒処分を下している。また、2010年には男性准教授が女性を研究室に誘い出し、2人きりになるなど大学の秩序や風紀を乱したとして、停職6か月の懲戒処分にしたと発表している。


他の大学の事例を調査してみても、学生に対するセクシャルハラスメントを働いた教員には、少なくとも3カ月、長ければ1年程度の停職処分が下されるのが一般的だ。
であれば、今回の一件でもその程度の処分が下されるのが妥当だろう。にもかかわらず、1年にもわたり学生に対して性的行為を働いた教授が、わずか1カ月の休職…本当に、それでいいのか――。同僚たちは耳を疑ったというが、部局の関係者が「こんな事情がある」と明かす。
「部局の責任者が、その教授会のなかで『うちの大学では、1カ月の休職であれば、外部に公表しなくていいことになっている。彼には未来があるので、温情措置を取りたい』という旨の発言をしたのです。


X教授は非常に有能で、その研究は内外の注目を集めている。大学側にとってはアピールのためにも欠かせない人物です。おそらく、彼のキャリアを汚したくない、という気持ちが働いたのでしょう。


7月下旬に処分を下せば、そのまま大学は夏休みに入ります。つまり、一カ月の休職と決めてしまえば、夏休み期間中に休職を終えるうえ、公表されることもないために9月には素知らぬ顔して大学に戻ることができる――。そんな狙いがあったのではないか。報告書の内容を読む限りでは、とても一カ月の休職が妥当とは思えない。責任者も『セクハラの程度が軽い』などという認識はしていなかったようですし…」
確かに「国立大学法人大阪大学における懲戒処分の公表基準」の、公表の対象とする懲戒処分事案の項を読むと、「②職務に関連しない行為に係る懲戒処分のうち、懲戒解雇、論旨解雇又は1月以上の停職を内容とする懲戒処分」と書かれてある。X教授の処分を「1カ月」としたのは、公表を避けるため、というのは説得力がある(※)。
この後、最終的な処分案について話し合われるため、7月はじめに再度教授会が開かれたが、他の教授が異論をはさむ余地もなく、教授会では「一カ月(程度)の休職」という決議が下されたという。


実際には教授会の決議によって処分が下されるわけではなく、この決議を受けた大学本部が処分を決定する、という。現状、本部で最終的な処分について話し合われている真っ最中、とのことだが、前出の関係者は「基本的に大学本部は、処分については教授会の決議を尊重する可能性が高い。となればこの一件は、世間には公表されずに終わってしまうかもしれない」と嘆息する。
これが事実なら、教授の経歴を傷つけないための一種の「隠ぺい」、と言われても仕方がないだろう。


現代ビジネス編集部は複数の大阪大学関係者に取材をし、確証を得たうえで、当該のX教授に取材を申し込んだ。すると、「どうしてそれを知っているのか…」と戸惑いを見せ、「大学側の決定もまだ正式に下されてはいないので、私には答えられない」と繰り返した。
続いて編集部は大阪大学に、
・X教授のセクハラ行為があったというのは事実か
・1カ月未満(程度)の休職という処分案が教授会で決議されたのは事実か。またそれはどういう基準で出されたのか。事実であれば、過去の、あるいは他大学の事例と比べて短すぎるのではないか
・1カ月(程度)の休職であれば、外部に公表する必要はないようだが、それが理由で「1カ月未満」という決議が導き出されたのか。一種の隠ぺいではないかとの声に対して、見解を伺いたい
・現在、本部に決議を上申中と聞いているが、それは事実か。どのような処分が検討されているのか。最終的な処分内容は公表するのか
などを問うたが、「大学といたしましては、お問い合わせの事案にかかる事実の有無も含め、お答えすることはできませんので、その旨ご了承ください」(企画部広報課)と回答を寄せるのみだった。繊細な内容を含むため、回答に慎重になるのは理解できるが、一切を答えないとは…。
今回の一件について、大学内部の関係者はこう嘆く。
「有能な教授の名誉を傷つけないために軽い処分にする、というのは、あまりに筋が通っていません。過去の事例に倣って、しっかりとした処分をしなければ、勇気をもって告発した学生も浮かばれないでしょう。軽い処分で済むとの認識が共有されれば、セクハラへの問題意識も低下します。


近年、大阪大学では教授の不正経理が発覚したり、論文不正が発覚したりと、教員のモラルが低下しています。その空気を改めるためにも、厳正な処分と公表は不可欠ではないか」


(前ページ※:「公表の例外」の項に、「被害者又はその関係者のプライバシーなどの権利利益を侵害するおそれがある場合(中略)処分内容の一部又は全部を公表しないことがある」ともあるので、今後、大学側がこれを理由に公表しない可能性があることは付記しておく)


大阪大学のホームページには「ハラスメントのない大学を目指して」という標語が掲げられている。また、7月21日にはハラスメント防止に関するセミナーも行われるという
X教授は編集部の取材に対して「まだ処分が決まったわけではないので…」と繰り返した。前述のとおり、教授会の決議を受けて、現在大学本部で最終的な処分内容が検討されているようだが、相応の処分が下されることになるのかどうか、に注目したい。

 

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植松容疑者は、私だ

 

 相模原市の障害者施設殺傷事件は、確かにこの植松聖容疑者の個人的問題がある、つまり、麻薬をやっていて異常な状態になっている者、「大麻精神病」「妄想性障害」という病人だろう。


しかし、効率を大事にし、新自由主義・弱肉強食でいいとし、自己責任論でいいとし、主流秩序を良しとする人は多いではないか。それならば、失業者が100万人いても仕方ないし、自己責任だと思い、その人が生きるのが苦しいことに同情しない。自殺しても自業自得と思う。ホームレスの人が道に寝ていても、なんとも思わない。むしろ邪魔と思う。きえてなくなればいいとおもう。電車で自殺者が出て電車が止まったらイラッとする。勝手にどこかで邪魔にならないところで死ねよと思う。

 

職場で仕事が遅い人を見てイラッとする。下請け企業の人に怒鳴る。パートに怒鳴る。
つまり功利主義的な発想の人、つまりは主流秩序の価値観の人は多い。

 

で、その考えを突き詰めれば、能力のないものはくたばればいい、いなくなればいい、社会の邪魔、社会の無駄、社会のお荷物となる。移民を受け入れないとか、企業で簡単に解雇するとかとなる。生活保護利用者を罵倒するとなる。

 

ならば植松容疑者のしたことを他人事と言えるのか。彼のしたことはもちろん極端だし、正当化されないが、彼と考えがつながっている人だらけではないか。
それは私にだってある。私は能力主義に囚われ、名声にとらわれ、外見に囚われ、金にとらわれ、権力に囚われているところがある。外国の地震被害者には日本の被害者よりもこころが動かされないほどの想像力の低さである。ヴィーガンの主張は正しいと思いながら、ヴィーガンになれないような矛盾ある人物である。

 

障がい者放研究会にむかし入っていたし、かなり長らく青い芝の障がい者の人の介護に入ってきた。しかし私は障がい者差別の意識をまだ持っている。
自分が障碍者になることを100%受け入れられるような人物ではない。

とするならば、植松容疑者は私なのである。

 

私はDV問題にかかわっているが、私は自分にもDV加害者と連続したものがあると思っている。誰もが加害者の側面がある。
私はDV加害者である、と捉える人が増えることが、DVが減っていく社会の具体像なのである。

それは女性も同じである。そこがなくて一面的になりすぎるものは危ない。

 

まして、ネットにはネトウヨが徘徊し、日本でも世界でも、単純な排外主義がはびこっている。日本会議に浸食された人が多数いる国会議員。橋下、安倍、石原など、皆極右的要素があるではないか。ヘイトスピーチでは、朝鮮人韓国人を殺せ! 朝鮮人ゴキブリを殺せ!といっている。
日本で多くいるこうした右翼系の人たちなど、「ヒトラーの思想が降りてきた」という植松容疑者と思想はどっこいどっこいだ。


非常に近いのだ。

 

ナチスドイツだけが障がい者差別しているのではない、主流秩序の価値にとらわれている多くの人は、障がい者差別の思想であり、植松容疑者の考えと自分を別物とは言えない。
働けない者は自然淘汰されたらいいと思っている人は実は多いのだ。

なのにメディアでは、障がい者の命も同じ重みという建前を言う。
本当に本当にそれを言える人は少ない。
「言えない自分、矛盾」を見つめる誠実さがないことは恥ずかしい。


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相模原殺傷:容疑者「ヒトラーの思想が降りてきた」

毎日新聞

 

緊急措置入院中、病院のスタッフに話す
 相模原市の障害者施設殺傷事件で、植松聖容疑者(26)が緊急措置入院中、病院のスタッフに「ヒトラーの思想が2週間前に降りてきた」と話していたことが、相模原市への取材で分かった。ナチス・ドイツは障害者を「価値なき生命」と決めつけ、「国家的安楽死」と称して大量に殺害したことで知られる。

 

 市は2月19日、植松容疑者の措置入院の是非を判断するために神奈川県警津久井署で面談。植松容疑者は「世界に8億人の障害者がいて、その人たちに金が使われている。それをほかに充てるべきだ」などと話した。時折、いら立つような様子もみせながら淡々と述べたという。市によると、ナチス・ドイツを肯定する言葉は20日にあり、これが措置入院の決め手の一つとなった。

 

 植松容疑者は22日、専門医によって「大麻精神病」「妄想性障害」と診断された。入院中の検査で大麻の使用を示す結果が出たことも明らかになっている。その後の3月2日に専門医の診察に対して「入院前の自分はおかしかった」と反省し、大麻による症状が消えたなどと判断されたため、市は措置入院の解除を決定したという。【水戸健一】

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言動を知るほど危うい 小池百合子氏の「子育て・教育論」

 


言動を知るほど危うい 小池百合子氏の「子育て・教育論」
日刊ゲンダイ・デジタル  2016年7月29日

 

http://www.nikkan-gendai.com/

 

 どんなメディアの世論調査でも、新しい都知事に一番力を入れて欲しい政策は「教
育・子育て」が最多だ。毎日新聞に至ってはその回答が4割を超えたが、下馬評で
リードを保つ小池百合子候補(64)に期待する有権者は、よくよく考えた方がい
い。過去・現在の言動を知ると、彼女の教育・子育て論は危うい。SNSでは〈♯小
池百合子はヤバい〉というキャンペーンが巻き起こるほどだ。

 

 都知事選の政策集で、小池氏は待機児童の解消策として、「保育所の広さ制限など
の規制を見直す」と打ち出したが、この緩和万能の新自由主義に根差した発想は危険
だ。

「園児1人あたりの広さ制限を緩和し、保育所の面積を変えずギュウギュウに園児を
詰め込む考えです。子を持つ親が望む認可保育所の増設とは逆行しています」
(ジャーナリスト・横田一氏)

 

 全産業の平均月給より約10万円も低い保育士の待遇改善策も、「給与という形で
はなく、空き家をシェアハウスして直接的な待遇改善を図る」と街頭演説で繰り返
す。「給与は上げないけど、空き家を用意するから、そこに住め」と言っているのと
同じで、随分な扱いだ。保育士の住まいは空き家で十分と考えているなら、かなり差
別的な発想である。

 小池氏は、伝統的な子育てに回帰するため、まず親を教育すべしという「親学」に
傾倒し、推進議連にも名を連ねていた。

 

「親学は『発達障害アスペルガー症候群自閉症は親の愛情不足が原因で、伝統的
子育てでは発生しない』という非科学的で偏った思考に染まり、障害者とその親への
差別や誤解を招きかねないと、医学界からも批判を浴びています」(教育関係者)

 何を恐れたのか、小池氏は告示後、公式サイトの活動記録から、2012年5月1
1日に「親学」推進議連の勉強会に出席した事実を削除した。

 

 親学の提唱者は「新しい歴史教科書をつくる会」の元副会長で明星大教授の高橋史
朗氏だ。小池氏は「つくる会」のシンパで、今度の都知事選でも「つくる会」の支持
を受けている。小池氏自身、過去に何度も「戦後教育は自虐的」と発言。戦前回帰の
改憲推進派「日本会議」の議員懇談会副幹事長や副会長を歴任してきたが、その経歴
も公式サイトでは触れていない。

 こんな偏った思想の持ち主が東京都のトップに立てば、教育・保育現場を大混乱に
陥れるだけだ。

連合のひどさ 予定通り

 

連合は主流秩序の加担者でしかないので、予定通りの行動です。

 

中心に東電労組 鳥越氏の支援拒む連合東京のご都合主義
日刊ゲンダイ2016年7月28日

 

非核都市宣言を提案した鳥越氏(C)日刊ゲンダイ拡大する
 鳥越俊太郎氏(76)の苦戦の理由のひとつに挙げられているのが、連合東京が「自主投票」を決め、支援を拒んでいることだ。民進党最大の支援団体がなぜ?――と不思議に思うだろうが、理由は簡単。鳥越氏の主張が、自分たちの立場を危うくするからにほかならない。

 

 非核都市宣言を提案した鳥越氏に対し、連合の有力メンバーは「電力総連」。電力会社の労働組合の連合体で、中心には東電労組がいる。もちろん原発推進派だ。ホンネは、核武装を主張する小池百合子氏や元東電社外取締役増田寛也氏を支援したいところだろう。ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

「連合は参院選の時から“変な”動きをしていました。中国電力の影響力が強い山口選挙区では、野党統一候補を推薦せず。神奈川選挙区でも、同じ民進党推薦にもかかわらず、脱原発を掲げる真山勇一氏ではなく、もう一人の金子洋一氏を応援するという“差別的”な対応を取ってきた。今回の都知事選も、反原発の古賀茂明氏の名前が野党統一候補に挙がった時点で、民進党に対し増田氏支援をちらつかせています

 

候補者以外は皆、原発推進

 

 前回の都知事選でも連合東京は、当時の民主党が支援した細川護熙氏(原発の即時廃止を主張)ではなく、舛添要一氏を支援。結果はこのザマだ。連合東京が先月16日付で出した談話では、自らの舛添氏支持の正当性を訴える一方で、今回の舛添氏のカネの問題は許せず、今後は民進党と連携していくと宣言。

 

 しかし、今月14日付の談話では「特定の候補者を支援することは、与野党の対決姿勢を助長することとなり、妥当ではない」と“言い訳”している。要は、主義主張なんてものはなく、ご都合主義なだけなのだ。

 

「野党共闘が実現した参院選の1人区では善戦していて、都知事選はこの勢いに“弾み”をつける大切な選挙。しかし、このままでは上げ潮ムードに水を差すだけです。連合に対し、ビシッと言うことができない民進党執行部の責任も重い」(横田一氏)

 仮に鳥越氏が敗れれば、世間の“連合離れ”が加速するだけだ。

「営業部長 吉良奈津子」は、韓国ドラマ『逆転の女王』をパクっている

 

「営業部長 吉良奈津子」で、韓国ドラマ『逆転の女王』のアイデアをパクっていた。それははずかしいし、ひどいのではないか?

 

「HOPE」は韓国ドラマ「ミセン」そのままだけど、それはリメイクと銘打っているから当然だし、別にいだろう。ミセンの様な面白さはないが。

 

「営業部長 吉良奈津子」は、韓国ドラマ『逆転の女王』と設定も違うし、筋も違うのに、元バリバリのキャリアウーマンが、今や落ちぶれて逆転していく、そのために、たとえば、有名人を使った金をかけた企画に対し、普通の人たちにメイクをしていってよろこばれる、そういう企画で勝つというのだから、まさに大事なアイデアをパクっている。