ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

「香川県弁護士会」が生田弁護士に対するデッチ上げ「処分」

法曹界は多くは主流秩序の加担者です。裁判の多くが主流秩序を構成しています。

加害者県弁護士会って、はずかしい存在です。

法学部の学生はこういうことを知って、自分はこんな弁護士にならないと思うことが大切ですが…。

 

******

 

香川県弁護士会」の生田弁護士に対するデッチ上げ「処分」の
取消などを求める賛同のお願い

 

 

 

詳細は下記に掲載
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/ikuta.html

下記「賛同」のお願いチラシは下記に掲載
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i10.pdf

 

「賛同」を求めています日弁連への「要請書」は下記に掲載
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i11.pdf

賛同頂ける方は、
団体の場合は団体名を、
個人の場合は、お名前とお住いの都道府県名ないし、
所属している団体があればその団体名を、
事例:愛媛太郎(愛媛県) ないし 
愛媛太郎(えひめ教科書裁判を支える会)

を下記メールまでお送りください。
連絡先 えひめ教科書裁判を支える会 
gf742bpjye82j6v7vzw2@mopera.net

●「賛同」の受付期限(第一次) 9月25日
日弁連への提出 9月末

----------------------


日弁連への『要請書』に賛同します

団体名:

個人名:          
都道府県)
(所属団体名)

----------------------
●呼びかけ団体 
教科書問題を考える市民ネットワーク・ひろしま
子どもたちに渡すな!あぶない教科書大阪の会
エクリプスライジング(アメリカ)
「戦争法(安保法)」廃止!Net・今治
えひめ教科書裁判を支える会

----------------------
みなさんの声(要請書)を直接、日弁連に届けてください!


送り先
〒100-0013 東京都千代田区霞ヶ関1-1-3  弁護士会館15階
  日本弁護士連合会
  電話 03-3580-9841(代)    FAX 03-3580-286

日弁連への「要請書」(個人用)例文  ワード版
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i14.doc

以下、「賛同」のお願い文です。
■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□

香川県弁護士会による懲戒処分」の取り消しを求める
生田弁護士の『申立書』に対して公正かつ適正な審査を求める
日弁連への『要請書』に賛同をお願いします

―生田弁護士への「処分」攻撃を跳ね除け、弁護士活動を再開させるために―


●生田弁護士に「業務停止8か月」の懲戒処分
 
 私たち「えひめ教科書裁判を支える会」のメンバーと共に、多くの裁判闘争を、そ
の外からではなく、まさに、同じ仲間―同志として闘い続けてくれている生田暉雄弁
護士のことをご存知の方も多いかと思います。生田弁護士は、私たちと共にする活動
のほかにも、人権や正義に関わる、しかし、引き受け手のない多くの裁判を引き受
け、日々、東奔西走しています。

 

 また、自らもかつて裁判官であり、その内部状況に精通する生田弁護士は、この国
司法権力―最高裁の不正・腐敗(直接的には最高裁の「裏金問題」等)を糾そう
と、最高裁長官らを相手の裁判闘争を行うとともに、社会に向け、著書や講演などで
最高裁の腐敗・不正義の実態を暴露し、知らせ、明らかにし続けています。
 
 その生田弁護士に対し、香川県弁護士会が「業務停止8か月」の懲戒処分を科しま
した。生田弁護士は、在住地である香川県内においても、香川県警(一部不正グルー
プ)と銀行・暴力団との癒着・不正問題などを厳しく追及するとともに、同業者(弁
護士)の不正に対しても、よくある「なれ合い主義」に陥ったり、隠し合ったりする
ことなく、不正は不正として、公然と糾し続けています。


 このようにして、生田弁護士は、最高裁からも香川県弁護士会からも「抹殺」した
い存在としてあり続けています。
 
 実際、以前(2006年)にも、香川県弁護士会が3か月の懲戒処分を出したこと
がありました。このとき生田さんは、香川県下のある廃棄物関連施設からの硫化水素
漏れによって、全身が動かなくなった市民の弁護活動を行っていました。生田さん
は、この訴訟の中で、加害企業の不誠実と同時に、加害企業側弁護士らの不誠実な姿
勢をも「準備書面」等で厳しく指摘し、追及していました。その企業側弁護士の一人
がこのときの懲戒処分を決定した懲戒委員会委員であり、もう一人の弁護士が、懲戒
委員会を含む香川県弁護士会に強い影響力を保持し続けている弁護士でした。(↓
香川県弁護士会」による生田弁護士「懲戒処分」の背景)
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i3.pdf


香川県弁護士会、虚偽とデッチ上げの「懲戒事由」を作成
 
 ところで、この懲戒処分は、弁護士会に対する市民の「懲戒申立」を受ける形で行
われますが、このような制度を知っている市民はごくまれで、「申立」行為にまで至
る経緯には、何らかの形で弁護士等が介在していることが多いと推測されます。とも
あれ、香川県弁護士会によるこのときの処分は、生田弁護士からの「異議申立」を受
けた日本弁護士連合会(日弁連)による審査の結果、「処分取消の決定」が為されま
した。(↓日弁連による「処分取消裁決」新聞記事 2007.6.6)
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i7.pdf

 

 その日弁連「採決」は、香川県弁護士会が「懲戒事由(理由)」として議決した事
件・事由は「懲戒事由(理由)に当たらない」と強く否定する内容でした。そして、
当該事件における生田弁護士の行為は、「相談を受けた弁護士の正当な職務行為」で
あるとして、香川県弁護士会の決定に対する厳しい非難をも言外に含んだものでし
た。

 

さらに、香川県弁護士会による「懲戒事由」は、もともとの「申立」には記載さ
れていない懲戒事案・事由を加えているものであると断定しています。つまり、当弁
護士会は、生田弁護士に処分を科すために、自ら「懲戒事由」を作成、つまり、デッ
チ上げていたのです。(↓日弁連による「処分取消裁決」の要旨)
http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i6.pdf

 

 もう、多くを語る必要はないかと思いますが、今回の「懲戒事由」も、相も変わら
ず、処分をするために案出したおよそ考えられないような恣意的解釈や、「懲戒申
立」にない事案・事由を加えた―デッチ上げた内容で構成されています。また、4年
近くも前に行われた「申立」を使っての(いまになっての)「処分」でもあります。
さらに、この「申立者」は、「申立」時、筋萎縮症で話すことができず、目や耳も不
自由で、他者との意思疎通が極めて困難な状態であったことも明らかになっていま
す。


●生田弁護士「抹殺」の企て
 
 実は、2006年以降も、香川県弁護士会による生田弁護士への執拗な「処分」攻
撃は継続され続けていました。しかし、今回は、業務停止期間が8か月という、異常
なまでに長いもので、これでは、いま担っている訴訟の代理人をすべて降りざるを得
ず、それらの訴訟への被害・影響には計り知れないものがあります。

 

 たとえば、私たち「支える会」メンバー他が今年6月17日に提訴した「戦争法」
強行成立損害賠償訴訟においても、すでに、訴訟手続き上の困難が起こっています。
この訴訟は、メンバー以外の原告は生田弁護士に訴訟行為を委任しているものです
が、生田弁護士に対する今回の「業務停止処分」が出された8月16日のまさに翌日(8
月17日)に、松山地裁は、訴状に対する「補正命令」を発しました。

補正して提出す
る書面には「本人原告」とともに代理人弁護士の名前・住所を記載し、押印しなけれ
ばなりませんが、生田弁護士は現在、その「代理人業務」を行うことができない状況
にあります。(↓「戦争法」強行成立損害賠償訴訟のHP)
http://www.geocities.jp/peacefulmamapapa/index.html
(訴訟経過http://www.geocities.jp/peacefulmamapapa/7.html)

 

 このようなことよりさらに重要なことは、これほどの長期間の業務―弁護士活動停
止は、生田さんの弁護士生命自体を奪い去り抹殺するに等しいものであり、このこと
は、香川県弁護士会のみならず、最高裁もまた、大いに望み、喜ぶことだということ
であります。〔注参照〕


日弁連に公正な審査を求める『要請書』に賛同を!
  
 生田さん自身は、すでに、今回の「懲戒事由」の虚偽と「でたらめさ」を事実と証
拠でもって徹底的に明らかにした『懲戒処分の異議申立及び効力停止申立書』を日弁
連に提出しています。日弁連が適正な審査さえすれば、今回の「懲戒処分」は当然、
「取り消し」となるべきものですが、現在のこの国の状況を考えると予断は許されま
せん。


 したがって、多くの市民の方たちの賛同(個人及び団体)を得て、別紙『公正かつ
適正な審査を求める要請書』を日弁連に提出し、生田弁護士の『申立書』に対する公
正かつ適正な審査を求めたいと思います。多くの市民の「監視の目」の存在を日弁連
に示すことによってこそ、それが可能になると考えていますので、『要請書』への賛
同を、ぜひ、よろしくお願い致します。

 

〔注〕ちなみに、生田さんは今年4月『最高裁に「安保法」違憲判決を出させる方
法』(三五館)という挑発的なタイトルの本を出版しました。そのなかで、なぜ司法
は常に政府・行政機関の側に立つのか、なぜ最高裁は「違憲判決」を出さないのか、
その理由や「からくり」―司法・最高裁の腐敗の実態を暴露・糾弾するとともに、そ
のような絶望的状況のなかでも、主権行使の手段・方法として裁判闘争を行うことを
訴えています。


(上記書籍のちらし) http://kyoukasyosaiban.web.fc2.com/sub6/2016/i0.pdf

---------------------- ここまで

児童虐待 最多 面前DV増加が主因    2016年前期

2016年9月


2016年の上半期(1〜6月)に全国の警察が児童相談所に通告した18歳未満の子どもは2万4511人で、去年の上半期に比べて7287人、42%増え、統計がある平成23年以降、最も多くなった


心理的虐待」がおよそ1.5倍の1万6669人に上り、全体の7割、68%
心理的虐待のうち、「面前DV」が7割。面前DVが、6割増。


従来の児童虐待防止法では、通告の対象は「児童虐待を受けた児童」であったが、2004年児童虐待防止法の改正で「児童虐待を受けたと思われる児童」に拡大され通報しやすくなると同時に、面前DVは心理的虐待にあたるとされた。近年、このことの認知が広がり、全体の通告が増えている。


身体的虐待は5025人で約2割、育児怠慢・拒否は2688人、性的虐待は129人

親からの暴力により命の危険があるなどとして警察が緊急に保護した子どもは1551人過去最多。


警察が児童虐待事件として摘発した件数は512件、過去最多。
被害を受けた子どもは523人。このうち19人が死亡。
 加害者が検挙された事件では、512件のうち身体的虐待が415件、性的虐待70件、心理的虐待16件、育児怠慢・拒否11件。


容疑別では傷害(221件)、暴行(159件)、殺人(未遂を含む)26件、強姦と強制わいせつはともに17件。


 子どもとの関係は、加害者528人のうち実父が223人で最も多く、実母137人、養父・継父は79人。性的虐待では、検挙された71人のうち、養父・継父が26人で最多で、実父は19人。

 

DV被害経験のある女性へのSST(認知の修正や考え方や物事の捉え方を修正するトレーニング)を受けることが望ましい。

 

f:id:hiroponkun:20160916172310p:plain

参考情報
DVにさらされる子どもたち〜見過ごされてきた“面前DV”の被害 2014年8月22日放送回
http://tvtopic.goo.ne.jp/kansai/program/nhk/47429/291569/


綾子さんのトレーニングを受け持ったNPO法人WANA関西代表の藤木美奈子さんは、これまでに多くのDV被害者と向き合ってきた。DV被害経験のある女性へのSSTはどのようなものなのか?とたずねたところ、認知の修正や考え方や物事の捉え方を修正するトレーニングだと説明した。綾子さん・瑞希さん親子は、DV被害の連鎖を断ち切るために二人三脚で歩み始めている。


面前DVの被害を受けた子供の中には、逆に家族を傷つけてしまう加害者になることも少なくない。亮くん(仮名)は、弟・克哉くん(仮名)と母親との3人暮らしを送っているが、亮くんは衝動的に沸き起こる感情をうまく押さえることができずにいる。幼い頃から母親に暴力をふるう父親におびえて育ち、そして5年前に両親が離婚し暴力から解放されたが、暴力の連鎖から逃れることはできなかった。


DVの連鎖を断ち切るためにはどうすればいいのか、神戸大学で講師を務めるDV加害者プログラム大阪NOVOの伊田広行さんから話を聞いた。DV加害者プログラムは、DVをしている人・した人が、自分は“こういう理由でやってたんだ”“こういう構造があったんだ”ということを理解してDVをしなくなるようにするというものだと説明。暴力の奥にある感情と考え方を自覚することが、加害者が変わる第一歩になるとのこと。
取材スタッフは、この加害プログラムのことを亮くんに伝えることにした。亮くんは「率直な感想としては興味はあるんだけれど、怖いんですよね」と話した。そして亮くんは、このプログラムをおこなっている先生に会いに行くと母親に告げ、先生である伊田さんと話をすることになった。
帰宅後、亮くんは先生と話したことを母と弟に報告。自分の思いを2人に告げたあと、伊田さんの進めでセルフノートに書き込んだ言葉を壁に貼った。

 

「子どもを虐待から守るために」(時論公論
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/243780.html?utm_int=detail_contents_news-link_001
NHK 2016年05月05日 (木) 

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JUST FOR TODAY

[JUST FOR TODAY]というアルコール・宅物などの依存症の人たちのメルマガ情報を紹介しておきます。

外国で作成されたものなので、神とか出てきますが、AAなどではハイパー・パワーという形で自分の力の及ばないことに対する大いなる力への依存というような感覚を使っているためです。

無神論者も了解できる、スピリチュアリティの感覚、として普遍的なものと理解して読んでいけると思います。

私が行っている加害者プログラムでも参考にしていけるものと思います。

 

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9月16日

感情のバランス

 

「黙想によって最初にあらわれる効果は感情のバランスで、それは経験が示すとおりだ」
ベーシックテキスト P.74

 「感情のバランス」をどう考えるかは、一人ひとりに多少の違いがあるかもしれないが、私たちはみな感情のバランスを身につける必要がある。

感情のバランスとは、周りで何が起ころうとも、生きることに向かって前向きな見方をし、その見方を持ち続けることだという考えがある。あるいは、思ったままに反応するのではなく、その気持ちに対応できるよう、自分の感情を十分に理解することだという考えもある。また、できるだけ自分の感情をしっかりと感じ取り、同時に過剰にあふれ出る感情を抑えることだという考えもある。

 

 感情のバランスは、祈りと黙想を実践していると自然に身につくものだ。気持ちを静め、自分が考えていることや希望や不安を自分で理解している神に伝えていく。そうしたら、導きに耳を傾け、神から示された方向に沿って行動できる力が生まれるのを待つ。

 

 やがて、バランスを取る力がつき、昔、年中経験していたような、激しく乱降下する感情のぶれがなくなっていることに気づくようになる。ほかの人のことも、その人が感じたままでよいのだと受け入れる力がつき、人の気持ちを裁く必要がなくなる。そして私たちは、自分の感情をしっかりと受け止めるのだ。

 

今日だけ:私は、きちんと祈りと黙想を行うなかで、自分にとって感情のバランスとはどういう意味なのかを見つけ出してみようと思う。

 

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小倉さんのオリンピック批判

 

小倉利丸さんの意見、紹介しておきます。

 

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資本主義的身体からの訣別のために―近代スポーツと身体搾取

 

オリンピックの喧噪はこれからも続くだろうが、オリンピックが「近代スポーツ」の最も大掛かりなスペクタクルとして、国威発揚の手段であることは誰もがほぼ認めることであるが、同時に、「国威発揚」といった国益にスポーツを利用する露骨な政治家の発言を不謹慎だと諫める良識ある者たちの多くは、スポーツが政治から中立でありうるというこれまたありえない幻想を近代スポーツの理想として実現可能なものだとする過ちに陥っているように見える。

東京オリンピックの浪費的支出や過大な公共投資の弊害や、賄賂まみれの誘致を批判することは必要不可欠なこととはいえ、だからといってつつましやかなオリンピックなら(民主的なオリンピックなら、ということでもいいが)歓迎だ、ということになるのかどうか。むしろオリンピックに体現されている近代資本主義が生み出した資本の倫理と価値観を支える「身体」のありように対して根底的な批判の目を向けることが必要ではないか。

 

以下はブログで(本来のブログサイトが不具合なので仮のブログです)
https://neplukapitalismo.wordpress.com/2016/08/26/capitalist_body_politics/

小倉利丸

 

日本のドラマ

「根の深い木」に比べて、日本のドラマのなさけなさ

韓国ドラマ「根の深い木」は政治的な思想を問いかけていて、エンタテイメントのなかに政治的思想がはいっている重厚なドラマだった。

それに比べて、日本のドラマの浅薄さとつまらなさにはあきれるばかり。
「せいせいするほどあいしてる」  原作、そしてシナリオライターのゲスな恋愛観世界観が伝わる。 高校生ヤンキー文化のレベルの恋愛観のまま、20代30代になっというだけの話。もちろん見る気がしない。
ティファニーとタイアップって、ティファニーもこの程度のものとひっつくとは恥ずかしいね。主流秩序に従属する、しかも低いレベル。

桐谷美玲が出る作品も子供向けでひどい。
「ノンママ・・・」も、その視点がひどくて、内館牧子の昔のと似ている程度。特にだめなのが、悪意の視点で子持ちのワーキングウーマンを描いている点。
だめだねえ 「私のこと嫌いなんですか」とか、低レベルの人間を出している。子持ちの女性労働者がみなバカであるかのように描くなんてゆがんでいる。
はじめは本音も見えて面白いかもと思ったんだけどねえ。

 

映画でも「シンゴジラ」だって。あー、才能ないのか。

日本の主流秩序社会に生きていると、才能がゆがみつぶれていくのだとおもう。

なやむのが当然

こういうことがありました。

 

自分で考えて悩んでほしいと思う。
このことを一時的なことおつぃないようにと願う。

 

 

改憲勢力「違和感がある」 悩む創価学会
岩崎生之助、別宮潤一
2016年7月14日08時08分

 

 公明党を支持する創価学会員たちは、参院選で同党を含む改憲勢力が3分の2に達したことをどうみるのか。「平和の党」を掲げ、安全保障法制をめぐる議論では慎重な立場からの主張もした同党だが、改憲に積極的な自民党との一体化を懸念する声もある。
 創価学会総本部の関連施設が立ちならぶ東京・信濃町。国内外から学会関係者が集まる信仰の拠点だ。


 12日、九州から訪れた地区幹部の男性(50)は、公明が「改憲勢力」と言われることに「違和感がある」と話す。約30年の信仰の原点には、戦時中に軍部から弾圧され獄死した牧口常三郎・初代会長の思想があるという。安保法制の論議でも公明は一定の歯止めをかける法整備に貢献したと考えている。「自民とはスタンスが違う。平和の党の原則を曲げることはない」


  東京都内の60代の男性学会員は、憲法に環境権などを加える「加憲」を公明が訴えてきたことは支持するが、前文や9条を変えることには反対だという。「自民がそこに手をつけようとしたら、公明は体を張って守るはずだ」


 自民は2012年、9条に「国防軍」を明記することなどを盛りこんだ改憲草案を発表。安倍晋三首相は今回の参院選の街頭演説で9条改正に触れなかったが、公明の山口那津男代表は投開票があった10日夜のテレビ番組で、「当面必要ない」とくぎを刺した。


 それでも自公の接近ぶりから、公明がブレーキ役になれるかを危ぶむ学会員もいる。
 千葉県の50代男性の周囲では、「参院選の選挙区では自民候補の応援を」との号令が飛んだ。従来の「人物を見定めてから」という方針とは違ったという。学会員の仲間からは、集団的自衛権に慎重だった公明が賛成に転じた経緯を踏まえ、「安保法制の時のように裏切られるんじゃないか」との声も出たという。参院選で、自民と協力した公明は5議席増やした。だが男性は「自民が9条などの改憲に踏み切れば、公明も創価学会もこの選挙は負けたことになる」という。


 「公明は改憲勢力の一つ。憲法改正にむけた環境は整った」。愛知県武豊町議の本村強さん(63)はこう指摘する。2007年に公明公認で初当選したが、14年に集団的自衛権の行使容認に賛成した党に反発し、離党した。参院選では野党候補の応援に回った。
 「山口代表が言う『当面必要ない』は、将来は可能性があるともとれる。自民に強く求められたら、結局のんでしまうのでは」(岩崎生之助、別宮潤一)


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『ティエリー・トグルドーの憂鬱』

 

『ティエリー・トグルドーの憂鬱』(フランス LA LOI DU MARCHE)
をみた。

 

面白そうだったし、「フランスで100万人が観た圧巻の大ヒット社会派ドラマ」というので、見た。


事前情報通りで、まあ、切なく面白かったが、地味な映画だった。

 

主人公の51歳の男、ティエリーは解雇されて、組合をとおして戦ってきたが、穏やかな生活をしたいとか、いって、外れていった。話し方も下手で、頑固で、そして組合運動からも外れて、
まちがった判断だと思うが、まあ、庶民のひとつの姿だろう。


行政の人も日本と同じくあまり役に立たないが、それにしても、がんこに文句言うだけで、再就職できないのはまあ自己責任のところもあるような人。解雇には戦えばいいが、職業訓練ですぐに仕事に結びつかないことへの憤りは気持ちはわかるが、対応が適切でなく、戦うべきところで戦わないで文句だけなので、主人公の男は魅力的な人物ではない。

流されていく敗北者だ。


障害のある息子への態度でも、妻との関係でも、地味な下手な関係の持ち方の人で、幸せになれたらいいが、むつかしそうな人。

 

f:id:hiroponkun:20160915033627j:plain

 

で、この映画、フランスでは、なぜ受けたかというと、僕の見たところ、日本よりも、もっとフランスは従来から近年まで牧歌的、余裕がある社会だったのに、今の日本のようになってきて、そのせちがらさに、締め付けられるような苦悩を監督も主人公も持って、それが観客にも共有されたからだろうと思う。

 

就職面接の練習でもへたくそで、皆にぼろくそにいわれる。痛々しい。いまさら言われてももう彼はなかなか自分を変えられない。

 

で、ようあやくありつけた仕事がスーパーの警備員。万引きの監視、監視カメラを凝視して、悪いことをする人を見つけるという、なんともしんどい仕事。
僕ならあんな監視画面、見続けたらすぐにしんどくなる。

 


で、同僚の、ほんの小さな不正を見つけることになる。クーポンをとるとか、カードを持っていない客のポイントをとるとか。
わずかな金額だ。現金でもない。

 

多分、従来は許されていたのだ。日本じゃダメという人が多いだろうけど、まあ、大目に見てもいいような程度のこと。

 

で、そんな仕事に、喜々と頑張る人が日本ではいそうだが、この映画ではフランスの風土の中、そこにもう我慢できなくなってくる。

 

ああ、この映画、日本じゃ受けない。万引きするやつが悪いという単純な経営側に立つ人間が大多数だから。主流秩序が強くて従属している人に、この映画の主人公の、主流秩序に従属していく苦悩と切なさはわからない。

 

僕はむしろ、この主人公の魅力のなさに面白さを感じた。
せこいというか、だめというか、下手という感じ。

わずかの金も借りないといけない。合理的にやっていけない。でも、フランスなら普通の労働者が、キャンピングカーなど持てたのだ。でもそれを売らないといけない。安く買いたたかれる。
くそ、と意地になってしまう。どうしようもない行き詰まり感。

それが出ている映画。

 

お金、お金、お金、
日本社会のようになっていくフランスを見た。
その変化についていけない人間の悲劇だった。

 

チラシには「まだ勝負は終わっていない」というキャッチコピーがあった。

そうかな?そんな風な映画だとは思えない。


主人公のティエリーは、もうすっかり勝負に負けている。勝負は終わっている。そこからの一歩があるかなとは思うけど、もう、勝負ではないのだ。

 

このキャッチコピー、この映画が分かっていないと思う


告発によって、従業員の一人が自殺するが、それに惑わされるな、皆の責任じゃないという上司。ああ、こんな仕事をするかな。

 

ミニシアター作品としては異例の100万人を動員する大ヒットといい、賞もとっているが、日本じゃすぐに上映打ち切りになるだろう。

 

フランスの普通の貧乏な人の地味な生活が見れる、いい映画だ。90分、フランスに行けた。

 

自分を語ることで少しまともな医者

 

親が統合失調症で大変な苦境に生きてきた人が医者になった。でもそのことは隠してきた。最初は普通の医者だったろうと思う。でも、いま、親のことをカミングアウトして、患者の立場からどうなのかの調査もして、より患者の実態の方に、寄り添っていくという姿勢に至った医者。
医者の権力性を見直す、まともな方向の人と思う。

 


(インタビュー)本音の精神科医療 児童精神科医・夏苅郁子さん
朝日新聞 2016年9月7日05時00分

 


「過去は変えられないが、考え方を変えれば、運命は変わります」

 精神疾患を抱える人は全国で約320万人。精神科を受診する人は珍しくないが、いまだ偏見も存在する。児童精神科医の夏苅郁子さんは、母親が統合失調症を患い、自らもうつや摂食障害で苦しんだ。精神科医療に求められるものは、何か。患者の家族、患者、そして医師という三つの立場を経験し、見えてきたものがある。

 

――4年前に出版された本で、お母さんが統合失調症だったことを公にしました。


 「母がおかしいと気づき出したのは、私が10歳の頃でした。夜眠らず、ささいなことで急に怒り出し、『お前なんか死んでしまえ』などと言う。掃除もせず、独り言をぶつぶつ言うようになりました。部屋のカーテンや雨戸は閉まったままで、室内にはネズミがはい回っていました。そんな母には嫌悪感しかありませんでした」


 「会社員だった父はその前から外に愛人がいて、家にはほとんど帰らず、お金もあまり入れなかった。母の症状はさらに悪化し、2度入院した後に離婚しました」
 「私自身は大学の医学部に進んでから摂食障害や重度のうつになって2回自殺未遂を起こしました。精神科に7年通いました。こうしたことも本に記しました」


 ――勇気のいることです。きっかけは何だったんでしょう。


 「『わが家の母はビョーキです』という漫画です。中村ユキさんが統合失調症の母親との日々を描いた作品で、何十年も私が隠してきた思いが表現されていた。ただただ泣きました。精神科医の立場で、自分の経験を発信しようと決心しました」


 「本を出して当事者から『あなたは大学を出て医者になっている。いいじゃないか』などと批判されました。確かに私は恵まれている。ならば、医師であることを最大限に生かそうと思いました」

 

 ――直接話を聞きたい、という依頼がたくさん来たのですね。


 「各地で講演を計150回ぐらいしました。そこで、患者や患者家族から、医師に『一生治らないからあきらめろ』と言われたとか、退院の時期を聞くと『そんなことを聞くな』と怒られた、という話を聞きました」


 「私は小学6年のころ、一度だけ母が入院していた山の中にある精神科病院に行ったことがあります。母は『家に帰りたい』と泣いていた。手土産を持った父は医師にペコペコして、『退院はいつできるのか』など、とても聞ける雰囲気ではありませんでした。精神科医療の現場は、母が入院していた50年前と変わっていないと感じました」
 「自分の診療を思い返す機会にもなりました。私は以前は、冷たい医者でした。自分の過去もあって、家族の方がいろいろ話しても『仕方ないですね』という態度でした。でも、本を出して、診察室では聞くことができなかった患者や患者家族の本音を聞き、それを医療側が知ることがよりよい診療につながると考えました」


    ■     ■
 ――昨年、患者や患者家族が精神科医の診察をどう評価しているか、全国調査されました。


 「家族会や患者団体などの協力で書面とインターネット合わせて7226人が調査に応じてくれました。私の予想に反し、7割以上の人が主治医の診療態度を良いと評価していました」

 「ただ、これは現在の主治医に対してで、過去の担当医が4人以上というのが半数近く、なかには18人という人も。いい医者に出会うまでにたくさんの医者にかかった、とも読めます。治療の選択についての十分な情報や、副作用も含めた薬の説明、症状だけでなく生活全体へのアドバイスなどは、医師の努力がもっと必要と考えているという結果も出ています」

 

 ――医者を敵に回す、と調査に反対の人も多かったそうですね


 「批判のための調査ではないので、医師に言われてうれしかった言葉も聞きました。『自分の子どもだと思って治療するから』『あなたは心を開いてくれる、いい患者さんだ』などがあがっています。新鮮でした。医師としてより、生身の人間としての言葉がうれしいのだと思いました」


 「一方、医師に直してほしいところは、『治せないのに治せるふりをしている』『家族が安心して相談できる医者になってほしい』『減薬の相談に聞く耳をもたない』『親の会に1年に1回でもいいから来て、親の本音、状況に耳を傾けてほしい』など、耳の痛いことが並んでいます。

医師を目の前にしては言えないことばかりです。事例集にして全国の医師に無料配布したいと考えています」

 「精神科医療を変えたいという人はたくさんいます。でも感情論や攻撃するだけでは医師も守りに入ります。私は医者、患者家族の経験もあり、患者でもあったので、調査結果で、こんなところが足りないということを示して橋渡しをしたいのです」

 


    ■     ■
 ――患者だった経験は何をもたらしましたか。


 「医学生のとき、『家族について』というリポートの宿題が出ました。書き進めるうちに、父も母も殺してしまいたくなり、一時期カバンの中に出刃包丁を入れて歩いていました。母の奇異な行動や家族に無関心だった父への恨みからです。包丁を持っているとホッとした。

 

結局、私が自殺を図り、殺すことはなかったですが」
 「誤解を恐れずに言うと、殺人と自殺は紙一重。私の場合、あと一瞬で惨事になっていたかもしれません。でも、その一瞬をしのげば何とかなる。だから、緊急避難できる場所をつくることが有効です。生活を奪う長期入院ではなく、家族も患者も休みを取れるように、一時的に休憩するための場所が家族にも患者にも必要です」


 「研修医だったとき、私の主治医だった教授が私を見るなり、『おい、薬はちゃんと飲んでいるか?』と言いました。悲しかった。薬のことよりまず『元気か?』と聞いてほしかったですね」

 

 ――日本の精神科医療は薬漬けだという批判があります。


 「薬を飲むことは苦しい。副作用があるからです。頭がぼんやりしたり、のどが渇いたり、便秘になったり。患者としては、どんな副作用があって日常生活ではどう影響があるのかを説明してほしい。いつまで副作用に耐えればいいかという見通しも必要です。『3カ月飲んでまた考えましょう』と言うだけでも違います」


 「薬は悪いとは思いません。でも、必要なときだけにして減薬に努めるべきです。私自身は念のために処方することはしないようにしています。『悪くなったら困るからこのまま』ではなく、少しずつ減らして微調整する。『悪くなったらまた出す』ということが大切だと考えます」


    ■     ■
 ――患者家族が社会の偏見に苦しみ、患者への対応に悩んでいることも少なくありません。


 「父は母を『わがままなやつだ』と言っていた。医者にもう少し、母の病状やこうすればいいということを父に説明してほしかった。父は病気とわがままの区別がつかなかったのだと思います」


 「私が父母を恨んでいたのは、暮らしが不自由だったからです。たとえば親類などだれかがもう少し家に出入りして、家のことを手伝ってくれていたら違ったのかもしれない。運動会のお弁当が料理しなくていいウィンナーとキュウリで、これがみじめで、つらかった。子どもに大切なのは生活支援です」


 「でも、精神疾患の親をもつ子どもが一律に不幸だとは思わないでほしいのです。私が診ている女性患者の場合、その子どもたちを祖母が大切に育て、母親である患者を受け止めています。私自身は包丁を持ったけれど、環境がよければそうはならなかったはずです」

 ――患者、患者家族と医師はどんな関係であるべきでしょうか。


 「患者や家族が本当の気持ちを医師に伝えることが当たり前でなければなりません。医師は知識優先ではなく、まずは患者の話を丸ごと聞く。患者が後ろ向きのときは、後ろ向きの気持ちをそのまま聞く。病気のことや薬の副作用などをしっかり説明し、具合が悪くなったときは必ず会う。医師は当てになる存在になることです」


 「患者、家族、医師は上下や対立の関係ではなく、運命共同体と考えるべきです。私が診た患者で約10人が自死しました。生の人間を相手にするのは怖いことでもあります。患者にとっては1回きりの人生です。できることはやらなくてはいけないと思っています」

 

 ――偏見を持ちがちの社会に伝えたいことはありますか。


 「いろいろありましたが、私はいまは温かい気持ちで人生を全面肯定できるようになりました。人が回復するのに締め切りはありません。患者家族が結婚し、その子どもが幸せになることを積み重ねていけば、社会の偏見や認識も変わっていくと思います。心の病は『あなたの人生のどこかで出会う病』です。自分はならなくても、身内や子どもがなるかもしれません。そういう目で、精神疾患を理解してもらいたいです」
 (聞き手 編集委員・大久保真紀)
    *
 なつかりいくこ 1954年生まれ。勤務医を経て2000年、静岡県焼津市で夫と「やきつべの径(みち)診療所」を開業。著書に「心病む母が遺(のこ)してくれたもの」。

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オトナヘノベル「デートDV 女性が加害者 モンスター彼女」

 

2016年9月に放送された NHK/オトナヘノベル「モンスター彼女」は、デートDVの女性が加害者ケースを取り上げていて、いい番組だった。

 

このオトナヘノベルは、毎年、デートDVやストーカー、ネット被害(リベンジポルノなど)を取り上げており、今の若者を取り巻く問題に、ドラマ形式でわかりやすく問題提起しているので、素晴らしいと思います。今回も、ドラマ形式でうまく作っていました。

 

今回、最近よく言われている女性が加害者のケースを取り上げました。一部フェミニストや被害者支援の人のなかには、女性が加害者ということに抵抗がある人もいるかもしれません。

 

たしかに一見女性が加害者に見えてもそこには男性からの暴力加害があっての結果とか反発の場合もあるからです。また数字的に見て多いのはまだまだ男性加害者の方ではないかという問題、質(DV被害の程度)としても、女性が男性に行う束縛や言葉の暴力や身体暴力などの場合、男性が女性に行うほどの恐怖感があるのかという問題――つまり女性が男性に行DVはそれほど程度がひどくないものが多いという問題―――などを考慮すべきだからです。

 

そういう点では、今回の番組は、すこし一面的に、最近の「女性から男性の暴力も多い」ということに寄り添いすぎだという批判はありうるでしょう。

 

私は、それは当たっている面があると思うのですが、30分弱の中で、今まで男性加害者を扱っていたので、女性の方の加害者の場合もあるよと伝えるのは、あってもいいと思います。批判だけでなく、今回の番組の積極性を見るべきと思います。現実はこうしたものもあるのですから。

 

事実を謙虚に見て、程度が軽くても、女性が行っていることのなかに加害性・攻撃性といったDV性・暴力性があることを素直に見つめることは、今後、全体的にDVが減ることや、カップル間の対立を減らし、関係を改善していくうえで大事と思います。
私は実際に女性加害者という方の話も聞いており、その暴力性で殴るけるなどがかなり強烈なものがあることを知っています。

 

DVは原則的には加害者が悪い、被害者は悪くないといいます。それは原理的にはそうです。しかし私は拙著「デーDVと恋愛」で「相互DV」という概念を提起しましたが、これをまともに受け止めているものをまだ見たことがありません。(口頭では同意してもらうことはありますが)

 

相互DVとは、双方がある局面で加害者になったり被害者になったりするような相互にDVする関係があるということです。

 

双方のうち各人一人一人が、例えばAさんが加害者の場合、その人がDV言動を選択している点で100%悪いのです。だから上記「加害者が悪い、被害者は悪くない」ということがここでは適応されます。しかし別の時点でBさんがAさんに加害行為をしている時は、Bさんが100%悪いのです。ここでも上記「加害者が悪い、被害者は悪くない」ということが適応されます。

 

つまりいったん被害者とされたらずっと加害者にはならないということは保証されないことを認めるべきなのです。

 

 

くわしくはまた拙著で示していきたいと思いますが、時間経過も含めつつ評価していくことが必要で、いつまでも「被害者は悪くない」と単純に言い続けて実際の人物に一面的に当てはめることは、相互DVや女性の加害行為を見落とすことになり、問題の改善に寄与しないことになるということを認めていくべきです。


被害者はひどい被害を受けて傷つき、病んでいたり混乱していたりするので、当初は混乱し、攻撃的になったりするのは配慮されるべきであり、みまもられ受容される時期が必要です。しかし、被害者という地位をいつまでも使うとそれは途中から徐々に「乱用」するという問題になる場合があります。


これは他の差別問題でも見られた問題です。

「弱者である」という看板カードを使って自分の勝手な意思や支配的言動を正当化する、押し付けるような暴力性が過去にもあったのです。

 

 

ここは微妙なケースが多くあり、何でも使い方を間違うと逆の間違いになるので丁寧にバランスよく見ていかないといけませんが、

運動内では時にそうした「弱者の横暴性」が通じることがあることにも謙虚に向き合うことが必要と思います。ハラスメントだといえばいいというのは間違いですが、それを乱用する人は「学者系」「運動系」のなかでもいます。

差別された、暴力を受けた、傷ついた、ハラスメントだといえば何でも通じるということではないのです。


私は従来からこれに関して、自分の加害性に皆が敏感になることこそが大事で、―――被害性を獲得する意義がある場合もありますが、―――被害性を前に出すことによる《自分の暴力性を見落とす危険性》に注意すべきと思ってきました。

 

それは男性であるからこそ得やすい視点かもしれません。女性である、部落出身者である、障害者である、うつ病者である、LGBT、若手研究者である等ということの、当事者性のプラスとマイナスを考えるべき時です。当事者主体ということの意味や意義、範囲、にもかかわります。

 

私はDV問題をジェンダー中心でとらえすぎることのバランスの悪さ(不足性)を素直に認めるべきと思い、カップル単位の問題として枠を広げて、女性加害者も含みこむ構図でとらえました。

それは被害者(女性も男性も)自身がカップル単位の恋愛観、暴力容認意識に囚われていることの問題にも目を向けることになります。ジェンダー視点だけですむと思うのは現実を見ていない姿勢です。

 

ということで、今回のオトナヘノベル番組は、評価が分かれるでしょうが私は意義あるものと見ました。

 

なお、バックラッシュ側がジェンダーを含めて、DV概念自体を攻撃する時代ですから、そこへの目配りも大事です。

わかりやすく言えば、バックラッシュ側、無理解な人が、
「男性も被害に遭っている、女性がなんでもDVとギャーギャー言うな」「女性が言えば何でも信じてもらえるが、でっちあげもあるぞ」というような流れとして「逆DV」「でっち上げDV」論もあるので、そこに加担しないように常に注意することとも必要です。

 

これらについてはすでに拙著≪3≫≪4≫≪5≫≪1≫で論じてますが、見ている人が少ないので、指摘しておきます。

 

≪3≫『デートDV・ストーカー対策のネクストステージ―――被害者支援/加害者対応のコツとポイント』 (解放出版社、2015年2月)


≪4≫伊田広行著『デートDV/ストーカー蔓延の実態と背景――― ストップ!デートDV 2』 (2015年4月、電子書籍Kindle版、アマゾンで購入可能)


≪5≫『続 デートDV・ストーカー対策のネクストステージ』
(DV電子書籍NO.2、Kindle版、アマゾン、2015年、5月、601円)

 

≪1≫伊田広行著『デートDVと恋愛』  (大月書店、2010年)
≪2≫『ストップ! デートDV――防止のための恋愛基礎レッスン』    (解放出版社、2011年)

 

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不妊治療圧力 という 主流秩序

 

不妊治療への圧力が高まっている。
不妊治療は主流秩序への適応の一例だ。
安部政権では赴任治療を支援していこうとしている。

 

これについては『閉塞社会の秘密──主流秩序の囚われ』でも以下のように触れておいた。

 

p41~
別の例としては、ある女性が不妊治療をがんばって子どもを授かり、その体験記を出版して、その本が売れ、その著者である女性は講演を重ね、テレビ・雑誌・新聞などのメディアにもよく登場するというようなことがある。彼女は「夫の協力があって今がある」と輝く顔で語り、子どもを持てた幸せと、この過程(不妊治療と出産、育児経験)で自分が人間的に成長したことを語る(あるいは記述する)。その一つ一つは嘘ではなく本心からの言葉であろう。


しかし、それの持つ作用は、子どものいない女性は主流秩序の下位、お金や痛みを乗り越えて頑張って不妊治療をしてでも子どもをもつことが幸せや人間的成長への道だというメッセージである。独身の人、離婚した人、子どもがいない人の中には、今の子どもに関する主流秩序を前提にした焦りを感じる人が出てくるだろう。不妊治療業界は彼女を持ち上げ、その結果、不妊治療している医者や病院、医療関係会社は儲かるであろう。多くの女性が不妊治療をしないといけないと思う圧力が高まっていくことは間違いない。


つまり著者であるこの女性は主流秩序を強化し、秩序の下位のものを苦しめる行為を無自覚にしているのである。またこの女性は、自分が不妊治療や出産というテーマで仕事を持てて経済的にも名声的にも利益を得るという形で「勝ち組」になっているのである。それは不妊治療業界との共犯関係を持つということでもある。下位のものを犠牲にして自分がのし上がる行為をしているということである。

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そんななか、不妊治療の辞め時の体験記をまとめた本がでた。
松本亜樹子『赴任治療のやめどき』(WAVE出版)

朝日新聞で8月4日に紹介された。


主流秩序から外れる道を増やすことが大事なので、いいことだと思う。

 

あれこれ 9月その4

 

●プサン映画祭で、このブログで紹介しているセウォル号沈没事件のからみで、2年前に「ダイビング・ベル」を上映したことから、今年も圧力がかかり、、縮小されることになっている。韓国社会も闇を隠ぺい。

でも何とか抵抗しようとする人もいるということ。日本でもそれはあるが…。


大分県警が野党支援拠点に監視カメラを付けた事件。めずらしく、あからさまになったが、こんなことは日常茶飯事で行われている。そしてそれをもっと拡大していこうする社会。安倍政権を容認し、共謀罪を進めている状況。画工の先生への告げ口を集めて、政治的中立性調査という名の5人組社会化。ジェンダーフリー教育のときと同じ、ナチス監視社会の手法。

 

●「スタジオパークからこんにちは」で、黒柳徹子が出て「少し素を出していて、枠をはみ出して」いて、ちょっとおもしろかった。

 

トランスジェンダー性同一性障害の受刑者(MTF)が、男性として刑務所に入れられる恐怖が報道された。
朝日新聞2016年8月2日
いまだ古い対応しかされていない。

 

三菱自動車、社員の不正の指摘を幹部は放置したし、「見込みあり」と報告すると「達成」とするなどバカな社風。人材不足で「できない」とは言えないとか言っている。おろかな会社。正に主流秩序への従属人間たち。


●相模原障がい者殺傷事件で、朝日新聞7月28日の見出しで「命の重さ 同じなのに」と書いていた。かけるところが鈍感だった。

 

原発再稼働が進んでいる。鹿児島県知事が停止させて安全点検と言っても、当然、政治的対応で、九州電力は応じなかった。
また原発事故の避難指示が相次いで解除されているが、実はそもそも汚染されている状況なので、帰還する人は少ない。
また原発事故のときには屋内退避しろなどといって、現実離れしたことをいっているし、避難訓練もバスを用意して移動などインチキだらけ。欺瞞だらけのお笑い現実。まるで韓国ドラマの悪役権力者たちのやっていることと同じ。

さらに政府は原発コストを「新電力」にも負担させると決めた。事実上の大手救済策で、おかしい。

 


 政府が原発廃炉東京電力福島第1原発事故の賠償を進めるため、大手電力会社だけでなく、新電力にも費用負担を求める方向で調整に入ったことが7日、わかった。電力自由化で大手電力から新電力に契約を切り替える消費者が増えた場合、原発廃炉原発事故の賠償にかかる巨額の費用を賄えなくなる可能性があるためだ。だが、本来は大手電力が負担すべきコストを国民全体に求めることになり、議論を呼ぶのは必至だ。

原発コスト:新電力も負担、政府調整 料金に上乗せ
https://l.mainichi.jp/4M7Q9B
原発コスト負担:大手の救済色濃く 利用者の反発必至(有料会員限定)
https://l.mainichi.jp/Z1Ai1c

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ジャニス・ジョプリン  『ジャニス リトル・ガール・ブルー』

 

9月ごろ公開されるジャニス・ジョプリンの伝記映画「ジャニス  リトル・ガール・ブルー」がある。もうじき公開される。

かなり、おすすめ。ジャニスの好きさにもよるが。

 

 

学生のころ、弟がジャニスのアルバムをカセットテープにダビングしてくれて、よく聞いていた。すごい歌手だと思った。

 

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今回、この映画で彼女の私生活がかなり分かった。

なんといっても、彼女の気持ちがライブ映像から伝ってくる。その歌はやはりすごい。それを見るだけでも価値がある。


彼女は寂しがりやで、ある意味普通の女の子。かわいくなりたいと思っていたがそうなれず、いじめられ、それゆえもっとも“ふつう”にあこがれ、承認欲求にとらわれていた。
だから歌の歌詞などは凡庸だ。


でもその切ない孤独感、愛されたい、承認されたい、必要とされたい、認めてほしい、その表れとしての成功して見返してやりたい気持ちは強かった。痛々しいほど、普通に主流秩序にとらわれていたが、その痛々しさを歌声に乗せる点で天才的であった。

 

だから、ただただ、その声、歌いかた、によって、彼女の唄は世界最高レベルのものになり、同じ歌をほかの人が歌ってもダメ、というようなものになった。

すごい!

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他方、ジャニスは個性があり、自分らしく生きたかった。しかしそれは主流秩序からはみ出す面もあった。高校で彼女は差別され、いじめられていた。10年後の同窓会でも、ジャニスに誰も近寄ってこなかったという。いつまでも古臭い意識の南部。

 

どこにいても、自由な縛られることなき〈たましい〉を!

 

朗読劇『夜と霧』

 

井上芳雄主演朗読『夜と霧』をみれた。

 

瞑想の様な、座禅のような、スピリチュアルな二時間だった。
「夜と霧」を“読み直す”時間だった。
アウシュビッツ収容所にいるような感覚にときどきなった。
静謐な二時間だつた。

目を舞台にではなく、その上の暗闇に持っていくことで、下方がすこしあかるい、飛行機で、日が沈む夕焼けから、夜に入っていくときの、その上空の、宇宙に繋がる漆黒の空間を見ているような、そんな感覚に漂うことができた。

態度価値、思うだけで本質的につかめるパートナーへの愛、絶望的状況を乗りきるための言葉、人生の意味、苦悩と犠牲の意味、惨めな生き方と誇り高き生き方、ガス室のなかで祈ることができる人というもの、人生において悲しみや苦しみも生きることそのものであり、人生に「然り」という感覚、

それらをあらためて“感じ”た。


今回、どんな舞台なのかなにも知らずにただ「夜と霧」をどう舞台にするのかという、興味と関心と直感で、急きょ観に行った。


結果、いい時間をもてて正解だつたのだが、
どうも来てある人のかなり多くが主演の井上芳雄さん目当てらしいことが、公演後の握手会にならぶ熱気でわかつた。

 

井上芳雄さんの朗読はうまかったから違和感も不満もなかったが、まあ朗読だから作品のじゃまにならないできはえという意味てよかったという程度だつた。
私にとって、井上芳雄にはなんのおもいいれもないから。

 

むしろ、先日の「明石家電視台」のショージと中川家の「酔うた!」の表現力の方に驚嘆をかんじた。同じことをいってもあそこまでおもろするのはさすがであった。

 

なお、池田 香代子 の翻訳を使っていたようだが、あれっと思うところがいくつかあった。
私が知っている訳の方がわかりやすく本質をついていると思った。

 

NHK「貧困女子高生」に批判・中傷

 

反貧困運動で、相対的貧困という、従来統計等で使われていた定義が広く共有されるようになりmした。
しかし、ネットで、揚げ足取りが起こり、政治家がそれに乗り、たたく必要ないものをたたくというバッシングがおこって、もうこれについてはたくさん発言がありますが、ひどい状況です。

私が一言コメントすれば、以下のようになります。
朔日の「とと姉ちゃん」のラストに、「“暮らしの手帳”が労力をかけて商品テストする本当の狙いは何か?本当は金もうけなどの目的があるんでしょ!?」といういかがわしい記者がゲスのカングリして取材するシーンがあった。
人は自分の世界観でしか他者をみれない。
きれいな心を持たない者はきれいな心が理解できない。
貧困高校生を貧困でないじゃないかと批判するものは、主流秩序にとらわれ、人の痛みがわからない、愚かな人である。


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友人が反貧困ネットワーク京都のブログで、「貧困女子高生」報道関連の記事・文章・資料をまとめました。
ご紹介しておきます。
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⬛︎論評・大西連(NPO法人もやい理事長)「貧困女子高生バッシングの無知と恥〜自分の価値観を振り回すな!」(2016/8/28)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/49553

⬛︎資料・「相対的貧困等に関する調査分析結果」(2015/12/18)
http://www.mhlw.go.jp/seisakunitsuite/soshiki/toukei/dl/tp151218-01_1.pdf

⬛︎資料・「国民生活基礎調査貧困率)に関するよくあるご質問」
http://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/20-21a-01.pdf

⬛︎新聞記事・「「貧困高校生」中傷なぜ 「見える貧しさ」理解せず」(『西日本新聞』2016年8月29日)
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/article/270549

⬛︎新聞記事・「NHK「貧困女子高生」に批判・中傷 人権侵害の懸念も(『毎日新聞』2016年8月24日)
http://mainichi.jp/articles/20160825/k00/00m/040/053000c

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《S/N》

 

むかし見に行った。ダムタイプのパフォーマンスは2回。
そして病気で彼が死んだ。
あれから時間がたった。
懐中電灯を持った記憶がある。

 

 

以下、情報紹介

いけないけど。

  
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90年代の京都のエイズ・アクティビズムなどに深い関わりを持つdumb type(ダムタイプ)の作品《S/N》上映とトークイベントです。
転載歓迎です。ぜひ、ご参加ください。

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2016「S/N×ガールズ・アクティビズム」(vol.2)
パフォーマンス《S/N》記録映像上映 & トーク
全体テーマ:Women’s Body & Image
資料代 500円

9月10日(土)
トークテーマ「共振のパフォーマンス:身体、声、観客」
17:00 開場
17:30 《S/N》上映
19:20 パフォーマンス(げいまきまき)
19:40 トーク
20:40 終了

トークゲスト
倉田めば(大阪ダルクディレクター、パフォーマンス・アーティスト)
竹田恵子(東京大学
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(アーティスト)
進行・菅野優香(同志社大学

トーク内容
1日目のトークでは、《S/N》においてこれまで見過ごされてきた「女性」による「女性」のパフォーマンスに焦点を当てます。彼女たちの声、身振り、身体は観客に何をもたらし、そして、それはどのように彼女たち自身にはね返ってくるのでしょうか。《S/N》では、演じる者と観る者とのあいだの距離が、その振幅を変えながら、両者の境界を揺るがしています。ある身体から生まれる声や身振りが、他の身体、思考、感情を動かすこと??《S/N》の「女性」パフォーマンスが作り出す「共振する身体」について考えてみたいと思います。


9月11日(日)
トークテーマ「女の声はシグナル? ノイズ?」
13:00 開場
13:30 《S/N》上映
15:20 トーク
17:00 終了
17:30 オープン・ディスカッション(会場:中華料理「蓉蓉」)

トークゲスト
青山薫(神戸大学
げいまきまき(女優パフォーマーセックスワーカー
ブブ・ド・ラ・マドレーヌ(アーティスト)
進行・堀あきこ(在野研究者)

トーク内容
2日目のトークでは、《S/N》で表現されたセックスワーカーのイメージを糸口に、「社会問題化する女性の描かれ方」について考えます。セックスワーカーとアートや表現をめぐる「トラブル」は、どのように発生し、なぜ繰り返されるのでしょうか。差別的な視線はセックスワークという職業だけに向けられるものではなく、「女性」への視線と重なっています。《S/N》におけるセックスワーカーの存在や、京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA(アクア)で起こったこと、炎上するたくさんの女性表象などを、社会のあり方とつなげて話しあいたいと思います。

★オープン・ディスカッションは要予約
学生1500円/一般2500円 1ドリンク、フリーフード
(定員になり次第、予約を締め切ります)
★当日、2015「S/N×ガールズ・アクティビズム」記録集(1000円)を販売します

オープン・ディスカッション予約・お問合せ
https://www.facebook.com/girlsactivism
girlsactivism@gmail.com

主催:
同志社大学フェミニストジェンダーセクシュアリティ研究センター
S/N × ガールズ・アクティビズム実行委員会