ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

山口敬之(やまぐち のりゆき)のレイプもみ消し事件に関して

山口氏が『総理』という本を出版したのが2016年6月9日。極めて、安倍首相に近いスタンスで書いた。もしこの男がレイプ犯罪者として捕まると、安倍首相としては、自分をほめている支持者が犯罪者となってしまい、まずいことになる。 となれば、菅官房長官と近い警察上層部が異例なことだが逮捕状が出ていたにもかかわらず急遽止めたことには、合点がいく。政治的な介入だ。 (というようなことに近いことを、今日、東京新聞の望月記者が話した。たぶんそういうことだろうと私も思う。

つけくわえれば、この本の出版日の約1年前、2015年6月8日に、逮捕が急遽、執行が差し止められた。 2015年8月、警視庁が準強姦罪の容疑で山口氏を書類送検するが、そこからいろいろ再度調べられていく。その過程で、この「総理」という本が準備される。本が2016年6月に出るということも警察にも伝えられる。山口は、本を出して自分が安倍と近いことを示して起訴を逃れようとしたと見える。 そして本が完成に近づいたころ、2016年5月、東京地検が嫌疑不十分ということで不起訴処分を決定する。

しかし、ひとつの性暴力事件としては、とにかくおかしい。事実は詩織さんが以下に示しているように、レイプと判断するに足ることばかりだ。 何度も言うが、レイプがあっても、証拠などが十分にないと刑事事件としては有罪にならなということがある。しかしそのことはレイプがなかったということを意味しない。 不起訴は不当だ。

詩織さんは、日本の性暴力被害への不十分な状況を変えるために動き出した。

以下の記事を紹介しておく。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

www.jprime.jp/articles/-/11149?utm_source=headlines.yahoo.co.jp&utm_medium=referral&utm_campaign=related

よくある話と警察に言われ、それでも伊藤詩織さんがレイプ被害を実名告発した真意 週刊女性2017年12月5日号 2017/12/1


「男女の問題」でもなく、「個人の問題」でもなく、暴力を抱える、この社会の問題――性暴力を巡る問題についてそう語るのは、レイプ被害を実名で告発した伊藤詩織さん。警察から“ブラックボックス”“よくある話だから難しい”と何度も言われながらも、現状を変えるため声を上げた伊藤さんにインタビューを試みた。 その女性は、まっすぐに目を見てこう言った。

「また闘うんですね? なんて言われるけれど、私、加害者への怒りから訴えを起こしたわけではないんです。真実を知りたい。そして、性暴力の問題を目に見えるようにして、何が改善できるのかという話をしたい。そのために自分の体験を語っているんです」

『被害者A』でも『闘う女』でもない。元TBS記者の山口敬之氏から受けたレイプ被害について、実名で告発したジャーナリスト・伊藤詩織さんだ。伊藤さんが見つめてきたこと、いま、伝えたいこととは? 帰国中の彼女に話を聞いた。

──手記『Black Box』で実名を明かしている。どんな思いがあったのか?

「家族に迷惑をかけないよう名字を伏せてきましたが、5月に会見をした時点で、本当は実名で話さなければいけないことだと思っていました。ドキュメンタリーを撮るなかで、取材対象者の背景を伝えることは重要だと思っていましたし、そこを隠して話したところで確かに伝わらない。

 被害を受けても生き続けなければならないし、私のような被害に遭った人たちは普通に、周りにいます。名前もあるし、顔もある。なのに異質な人、被害者Aとくくって見られる。そのイメージを壊さなければ、性暴力の問題が可視化されない。そう思ったのが実名を出したきっかけです」

──訴えた勇気を称えられることもあれば、「被害者らしくない」と叩かれることもあった。司法記者クラブでの会見後、服装を揶揄したり誹謗中傷をしたりする声がネット上で相次いだ。

「会見前、信頼するジャーナリストから、リクルートスーツで行くようにと助言され、なぜ!? と言い返したんですが結局、彼の言うとおりで。“白いシャツのボタンを首までしめて着て、泣いて、もう話せませんと退場したら信じたのに”という声があったり、インスタグラムで私の姿を見つけて、“事件から2か月後、カメラ持ちながら笑ってるよ”とコメントがつけられたりしていました。

 会見後、知らない女性から“同じ女性として恥ずかしい”とメールをいただいたこともあります」

──一方で、海外に目を向ければ米ハリウッドで有名プロデューサーの性暴力が告発されたのをきっかけに多くの女性たちがSNSに「Me Too(私も)」と書いて連帯したり、体験を分かち合ったりしている。

「日本では長く“女性としての振る舞いや言葉遣いは、こうあるべきだ”と決められてきたから、企業や男性社会のなかで生きていくのは難しい。そんな影響があるのではないかと思います。  それでも考えなくてはいけないのは、性被害とは、男女の話ではなく、暴力の話だということ。Me Tooのムーブメントによって、性暴力を社会全体の問題としてとらえ、これを止めようという動きが世界で広がっています。ただ残念なことに、日本ではそうなっていません」

──性暴力は密室で行われることが多く、犯罪の立証が難しいといわれている。

「警察から“ブラックボックス”“よくある話だから難しい”とは何度も言われました。立件して有罪に持ち込めるまでの証拠がなければ、と捜査する前から捜査員が言うのも聞きました。起訴できなければ被害届は受け取るなとか、最終的に有罪にならない案件は起訴もできない、といった検察から捜査現場へのプレッシャーがあるのでは? 今の司法システムが映し出されているように感じます。

 また捜査員が変わるたびに何度も同じことを聞かれ、処女かどうかなど繰り返し尋ねられたりするのもおかしい。行きたくもない現場に連れて行かれたり、人形を使って被害を再現させられたりするのは、被害者がどういう精神状態にあるかをまったく理解していないから。110年ぶりに刑法が改正されましたが、捜査態勢や受け入れの仕方が変わらなければ、誰も警察に足を運べないと思います」

12月5日に行われる、民事訴訟の初公判を前に

──加害者が社会で成功しているなど力関係に差がある場合、なお告発は難しい。

「日本社会は上下関係が厳しく、コーチや先生、職場で力が上の相手などには歯向かえないような人間関係にある。そのとき、どう抵抗すればいいのか。イギリスでは、被害者がどう抵抗したかではなく、加害者のほうが性行為の合意を取ったかどうかを証明しなければなりません。スウェーデンも、その方向に動いています。日本でも改善されなければならない問題です」

──被害者に対する社会のサポート体制も不十分だ。

「被害の証拠を収集・保存するための『レイプキット』を設置した病院を増やすことが必要です。1か所に連絡するだけで治療や支援を受けられる、ワンストップセンターもきちんと機能させなければならない。スウェーデンにはレイプ緊急センターがあり、男性も女性もケアを受けられ、被害に遭ったらそこへ行けばいいということが周知されています。親や友人など周囲のサポートも大きいです」

──12月5日に民事訴訟の初公判が迫る。訴えた相手が政権に近い人物とあって、政治的な側面にスポットが当たることも多い。

民事訴訟は不起訴相当となった検察審査会の結果とは関係なく最初から提訴するつもりでいました。できることはすべてやろうと。もちろん、何のための検察審査会なのか? とは思います。新たに問わねばならない疑問が生まれた。

 政治的な扱いをされるのは、本当は何があったのかということが明らかにされていないからです。真実がわかれば、そんな議論は必要なくなるでしょう。日本は民主主義で法治国家だと思ってきたのに、逮捕状が出されても現場で逮捕されなかったことへの明確な説明がいまだになされていません。こうした前例が1つでもあったら、今後も起きてしまうおそれがある。

 これ以上、同じような被害を出してはいけないし、もし大切な人が私の体験をたどってしまったらと考えると、こうしたすべての問題点を今すぐにでも変えなければと強く思います」

【明らかになっている事実】

・2015年4月、伊藤さんは就職に際し必要な就労ビザについて相談するため、TBSワシントン支局長の山口敬之氏(当時)と都内飲食店で会食 ・山口氏は伊藤さんが「泥酔した状態」と認識していた ・山口氏は宿泊先のホテルに伊藤さんを連れて行った ・性行為があった ・伊藤さんの下着のDNA検査を行ったところ、山口氏のものと過不足なく一致するY染色体を検出 ・伊藤さんは警視庁高輪署に相談。のちに被害届を提出、告訴状を受理される ・’15年6月、ホテルの防犯カメラ映像、タクシー運転手の証言などの証拠を集めて警察は準強姦罪の容疑で山口氏の逮捕状を請求、裁判所が発行を命じる

・’15年6月8日、アメリカから帰国する山口氏を逮捕するため、複数の捜査員が成田空港で待機していたが、逮捕直前に執行が差し止められる

・’15年8月、警視庁が準強姦罪の容疑で山口氏を書類送検 ・’16年5月、東京地検が嫌疑不十分による不起訴処分を決定 ・’17年5月、伊藤さんは検察審査会へ不服申し立てを起こした後、司法記者クラブで顔と名前を公表して会見 ・’17年9月、検察審査会が不起訴相当を議決 ・’17年9月、伊藤さんは山口氏を相手取り東京地裁民事訴訟を起こす ・’17年12月5日、民事訴訟の第1回口頭弁論

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

強制わいせつ罪が成立するには、被告が性的な意図をもつことが必要か否か

強制わいせつ「性的意図」は不要 最高裁大法廷、約半世紀ぶりに判例変更

2017年11月29日 11時0分

産経新聞

 性的意図なくわいせつ行為を行った場合に強制わいせつ罪が成立するかが争われた事件の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は29日、「性的意図を一律に同罪の成立要件とすることは相当でない」として、性的意図がなくても成立するとの判断を示した。  「必要」としていた昭和45年の最高裁判例を約半世紀ぶりに変更した。被告の男(40)に同罪の成立を認め、懲役3年6月とした2審大阪高裁判決を支持し、被告の上告を棄却。有罪判決が確定する。  15裁判官全員一致の結論。最高裁大法廷が刑事事件の判例を変更するのは、平成15年に横領罪をめぐる判例を変更して以来。性犯罪への社会の意識の変化などを受けた変更だが、性的意図が争点となり「意図なし」とされるケースはまれで、捜査や司法の現場への影響は限定的とみられる。  判決は厳罰化などを盛り込んだ今年6月の刑法改正などに触れ、「被害者の受けた性的被害の有無や内容、程度にこそ目を向けるべきだ」と指摘。「判例は維持しがたい」とした。  被告は27年1月に13歳未満の女児の体を触る様子を撮影したとして、同罪などに問われた。男は「知人から金を借りる条件として、わいせつ行為を撮影したデータを送るよう要求された」と説明。弁護側は性的意図はなく、同罪は成立しないと主張していた。  1審神戸地裁は、昭和45年の最高裁判例は「相当ではない」として同罪の成立を認め、2審も支持した。 ◇ 【用語解説】強制わいせつ罪  13歳以上の人に暴行・脅迫をしてわいせつな行為をした場合、または、13歳未満の人にわいせつな行為をした場合に成立する。法定刑は6月以上10年以下の懲役。最高裁は昭和45年、報復目的で女性の裸の写真を撮影した被告の公判で、同罪の成立には「犯人の性欲を興奮させたり満足させたりする性的意図が必要」と判断していた。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

社説)性犯罪と社会 深刻な被害に向きあう 朝日社説 2017年12月2日05時00分

 かねて疑問の声が寄せられていた判例が見直された。  強制わいせつ罪が成立するには、被告が性的な意図をもつことが必要か否かが争われた裁判で、最高裁大法廷が「不要」とする判断を示した。  仕返しや侮辱の目的で知人の女性を裸にして写真を撮った行為について、同罪の成立を認めなかった1970年の最高裁判決をくつがえすものだ。  妥当な結論といえる。「判例は間違っている」と異を唱えた一審神戸地裁、二審大阪高裁に、最高裁がこたえた形だ。  今回の被告は「金を借りようとした相手から、少女にみだらなことをする様子を撮影するよう求められて応じただけで、金銭目的の行動だった」と主張していた。だが、どんな目的だったにせよ、被害者の性的自由を侵害した事実は重い。

 「意図が不要になれば、治療や介護行為が罪に問われかねない」との意見もあるが、ためにする議論だ。状況を総合的にみれば答えはおのずと導き出されよう。大法廷が「被害の内容や程度にこそ目を向けるべきだ」と述べたのはもっともである。  判例変更の背景に、個人の尊厳を重視し、それを踏みにじる性犯罪に、より厳しい姿勢で臨むべきだとする、多くの国民の思いを読みとることができる。

 強姦(ごうかん)罪の名称を強制性交等罪に変え、刑の下限を懲役3年から5年に引きあげることなどを柱とする改正刑法が7月に施行された。強制わいせつの罪で裁かれてきた行為の一部も、量刑の重い強制性交等罪が適用されることになった。

 性犯罪の被害者の立場で考えることの大切さは社会全体で共有されつつあり、刑罰の見直しとあわせ、心身に傷を負った人の負担を少しでも軽くするための取り組みも進んでいる。  犯行の証拠を迅速・確実に採取し、医師との連携を強める▽事情聴取や裁判の進め方を工夫し、二次被害を抑える▽カウンセリングや緊急避妊にかかる費用の公費負担を進めるなどだ。  一方で、あらゆる相談に対応する「ワンストップ支援センター」がまだ開設されない県があるなど、課題も少なくない。何より「本人にもスキがあったのではないか」「抵抗しようと思えばできたはずだ」などと、被害者をおとしめたり責めたりする言動が一部に根強く残り、苦しみを増幅させている。  性犯罪の深刻さにあらためて思いを寄せ、理解を深め、必要な施策を推進する。大法廷判決を、そんな流れを強く確かなものにするきっかけにしたい。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

詩織さん、応援キャンペーン

詩織さん、応援キャンペーン

Change.org上で発信されたキャンペーンについてのお知らせです。

宛先:伊藤詩織

性暴力の被害者が救われる社会にするために、詩織さんと共に声をあげよう ! #FightTogetherWithShiori #私たちの光 #私も #metoo

  賛同する  

『私は2年前、レイプの被害に遭いました』 2017年5月、詩織さんが元TBS記者でフリージャーナリストの男性にレイプをされたとして、顔と名前を出して会見を行いました。

男性に対して逮捕状が出されましたが、直前になって当時の刑事部長の判断により急遽逮捕取り止めとなりました。

逮捕が取り止めになった具体的な理由や、その後の審査会の詳細は詩織さんにさえ明かされず、彼女が引きずられていく様子が映っているというホテルの監視カメラの映像なども審査会へきちんと提出されたのかどうかさえ分からない状態です。

詩織さんは、東京地裁民事訴訟を起こし真相を明らかにすべく今も闘い続けています。

「今まで想像もできなかった苦しみを知り、またこの苦しみが想像以上に多くの人の心の中に存在していることを知った。同じ体験をした方、目の前で苦しむ大切な人を支えている方に、あなたは一人ではないと伝えたい。」

詩織さん、あなたは著書『BlackBox』の最後で、そう言っていました。

詩織さん、私はあなたに伝えたいです。 詩織さんも一人じゃありません。私たちも一緒に闘います。 私たちも一緒に声をあげて、詩織さんが起こしてくれたこの波を大きなうねりにしていきます。

そのために私はこのキャンペーンを立ち上げました。 あなたも一緒に声をあげませんか?

日本にもたくさんいる被害に遭われて苦しい思いをしている人たちに「あなたはひとりじゃない」ということを伝えませんか。

このキャンペーンに賛同するだけでも構いません。

一緒に無視できないぐらい大きな声にしていきましょう!


詩織さんの会見を初めて見たとき 「ここは日本なのだから、そのうちきちんと真実が明らかにされるのだろう。」「誰かがちゃんとしてくれるのだろう」 私はこの事件に憤慨しながらもどこかそんな風に思っていました。

でも違いました。 このままでは、もし私や、あなた、あなたの大切な人が被害に遭ったとき法律や警察、社会は私たちを助けてはくれないかもしれません。

想像してみてください。 あなたが、あなたの大切な人が性暴力に遭ってしまったら。

そのときにどうしたらいいのかを私たちはほとんど知りません。 そのときに誰が助けてくれるのかを私たちはほとんど知りません。

性暴力はただの"いたずら"ではありません。 そして、レイプとセックスは全く違うものです。 いつ、どこで、私やあなた、そしてあなたの大切な人の身にそれが降り掛かってくるかは誰にも分かりません。本当に分かりません。

私たちは今まで、日常の中にある性暴力を"よくある些細なこと"だと思いこまされ、口を塞がれてきました。電車で隣になった知らない人、本屋さんですれ違った知らない人、上司やお客さん、友達だと思っていた人そして家族。 彼ら、彼女らから受けた被害を語ることはタブーとされてきました。

しかし、私たちは声をあげてもいいのです。 私たちは「"私も"苦しかった」と声をあげてもいい。 そして、私たちは「"私も"一緒に闘う」と声をあげることができる。

ここで集まった声は必ず、詩織さんに届けます。 そして、私は今後も詩織さんの応援や性暴力にまつわるアクションを起こしていくつもりです。 でもそれは私ひとりではできません。一緒に考えたり、闘ってくれる仲間が必要です。

詩織さんや私と共に戦う仲間として、まずはここで一緒に声をあげ、このキャンペーンにぜひ賛同してください。そしてコメント欄であなたの声を聞かせてください。詩織さんと社会に私たちの声を届けましょう!

FightTogetherWithShiori #私たちの光 #私も #metoo

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

黒柳徹子さんの存在と仕事

昼間の連続ドラマ「トットちゃん」を見ていると、黒柳徹子、彼女が過去の人のことをちゃんと覚えていて、それを脚本家に伝えて、この世に記録しているということに気づく。

f:id:hiroponkun:20171202021743j:plain

多くの人の「輝くような崇高な存在のありよう」は記録もされず歴史の時間に消えていく。

しかし、彼女はともえ学園の先生のこと、友達のこと、学校時代の友人たち、おとなになってかかわった人たち(例えば今日は沢村貞子)のことを伝える。

f:id:hiroponkun:20171202021814j:plain

彼女のたましいの視点で。

福山はそれを歌にした。

f:id:hiroponkun:20171202021841j:plain

黒柳の力はすごい。

辻元清美氏のパーティーに与野党大物が続々

森喜朗氏から穀田恵二氏まで!? 辻元清美氏のパーティーに与野党大物が続々

産経新聞

 立憲民主党辻元清美国対委員長のパーティーが1日、東京・永田町の憲政記念館で開かれた。立憲民主党枝野幸男代表ら野党幹部に加え、森喜朗元首相や河野太郎外相、自民党中谷元・元防衛相らも駆けつけ、来賓の顔ぶれの多彩さが目を引いた。

 「僕が入ってきたから、みんなびっくり? でも、とても仲が良かったんですよ」  森氏はこうあいさつを切り出し、自身の政界引退前の最後の本会議でのエピソードを披露した。

 「(議場の)外に出ようとしたら『森先生! 森先生!』という声が聞こえてきて、だれかなと思ったら辻元さんだった。『長い間ご苦労さまでした』と手を握ってくれた。そのときの気持ちを今でも忘れない」

 その上で森氏は「心をつかむ人柄だ。自民党にきてくれていたらよかったなと思うこともあった」と辻元氏を持ち上げた。

 辻元氏と当選同期の河野氏は、平成6年発足の「自社さ連立政権」でともに与党議員だった時代の思い出に触れ、「昔は一緒にカラオケに行って、カラオケを教えた」と明かした。ただ、辻元氏からはすかさず「うそつけ!」と突っ込まれていた。

 国会運営をめぐって辻元氏と日々顔を付き合わせている各党の国対幹部もあいさつに立った。

 共産党穀田恵二国対委員長は「私と辻元さんがスクラムを組むと、どちらかという左へ左へと行く」。さらに、現在の野党の国対委員長に西日本出身者が多いことを紹介し「地図でみると西に偏っていて、やっぱり左側にいる」と語り、会場の笑いを誘った。

 自民党松本純国対委員長代理は「辻元さんを評価する言葉は一つしかない。しなやかで、したたかで、手ごわい国対委員長だ」と述べた。

 最後にあいさつした辻元氏は、先の衆院選前に民進党が分裂した際、夜も寝付けないほど悩んだことを明かした。枝野氏が立憲民主党の旗揚げを表明する前日の10月1日朝、「政治の師」と仰ぐ土井たか子社民党党首(平成26年死去)の「やるっきゃない!」という声が聞こえ、勇気づけられたというエピソードを披露。「私がひるみそうになったら土井さんに怒られる。ブレないようにがんばっていく」と笑顔で語った。  パーティーには民進党の大塚耕平代表や希望の党玉木雄一郎代表、立憲民主党菅直人元首相、連合の神津里季生会長らも出席した。

『週刊金曜日』が特集記事 「慰安婦」日韓合意から2年 誰が解決を妨げているのか

これは見ておく価値があると思う。

f:id:hiroponkun:20171201033450j:plain

週刊金曜日』11月24日(1162)号 特集 「慰安婦」日韓合意から2年

誰が解決を妨げているのか

慰安婦」日韓合意からまもなく2年。日本軍の性奴隷となった被害者を置き去りにした"政治的合意"は、むしろ真の解決を遠ざけている。この間の日本のマスコミ報道もまた、「少女像撤去」や「合意」を前提とし、「合意」を批判する多様な意見を伝えてこなかった。その結果、「合意行き詰まりの原因がもっ ぱら韓国側にある」という偏った見方が繰り返し報道されている。

一方この間、今年6月には国立公文書館にあった「慰安婦」強制連行をめぐる資料について、政府が「ご指摘のような記述」があったと、紙智子参議院議員質問主意書に対して認めた。

7月には韓国ソウル市とソウル大学人権センターが米国立公文書記録管理局で、朝鮮人慰安婦」を撮った動画を世界で初めて発見。さらに今回、ジャーナリスト・今田真人氏の調査で、「慰安婦」をめぐる生々しいやりとりを記した公文書12点が外務省のお膝元、外交史料館で新たに発見され、本特集で初めて紹介される。

今月16日には国連人権理事会が日本に謝罪と補償を求める勧告を出し、世界各地で「少女像」の設置も相次ぐ。真の解決を妨げているのは、 事実から目を背けようとする日本側の姿勢にあるのではないか。

•安倍政権に迎合する日本マスコミの「合意」報道を問う:岡本有佳

•「政府答弁書」を引き出した紙智子参議院議員共産党)に聞く

•世界初の朝鮮人慰安婦」動画の発見〜「動画」が彼女たちに息を吹き込んだ:康誠賢

•外務省と在中国日本領事館が生々しいやりとり〜外交史料館から新たな「慰安婦」文書12点発見:今田真人

•世界各地に広がる「慰安婦」モニュメント〜香港「そごう」前に新たに少女像:和仁廉夫

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

山口一男氏のまともな意見―――「慰安婦像で大阪市が姉妹都市解消」について

私はこの山口さんの感覚に近い立場です。 日本では、ばかなネトウヨさんだけでなく、マスメディアや政治家や「普通の人」までもが、 こんな当たり前のことを言えなくなっています。

**************

大阪市の決定の反国際性―サンフランシスコ市との姉妹都市関係解消の意味すること ―――ナショナリズムの心理を悪用して、進んで世界から孤立するような意識を植えつけるような政治は本当に辞めて欲しいものだ。 2017年11月28日 16時40分 JST | 更新 2017年11月29日

山口一男 シカゴ大学教授経済産業研究所客員研究員 http://www.huffingtonpost.jp/kazuo-yamaguchi/san-francisco-osaka_a_23289702/

日本を外から見ていて、またもや国際関係上非常識と思われ、国際的信用を下げることが起こってしまったと感じる。慰安婦像設立に関し、大阪市がサンフランシスコ市との姉妹都市関係を解消すると決定したことである。60年の歴史を解消するほどの行為の理由が、米国から見て「女性の人権蹂躙の歴史を記憶にとどめる碑」の設立が名誉を傷つけると日本が主張するという衝撃的事実が、いかに米国での日本のイメージを悪化させるかについて大阪市は考えたことがあるのだろうか。

慰安婦問題を否定しようとすることで「人権を軽視し、女性差別的な国」という印象を与える日本の自治体の行動が、国際的に「日本の名誉」をかえって損なうものであることは容易に想像できそうなものだが、自国しか見えないのであろう。 偏狭なナショナリズムは政治を世界に対し盲目にするという例になってしまった。だが慰安婦問題に対し日本政府の主張を支持する米国の有識者は皆無といって良い。親日家を含み米国の有識者での日本への評価は、筆者の観察では日本が慰安婦問題の存在自体を否定するような発言や行動をすればするほど悪くなってきている。将来の日米関係一般にも悪影響しかねない状況だ。

今回の関係解消について、大阪市長は国内の政治的空気を読んで一種のパフォーマンスをしたのだろうが、歴史評価問題に関し日本の人権意識の低さを国際的に印象付けると言う「負の外部効果」を生み出しただけでなく、サンフランシスコ市内の日系人社会に無用の分断と対立を生み出し、また経済的にも文化的にも発展し続けるサンフランシスコ市という魅力的な都市との交流という大阪市の将来を一時の政治的判断で潰してしまった。その社会的コストは極めて大きいと考えられる。

もちろん国際的な姉妹都市の関係が極めて有益であるどうかは一概に言えず、大阪市―サンフランシスコ市の姉妹都市関係が今までどれほど有益であったのかどうか筆者は知らない。しかし、シリコンバレーを近くにもち、グーグル社を含めIT関係の会社もひしめくサンフランシスコ市は住民の生活の質(quality of life)指数では全米トップの都市であり、有効活用されれば大阪市との姉妹提携は将来的にも十分日本側にとって恩恵をもたらすはずのものである。 大阪市は関係解消手続きが今からでもできるなら中止し、さもなくば近い将来サンフランシスコ市に今回の非礼を謝罪した上で、姉妹都市関係を復活させることが望ましい。形があれば有効活用は可能であり、国際親善にもなる。だが一旦関係が解消されれば覆水盆に帰らずとなる可能性もある。信用を培うのには時間がかかるが、不信は一時の誤りでも生まれるからである。それにしても意義のある60年の伝統を、大阪市の利益ではなく市政と本来無関係の政治的理由から破壊するとは、市長の権限の乱用ではないのか。

また今回の大阪市の抗議は以下の3つの点で筆者は大きな問題があったと思う。

まず第1に大阪市が、国際的都市間の姉妹関係を政治利用したことである。サンフランシスコ市の決定は基本的に米国の自治体の問題である。当市における慰安婦像設立の提案は長年サンフランシスコ市の高裁判事を勤めた共に中国系米国人のLillian Sing氏とJulie Tang氏を代表とする市民団体の提案に沿ったもので、韓国の直接的政治的働きかけによるものではない。 今回の提案はあくまで米国の自治体事業であり、それを批判することは、例えて言えば原爆慰霊碑を日本の自治体が作ることに米国の自治体が抗議し、姉妹都市の提携を解消するに近い行為である。これは本来非政治的分野での交流を旨とする姉妹都市関係に政治を持ち込む内政干渉とも言うべき行為で、国際関係上極めて不適切であった。

2番目の問題は、今回のサンフランシスコ市の慰安婦像設立は、歴史における他の人権蹂躙に関する記念碑同様、その人権蹂躙の事実を記憶し再び同様のことが行われないことを祈願するという普遍主義的立場に立ち、人権問題(Human rights issue)であって、旧日本軍の行為を批判しても、日本批判を意味するものでは全くないのだが、大阪市および日本政府(菅官房長官)は、旧日本軍の制度の批判を日本批判と同一視したことである。

筆者にはその同一視が大きな問題だと考える。慰安婦制度問題だけではなく、旧日本軍の下では「南京虐殺事件」「沖縄の集団自決」「『玉砕』の強要」「731部隊の人体実験」「戦争捕虜の高い死亡率」など、数多くの人権蹂躙問題が存在した。それは抑圧的な日本軍の規律統制や人命を軽視する価値観のもとで、明日の命も知れぬ戦争という異常事態での多くの日本兵の精神の劣化があいまって起こった特殊な出来事であった。 それはナチスドイツの特殊な価値観の影響の下で多くのユダヤ教徒や精神病患者の虐殺が行われたのと類似の特殊な出来事であったといえる。ナチス政権の初期に、政府の「優性保護法」の基に精神病院での患者の大量毒殺に直接関わったのは、人の命を救う職業についているはずであるごく普通の医師や看護婦であった。通常「ありえない」と思うようなことが歴史の状況次第で起こりうるのである。

特に戦争やファシズムの興隆などに伴う人命軽視の価値観や人間性の劣化が、そのような反人道的行為を起こさせるリスクを高めるものという歴史から学んだ認識があり、またそのため将来への戒めとして「歴史の負の側面」を正しく語り続けることが必要とされる。実際ドイツではそうしてきた。だからドイツ人はナチス政権下での人々の行為への批判を、ドイツ民族や文化への批判とも、ましてや自分自身への批判などとは受け取らず、人間社会一般への戒めと受け止める。 一方ドイツとは対照的に、日本では歴史教育において、上記のような旧日本軍の負の側面を明らかにすることに消極的なまま戦後70年を過ごしてきた。それどころか、かなりの政治家や「保守系」論者たちが、それらの歴史的事実を教育内容に含めることに反対し、それを記憶させようとする歴史学者の態度を「自虐史観」などと呼んで糾弾する現状がある。

その背後には特殊状況での旧日本軍の行為への批判を日本民族批判ととらえ、それと闘うという宗教的ともいえる社会運動があり、慰安婦問題もそのような状況のなかで政治的に扱われてきた。その圧力が強まる中で、現在慰安婦問題について理性的に議論することも難しい空気が生まれつつある。だから筆者も、この記事の発言をすることは大変気が重い。

だが大多数の日本人同様戦後の生まれの筆者は、旧日本軍の行いに直接的責任を感じていない。だから慰安婦制度批判を、日本批判と感じないし、ましてや日本人である自分が批判されたようには思わない。日本人として自意識は自分の戦後の日本での体験のみにあるからだ。そして慰安婦制度下の人権蹂躙批判を日本人への批判と感じる日本人の感覚には、自分の娘が「親友が痴漢にあった」と腹を立てている時、娘と一緒に痴漢に腹を立てるのではなく、男性である自分が非難されたように感じて「痴漢事件には冤罪も多い」などと発言をする父親の態度と類似していると感じる。

なぜ被害者である慰安婦女性の悲惨な経験にまず思いが行かないのか? そしてなぜ特定の歴史状況における旧日本軍の非道な行為への批判を、あたかも自分たちが不当に非難されたように感じるのか? もし慰安婦の多くが、戦前の大日本帝国下で国民ではあるが植民地であった朝鮮や台湾の女性であるから彼女たちの痛みがわからず、旧日本兵の多くが「本土」の日本人であるから同情するのであれば、日本人の倫理や「思いやり精神」はいつからそんなに民族差別的になってしまったのか? 現在の多くの日本人のこの問題に対する感じ方は、国内の暴力や差別の問題に対して多数の日本人が示す被害者への同情的な態度と大きく異なるように筆者には思える。これも慰安婦問題を捏造などと論じる人たちの作り出した空気の影響なのであろうか。そうだとすればとても恐ろしいことである。   

  3番目に大阪市の側には論理的破綻があると筆者は考える。大阪市の抗議の理由は、残念ながら正式の文書を筆者は手に入れられなかったが、米国側報道では「慰安婦問題には歴史学者の間でも意見の不一致があり確定していないのに、一面的主張がなされている」という主張であり、日本の報道では碑文に「性奴隷」というような言葉が碑文で用いられるなどが不適切という理由である。

過去においても、同様の主張は何度もなされ、そのたびに日本側の主張はしりぞけられてきた。部分に異議を挟むことで、全体を否定する議論だからである。それなのに儀式のように日本はそのような論法をかたくなに繰り返している。 日本のメディアでよく散見するのは、吉田清治の強制連行捏造と関連する朝日の誤報である。これを理由に日本軍の慰安婦制度の存在自体を捏造のように議論する者も少なからずいる。だがこの誤報問題が日本軍に存在した慰安婦制度による女性の人権蹂躙の存在を否定するものでは全くないという知識と認識を米国側は持った上で判断しており、オランダ人慰安婦のケースのように明らかな強制連行の事例もある。 日本側もそれを承知だから「歴史学者は意見の一致を見ていない」などというあいまいな主張したのであろう。また「性奴隷化(sexually enslaved)」という表現を用いたことに対して大阪市は抗議したようだが、これは言葉の定義の問題であろう。多くの場合、自由意志で辞めることができずに性的行為を強制されていたと考えられるので、「性奴隷化」という表現は英語感覚では不適切とはいえない。

上記のように日本の抗議理由は碑文の内容が日本に不公平という趣旨で、それだけでは大阪市の抗議は説得力を持たない。なぜなら大阪市慰安婦像設立自体に反対し、碑文の文章表現の修正を申し入れたわけではないからである。だからサンフランシスコ市は日本の抗議の意図は歴史的事実の否定であると解釈して拒絶したのだ。

将来日本の若者が世界で胸を張って生きていけるためには、「歴史の負の側面」からも目を背けず、その上で戦後日本が経済復興と繁栄を成し遂げ、特有の魅力ある文化を発展させ、また70年以上の長きにわたって平和を維持し比較的安全な社会を作り出してきたということへの誇りに土台を置くべきである。これらの事実は世界でも高く評価されているからである。

一方日本は過去25年以上も経済的に低迷しているし、成功体験のある世代は現在の若者の世代が面している厳しさに理解がない。だから多くの若者が戦後の体験をポジティブに語る上の世代に反発し、戦後を否定する考えに同調し、憲法の護持や人権を叫ぶ「リベラル」からはむしろ距離を置くようになった。 しかし政治において戦前の人命や人権を軽んじた時代を美化し、歴史的事実から目をそむける方向にそういう状況の若者を誘導することは、日本を再び世界では理解不能な「異民族」に戻し、日本の若者から将来国際的に活躍する力をも奪うことである。道が見えにくくなっている若者たちに対し、いわばナショナリズムの心理を悪用して進んで世界から孤立するような意識を植えつけるような政治はもう本当に辞めて欲しいものだ。

日本社会が、若者たちにとって個々人が大切にされると感じることで希望を持てる社会となり、そこでの身近な経験が自然な愛国心を生み出す。そのような社会の実現を政治は目指すべきである。 ∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

トランプは異常だから、命令は、法的に正しいことだけ聞く

こうしたことが米国で言われているのに、安倍はとランプが大好きでいいなり。忠犬。

思考停止の日本のネトウヨは、ここではナショナリズムを出せずにいいなりにも怒らない。簡単にコントロールされる人々。

女性差別に平気な、異常行動のトランプ。人種差別に平気なトランプ。すぐに怒って無茶苦茶をいうトランプ。正式な手続きを経ずに平気でツイッターに感情的に暴言・暴論を書く。自分をコントロールできない。橋下と同じ。

f:id:hiroponkun:20171130020022j:plain

●2017年11月段階の情報

米戦略軍(STRATCOM)のジョン・ハイテン司令官が、11月18日、トランプ大統領が「違法な」核攻撃を命じた場合には、拒否するとの意向を示した。 カナダのノバスコシア州で開催されたハリファクス国際安全保障フォーラムでの発言。

司令官は、そのようなシナリオが発生した場合に関する質問に対し「われわれが愚かであると考えている人がいる」と述べ、「われわれは愚かではない。こういったことに関してはよく考える。この責任を負っている場合、それについて考えずにいられるだろうか」と話した。

さらに「私は大統領に助言し、大統領は私に何をすべきか命じる」と述べ、「もし命令が違法であるなら、どうなるか。私は言うだろう。『大統領、それは違法です』。そして彼は言うだろう。『何が合法だろうか』。そしてわれわれは、どのような状況にでも対応できる選択肢を提示する。それほど複雑なことではない」と説明した。

司令官は、違法な命令があった場合どのように対応するかのシナリオを一通り調べることは、標準的な慣例であるとし、「違法な命令を実行すれば、刑務所に行くことになる。終身刑になるかもしれない」と述べた。

f:id:hiroponkun:20171130020116p:plain

●2017年2月段階の情報

アメリカの精神科医35人が連名の投書をニューヨークタイムズ紙に掲載した。 内容は、トランプ氏の精神状態には問題があり、アメリカの大統領任務を務めることは不可能だと考える、という訴え。

投書の中で医師たちはトランプ氏は執拗に反対派を踏みにじり、また情緒も極めて不安定である、と指摘。

官女んぼプライバシー保護などの規定に反しているとの指摘に対して、

医師たちは 「危機的な状況に直面しているのに沈黙し続けるわけにはいかない。トランプ氏の演説や行動から、自分と異なる観点を受け止めることができず、すぐに怒りの行動を取ることが見てとれる。他人に共感する気持ちがなく、自身の精神状況に合わせて現実を捻じ曲げ、自分を指摘する人を攻撃する。トランプ氏は安全に大統領の重要な任務を遂行することができない。」

と指摘している。

***

橋下・元維新代表とトランプは同類ということ。

●2016年段階   米民主党のマーキー上院議員らが、議会の承認なしに核兵器の先制使用を禁止する法案を議会に提出した。共和党の大統領候補トランプ氏が当選し、「核のボタン」を握る場面を警戒する意味合いがある。

法案は、核による先制攻撃は宣戦布告に該当するもので、議会の承認なしに進めるべきでないと指摘。米国が核攻撃を受けた場合を除いて、核使用に関する大統領の権限を制限した。

 》 

●2016年段階 アメリカの元大将・元CIA長官が、2016年段階で、トランプが大統領になったら命令聞かないこともあるといってた。

トランプが当時から女性差別、人種差別(メキシコ、中国、ユダヤ人・・・)を乱発。

 米国の国家安全保障局NSA)長官や中央情報局(CIA)長官を歴任したマイケル・ヘイデン退役空軍大将は、ドナルド・トランプ氏が大統領に選出され、公約を実施した場合、米軍は最高司令官となるトランプ氏の命令の一部を拒否するだろうと述べた。  ヘイデン氏は最近まで、共和党の大統領候補指名争いから撤退したジェブ・ブッシュ氏のアドバイザーだった。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

トランプ・ネトウヨと同レベルの安倍首相

米国では、トランプがあまりに、「まともではない」ので、軍部までもが、大統領の言いなりにはならない、法的に正当なことだけ命令を受けると言い出している。

それなのに、そんなトランプと大親友になれる安倍ちゃん。

その世界観は、ネトウヨと同じ程度のゆがんだ認識と右翼的決めつけ。

だから「朝日」が悪いと平気でいえる。

ほんと、、トランプ並み。 もうここでは「とランプ」が一般名詞になっている(笑)

**********

●2017年10月8日の情報 安倍首相がかけ学園問題での報道で、嘘情報を連発した。 「朝日新聞は八田(達夫・国家戦略特区ワーキンググループ座長)さんの報道もしておられない」と述べた。 坪井論説委員が「しています」と反論すると、

「ほとんどしておられない。しているというのはちょっとですよ。アリバイ作りにしかしておられない。加戸(守行・前愛媛県知事)さんについては、(国会で)証言された次の日には全くしておられない」と述べた。 坪井論説委員は再度、「しています」と反論した。

 朝日新聞(東京本社発行の最終版)は、閉会中審査での八田氏の発言について、7月25日付の朝刊で獣医学部新設の決定プロセスを「一点の曇りもない」とした答弁や、「不公平な行政が正された」とする見解を掲載していた。

また、こうした国会での発言も含め、八田氏に単独取材した2017年3月下旬以降に10回以上、八田氏の発言や内閣府のホームページで公表された見解などを掲載してきた。

 加戸氏については、閉会中審査が開かれた翌日の7月11日と25日付の朝刊で、国会でのやりとりの詳細を伝える記事で見出しを立てて報じたり、総合2面の「時時刻刻」の中で発言を引用したりしている。

しかしネットの情報では、朝日新聞やTBSは,事実を報じないといって騒いでおり、安倍はそれをうのみにしている程度。

****** f:id:hiroponkun:20171130005853p:plain

●2017年11月の情報 安倍首相が、日本会議に近いことがまた暴露された。 、  バックラッシュを行い、憲法改正を掲げる右翼保守系団体「日本会議」が、 11月27日、東京都内のホテルで設立20周年記念大会を開いた。

安倍晋三首相は、自民党総裁としてメッセージを寄せ、「国民に責任を持つ政党として憲法審査会における具体的議論をリードし、その歴史的使命を果たしていく」と強調。大会では、改憲に向け力強い国民運動を推進するとの宣言を採択した。  大会には、希望の党日本維新の会の議員も出席し、祝辞を述べた。 大会は「日本会議国会議員懇談会」の設立20周年記念大会も兼ねており、新会長として古屋圭司衆院議院運営委員長の就任が発表された。

*****

維新は右翼政党なのでわかるが、しかし「希望の党」もでますか。

相手をよく見る

昔の「ようこそ課外授業」で、写真家・橋口譲二のものがあって、それを見た。 相手をよく見ること その為には少し距離をとること

対立する前に、 よく見ること、聞くこと

街の人は、不良少年少女たちの視線を避けるが、彼らの視線をちゃんと見ること、きくこと。

浅い笑いとか作るのではなく、 じっとして  みる

f:id:hiroponkun:20171130002707j:plain

アーサー・ビナード「日本は悪い方向へ変わってきた」

私もそう思います。ものを人権、スピリチュアルな感覚、寛容性、ゆとり、主流秩序というしてんからみるという基準をもっているからそう判断できます。、

**********

以下、毎日新聞記事の紹介

先日、トランプ米大統領が来日した。日本人以上に日本語と格闘してきた米国詩人、アーサー・ビナードさん(50)は何を感じたのか。滞日27年の経験から、今はっきりこう言える。「日本人は間違いなく変わってきた。僕の目から見れば悪い方へ」。どんなふうに?

▽特集ワイド:滞日27年、詩人アーサー・ビナード氏の「直感」 「日本語は消滅に向かっている」(有料会員限定) https://l.mainichi.jp/H9x2rDD

<担当記者から(藤原章生)>  滞日27年の米国詩人、アーサー・ビナードさんは、日本に魅せられた時期を経て、日本に強い違和感を抱く段階に入ったようです。日本は「米国の属国」に甘んじ、自分の国を自分たちで築いていく胆力がない。気概のある個人はいるのに、その人たちの声が政治に反映される仕組みがない――と。日本を第一に考えている人ならではの嘆きでした。

備忘録  ネット記事の愚かな言説

毎日、ネットではニュースのようなふりをして様々な「記事」が流されている。そのネット情報にはいかげんなものが多い。「反日」「愛国」どというような言葉を平気で書けるネトウヨ的記事も多くなっている。 自分が売れるためにこの情勢に合わせて、同類のことを書く輩も多い。産経新聞MSNだけでなく、「デイリーニュース」も右翼記事が目に付く。勉強しなくてもただネット情報をうのみにして素人でもかけることを書くだけというのが多い。

世も末だが、まともに生きてまともなことを一人一人が発信し、元気な人はこういう輩に対してもちゃんと反論して正しい情報を広げていくしかない。嘘を平気で言う人やフェイクニュースにはたたいていくしかない。慰安婦問題がその典型。

備忘録として一部メモっておく。

*****

●麻布市兵衛(あざぶ・いちべい)の妄言

羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日)にでていたコメンテーターの玉川徹に対してこの記事はネット記事の紹介という形をとりながら批判して、いつもの朝日攻撃で終わっている。以下のように「従軍慰安婦問題が当然の事実であるという前提」「朝日新聞が作り上げた「従軍慰安婦」という戦後最大のフェイクニュース」という言い方をしている。

https://netallica.yahoo.co.jp/news/20171124-92275109-dailynewsq テレビ朝日・玉川徹が米国誌フェイクニュース批判も「オマエが言うな」の大合唱 2017/11/24 デイリーニュースオンライン

ネット上では『オマエが言うな』『手の平返しすぎ』『えっ、どのツラ下げて?』とツッコミが多数あがっています。というのも、その前に扱っていたのが『サンフランシスコ市が慰安婦像を受け入れた』というニュースで、玉川は韓国のいう従軍慰安婦問題が当然の事実であるという前提で『加害者が”謝ったじゃないか”と言っても、被害者が”謝ったということになりません”と言う限りは謝るしかない』などと語っていたんです。

 朝日新聞が作り上げた「従軍慰安婦」という戦後最大のフェイクニュースには見向きもせず、米国メディアには口泡をとばして文句を言う。監視しなければならないのは海外メディアのフェイクニュースではなく、国内の左派メディアの方かもしれない。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

●麻布市兵衛の妄言

以下の記事でも、朝日批判をする側の言い分を正論のように扱い、朝日への炎上を期待している。「すべての「ディスカウントジャパン」は朝日から始まっているといっても過言ではない。」と述べている。産経新聞のコラムが正しいことを前提に「TBSやテレビ朝日同様、しつこくモリカケ問題を特集する怪しさに、ネット利用者はすでに勘づいている。」と書いている。この人の情報源は常にこの程度。こんな文章がネットで多くの人に読むようにしむけられている。

朝日新聞がバッシングへの反撃開始も「まず慰安婦捏造を謝罪しろ」の大合唱 2017.11.23 11:56 デイリーニュースオンライン

 朝日新聞社は21日、同社の社説記事を「捏造」だとTwitter上でつぶやいた日本維新の会足立康史衆議院議員(52)に抗議して、発言を撤回するよう求める申入書を発表した。「朝日新聞が沈黙を破り、今週から一挙に反撃を始めたようです」と説明するのはある新聞記者だ。

「同社は同21日に、『徹底検証『森友・加計事件』 朝日新聞による戦後最大級の報道犯罪』の著者・小川榮太郎氏(50)にも名誉・信用を傷つけられたと、謝罪と該当部分の訂正、損害賠償を求めています。他にも同日に『月刊正論』(産經新聞社)12月号の高山正之氏(75)の連載コラムの「安倍叩きは社是」の記述についても、訂正を求める申入書を送りました」   同記者によれば背景にあるのは「この1年で31万部減と、目に見えて部数を減らしている現実」に焦りを感じ始めているからだという。ネットメディアの発達とともに強まり続ける「朝日新聞バッシング」を、もはや見過ごせないと決断に踏み切ったのだろう。

自民党山田宏議員「その前に日本国民に謝罪すべきでは?」  だが、逆襲に出た朝日新聞に各方面から思いがけないカウンターパンチが飛びまくっている。 「朝日は小川榮太郎に抗議を出したその日の内に、自民党山田宏参議院議員(59)から『朝日新聞は、まず日本国民に対し、自らの慰安婦報道で世界にばら撒いた嘘に謝罪し、賠償するのが先決じゃないの?』と痛すぎるツッコミを入れられ、2500リツイートと3800もの『いいね』を受けるなど共感を呼んでます。

さらに朝日新聞が騒いだことで小川氏の著作は逆に注目を集め、22日にはAmazon政治本カテゴリで1位になりました。さらに足立議員も20万視聴の人気ネット番組『報道特注』に出演するなど、むしろ反論がSNSで拡散してしまってます」(週刊誌編集者)

 たしかにすべての「ディスカウントジャパン」は朝日から始まっているといっても過言ではない。その訂正も中途半端な一部訂正を軽く認めただけで、謝罪がウヤムヤになったのが現実だ。社会の木鐸として人に謝罪を求める前にまず己の襟を正すべきだろう。  そして「安倍叩き」についても、8月26日の産經新聞産経抄」で「いま、(朝日新聞)社内は安倍(晋三首相)を叩(たた)くためなら、どんなことでもするという空気になっている」と新聞業界の不都合な真実をバラされたのが大きかった。TBSやテレビ朝日同様、しつこくモリカケ問題を特集する怪しさに、ネット利用者はすでに勘づいている。

 完全にヤブ蛇をつついた形になった朝日新聞の一連の抗議。朝日は再び昇ることなく、沈んでしまうのか。朝焼けのようなさらなる炎上で真実がより多くの人に届くことを期待したい。 文・(あざぶ・いちべい) ※1972年大阪府出身。映像作家、劇団座付き作家などを経て取材記者に。著書は『日本の黒幕』、『不祥事を起こした大企業』(宙出版)など多数あり。

∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞∞

映画 『沈黙』  いまこそ見るべき映画


パク・スナム監督「沈黙」(2017年、117分版)をみた。 元慰安婦の戦い、存在の仕方を描いたドキュメンタリー映画だ。 絶対に皆が見る価値のあるドキュメント作品だ。 12月2日から渋谷アップリンクで上映される。

f:id:hiroponkun:20171128013114j:plain

***

ネットでは、「従軍慰安婦問題は朝日新聞の捏造記事が発端」、 「<性奴隷><数十万(人)><捕らわれのまま亡くなった>など、全く証拠もない虚言に過ぎない」 「朝日新聞は捏造を認め、謝罪した」 「ありもしない日本の人権侵害」 といった言説が飛び交っている

(ここで引用したのは「田中ねぃ」という人物の「みずからの捏造報道を棚に上げて『米の慰安婦像を認めよ』と言う朝日新聞の罪悪」2017/11/26 12:00 デイリーニュースオンラインの中の言葉) 。

つまり、いつの間にか、朝日新聞やほかの新聞が吉田証言を使っていたこと自体を取り消したことを、「慰安婦問題全体がなかった、慰安婦問題全体がねつ造だった」というように完全にすり替わった言説がまかり通っている。

少しでもまともに勉強すればその間違いが分かるが、ネットには無知な素人の完全に間違った意見が幅をきかせている。 それを読んで、無知で少し右翼的な考えの人たちが、産経新聞や右翼雑誌の受け売りだけのネット記事を信じて拡大再生産している状態。マスメディアもそれを取り上げ、今やメディア全体が慰安婦問題では真実を言わないようなおかしな状況になっている。

これはトランプのあまりにおかしな嘘情報を信じるトランプ支持者があふれている状態と同じ、異常な状態になっているということ。危険なポピュリズムの状態だ。

*****

そんな中、真実を記録した映画ができあがった。それが「沈黙」である。元慰安婦の人たちの証言を聞いたことがないひとたちは、まずそれを聞くべきだ。 この映画では、慰安婦の人たちの本気の声が一部ではあるが見ることができる。

まずそれをみて、「意に反して慰安所につれてこられ強制的に兵士たちの性欲処理に利用され逃げることもできなかったという性奴隷にされたという事実」 を認めるべきだ。

本、判決、研究、報道、ドキュメンタリーや映画(注)などでも慰安婦制度の実態があきらかにされているが、そういうものをまったく一冊もよまずに、馬鹿な間違ったことをかいている「素人」ばかりだ。そんな輩はまずは、知ったかぶりで話したり書いたりするのをやめて、まずは謙虚に勉強すべきだ。元慰安婦の人たちの証言を聞くべきだ。

注:たとえば、『鬼郷』 『ガイサンシーとその姉妹たち』『オレの心は負けてない  在日朝鮮人慰安婦」宋新道(ソンシンド)のたたかい』  『“記憶”と生きる』 『日本鬼子 リーベンクイズ』 などなど

****

f:id:hiroponkun:20171128013515p:plain

この映画の特徴と意義は、

第1に、1995年のアジア平和国民基金の策動に当時の慰安婦たちがどう、どれほど反対していたか、その熱気、論理、運動の一部がわかる点だ。日本では当時の運動を知らない人が多く、アジア平和国民基金への反対がどのようなものであったか、当時から/そして今も理解されないことが多く、マスメディアやインテリは国民基金の策動に加担したものが多かった。近年でも、当時のことを忘れて「結果から見て国民基金は正しかった」といってしまう有名なフェミニストが出てしまうような状況である。 その時、「挺対協」系および(とくに)「従軍慰安婦被害者の会」系の人たちが激烈に国民基金を批判していたことを思い出させる(教える)点でこの映画には記録を残した価値がある。右翼側の歴史修正主義だけでなく、「リベラル、中道、人権派フェミニスト」系による「国民基金美化という歴史修正主義」もあるので、それへの批判としての事実の記録といえる。

またこうした運動に対して日本政府、首相、政治家・官僚たちがいかに冷たい対応をとったかも記録されている。そうした行動をとったことを恥と感じる感性があれば、映っている人は自分を恥じることになろう。またその家族も真摯に「加害者となったもの」に対して何かしら言っていく責任があろう。

第2に、「挺対協」の運動とは一線をかくしていた、「従軍慰安婦被害者の会」の活動が示されたところにこの映画の特異な意義がある。日本での政府・首相に対しての座り込みなどの活動、アジア平和国民基金に抗議に言った活動をしていたことが記録されている。それを生々しく見ることができるる点がほかの映画などにはない点で、この問題に詳しいひともみておくべきものだいえよう。(私はちゃんとは知らなかった)

「100年200年生きて、幽霊や鬼神になっても日本国に対して責任を追及し続ける」というその気迫を記録したことには意義がある。

第3に、1991年の金学順(キムハクスン)さんのカミングアウトと日本政府への提訴があったが、その前に沖縄で自分は慰安婦だったとカミングアウトしていたペ・ホンギさんがいたこと、その発言を記録し示した点にある。(これはすでにパク・スナム監督によって映画と本で伝えられていたが私は知らなかったし多くの人も知らなかったと思われるので、意義がある)

第4に、「挺対協」が「従軍慰安婦被害者の会」の人に対して、妨害的な態度をとっていたこと、国民基金の見舞金を受け取った7人に対して「自ら公娼になった」と非難したことが示された点である。「挺対協」がおこなってきたことには意義があるし、労働運動でピケ破りしたものに対して怒りを爆発させることがあったように、、社会運動では、しばしば路線の対立の中で激烈な対立が起こるから、理解できる点はある。 怒るほうの気持ちもわかるが、ケン・ローチの映画でも温かい目で見られているように、様々な時事上の中でスト破りにかかわるものもいる。

国民基金見舞金受け取りはストやぶりとは別の性質の問題だが、運動の路線上において、仲間を激烈な言葉で非難するという点で共通性があるし、そのことの問題点は、いまなら冷静に言える面があると思う。

しかも「従軍慰安婦被害者の会」の活動は、けっして妥協しすぎていたとか、敗北したとか、懐柔されたというようなものでないことは、この映画で短刀を懐に入れて交渉に行ったそのゲキレツさや国民基金への批判性、天皇制への批判性、求めていたことが日本政府の公式謝罪と賠償(補償)であったことなどを見ても明らかだ。

そのような「闘う仲間」を裏切り者としてしまったこと、日本で「挺対協」とつながっていた「社会党」などの日本側の運動支援者が、日本にきた「従軍慰安婦被害者の会」の慰安婦たちを支援しなかったことにも問題があったといえよう。

それと一体だが、「従軍慰安婦被害者の会」に寄り添っていたパク・スナム監督を、韓国の運動側が「民族反逆者」というレッテルを張って排除したことも問題であった。

さらに「挺対協」の批判の仕方に、「公娼となった」という表現があったことは、運動反対側側が「慰安婦は金をもらって商売していた公娼に過ぎない」と批判していたことを受けたものという面はありつつも、「公娼=セックスワーカー」への差別、蔑視、女性の分断という重大な問題をはらんでいた。時代の制約も一定あるがそれで済ませるわけにはいかない。

以上の意味で、映画『沈黙』は、運動側の問題点を記録したこと、それを乗り越える未来を考えさせ作品であるる点で意義がある。運動に路線の違いがあることは多いが、大局的に見てだれが主たる敵かを考えることは重要な視点である。「挺対協」と連携しつつも、より統合的な運動になっていくべきという提起と受け止められる。

第5に、2015年の「日韓合意」が「当事者=元慰安婦」不在の反動的なものであることを改めて示した点にある。

第6に、(これは映画パンフレットの中で尹明淑氏が指摘していたことだが)、「従軍慰安婦被害者の会」の運動において、天皇に対する責任追及がなされていたことを示している点である。2000年の「国際戦犯法廷」では天皇に対する責任追及もなされたが、そうであるがゆえに、その報道に政治介入がなされてNHK番組は無残にも改ざんされた。慰安婦支援の運動においても、天皇の責任には触れないものも多い。たとえば国民基金などは完全にそこを無視するだろう。だが戦争当時、天皇万歳、何事も天皇がらみで位置づけられ教育されていた事実からは、その天皇の責任を慰安婦が問うのは自然であることが示された。バックラッシュ、右傾化の中でこの点に触れない物が多い(タブー化される)中、映画『沈黙』はそのタブーにも触れている点で意義がある。

第7に、最後に、最大の意義を再確認しておきたい。

それはこの映画の登場人物たちであるそれぞれの元慰安婦の人が、自分の体験を《たましい》の声でしぼりだして語ったことが映像として記録されていることである。それを聞いて、それでも「慰安婦問題などでっちあげだ」「日本(軍)はかかわっていなかった」「強制性はなく、慰安婦は売春婦で金もうけのために自分で選んでしていた(だから性奴隷ではない)」と言えるん人はいまい。ちゃんと聞けばの話だが。

最初に述べたように、「意に反して慰安所につれてこられ強制的に兵士たちの性欲処理に利用され逃げることもできなかったという性奴隷にされたという事実」 というようにみるべきだ。

多くの当事者が語っているように騙されて連れてこられた。いやいややるしかなかった。抵抗して殺されたものもいた。地獄のような状況だった。 勝手に狭義の強制性に限定して議論をごまかして、結局、慰安婦制度全体を否定するというような大衆だましのことをいつまでもするのは犯罪でしかない。 あらためて、一人一人の証言を聞いてそう思える映画である。歴史を直視しよう、当事者の戦いに耳を傾けよう、そういう原則が貫かれた映画である。

*****

分かりにくい人がいると思うので3つの立場ということでザクっとまとめると(十分に正確ではない)

1995年の国民基金・見舞金や 2015年日韓合意による支援事業としての一人当たり1000万円支給に対して韓国のなかにも、元慰安婦の人たちの中にも、3つの立場がある。

1: 「挺対協」に代表される、原則的な、基金の見舞金を完全拒否する路線、

2; 11の路線と一線を画する、「従軍慰安婦被害者の会」の路線、つまり国民基金や日韓合意には反対するが、当事者主体であるがゆえに見舞金・支給金を受け取ることも批判しない立場、

3: 運動にあまりかかわらず、国民基金・見舞金や日韓合意支給金を受け取る立場

の3つがあり、この映画は今まで知られていなかった2番目の立場を見せたということ。

****

なお、大阪でこの「沈黙」を見に行ったときに、「未来のための歴史パネル展」(みれぱ)が併設されていた。そのパネル展の図録が『ミレパ ガイドブック 2016』で、売っていたので買った。

わかりやすくQ&A形式で慰安婦問題などに答えている。

この程度の基礎知識をほとんどの人が持っていない日本の現状。なげかわしい。 「慰安婦問題など朝日新聞のねつ造だ」なんて無茶苦茶な言い分を言う人が増えているこの嘆かわしい状況。 私も微力ながら伝えていくが、「みれぱ」のような情報が広がることを心から望んでいる。

*****

私のブログで慰安婦関連のことは時々書いてますが、最近力を入れたものとしては以下のものがあります。

2017-03-17 NHK・クローズアップ現代+「“少女像”問題」のひどさを確認するーーその1 (全4回) http://hiroponkun.hatenablog.com/entry/2017/03/17/234158

2017-03-18 NHK・クローズアップ現代+「“少女像”問題」のひどさを確認するーーその3

2017-03-17 NHK・クローズアップ現代+「“少女像”問題」のひどさを確認するーーその2

2016-11-12 慰安婦問題のドキュメンタリー映画『沈黙』 クラウドファンディング http://hiroponkun.hatenablog.com/entry/2016/11/12/024028

相撲暴力問題にちらつく偏狭なナショナリズムと思考停止

●白鳳が語ったことに対しても、それ以前の態度についても、新聞などのメディアでの白鳳批判がひどすぎる。朝日新聞のスポーツ欄の記事でもまるで個人ブログかと思うような感情的な意見のような書きようで、白鳳を批判していた。 意見が分かれる問題でこのような一方的な批判はおかしい。そこには、相撲という伝統の上に胡坐をかいて、外国人力士への無意識/意識的な排外主義的な感覚が垣間見られる。

●それとつながるのが、相撲協会の側に立ちすぎていることや、暴力問題に甘すぎる相撲協会やメディアの姿勢が目立つということ。 一部は警察に被害届を出して暴力問題をチャンと扱おうとしていることを評価する人がいるが、多数派は感情的にまずは相撲協会に言うべきだとかいって、貴乃花親方批判に乗ってしまっている。

●両方とも、自分の頭で考えずに、メディアなど多数派の意見に影響され、流れに乗ってしまう愚かさと危険性のにおいが立ち込めている現象。

ささやかな真実   映画『女の一生』

2016年制作のフランス映画『女の一生』が12月から公開される。

その試写を見た。

なかなかよかった。 お嬢さんが受け身の生き方で、不幸な一生を送る。

馬鹿な夫に、ばかな息子。不倫。

昔ならこの映画を詰まらないといって切り捨てていたと思う。

でも、いまは、まあ、人の一生とはこんなもんだなという思いで見られた。

モーパッサンの原作の原題は「女の一生」ではなく「ある人生」というもの。

主人公の女性だけでなく、それにまつわる多くの人の人生、生き方を描いた。 ささやかな普通の愚かな人の人生。しかしそこにも、喜びも輝きもあるし、愚かさも、愛情もある。

それを描いた。そこ氏の輝きで何とか生きられる。苦しく生きるのも人生。

エリートや権力者の戦いや成功の記録ではなく、ある人生をそのまま描いて、何かかなり普遍的な多くの人の人生を描いた。

それでも私は言う。

シングル単位視点がないからこうなっている。課題の分離ができていない。 何故このおろかさを続けるのか。不可避の必然、運命ではない。

また別の人生も、同じ人にありうる。

少なくとも今の時代に、適切な教育や情報、支援を受ければ、と。