衝動に支配される社会
『「衝動」に支配される社会――我慢しない消費者が社会を食い尽くす』(ポール・ロバーツ)
「欲しい」などという衝動に支配される社会を「インパルス・ソサエティ」とし、その衝動を抑えられなくなって、社会経済システム自体が自己破壊に向かっているという。
政治も文化も皆、衝動によって突き崩されてきている。コミュニティ、仲間というものに意義が見いだせず、他者への配慮のない自己愛だけの存在が増えている。労働者は抵抗しなくなり、政治はマーケティングで動く。
そこで言っているのは、森岡の「無痛文明」と近い。
そして私の主流秩序論と近いところがある思う。
従来の、積み上げてきたものが、衝動、単純な主流秩序への従属の意識で、なぎ倒されているのだ。集団で無痛の方へ、無思考の方へ、と。
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