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ソウルヨガ

主流秩序、DV,スピシン主義、フェミ、あれこれ

「橋下市長、ツイッターの使い方を学ぶ授業を学校で義務化」 

 

 

つぎのUKさん、虚構のつもりが現実は、虚構以上の様な事がおこっていると。

ネット、見出しレベルの浅い情報、右翼的言辞を平気でいう政治家もバカ、という単純化の世界。

 

 ■ネット世界、すり寄る政治家 UKさん(「虚構新聞社」社主)

 

 「橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化」という虚構の話を、僕がネットで運営するサイトに載せたときです。爆発的に話が広がっていくのを呆然(ぼうぜん)と眺めながら、ネットの世界は大きく変わったんだなと痛感しました。

 

 ■「やりかねない」

 

 大阪市橋下徹市長が、若者には「偏向したマスコミ」以外の情報源が必要だとして、短文投稿サイト「ツイッター」の使い方を学ぶ授業を学校で始める、という話でした。もちろん事実ではありませんよ。いかにもありそうで、事実ではない、虚構のニュースを楽しんでもらう「虚構新聞」のサイトに載せているんですから。

 

 でも、それを本当の話だと信じる人が大勢出てきた。「いかにもやりかねない」と、多くの人に思われたのが最大の誤算でした。

 

 ツイッターは投稿文字数を上限140字と定めています。それを「日本に限り、17字に制限する」という話を載せたときも、僕は笑ってもらえるはずだと信じていたんです。17字にする根拠として、「日本人には五七五の俳句の文化が浸透している」というコメントまで付けておきました。

 

 ところが、ツイッターだと見出しだけが流れることが多いんですね。情報源を確認するどころか、見出しの「ツイッター、17文字に」だけを読んで事実だと信じる人や、「なぜ、だますのか」と批判する人まで現れた。初めて、怖いと思いましたね。

 

 つまりツイッターなどのSNSが広がったことで、情報拡散の速度と規模が桁違いになったんです。ボタン一つをクリックするだけで、指先の脊髄(せきずい)反射で、断片的な情報が爆発的に拡散していく。システムが楽すぎるんです。

 

 ネットの世界では、周りがどう反応しているかで本当かウソかを判断する人が多いせいもあります。その周りというのが似た者同士。同じ考えの人たちで、こもりがちなのがネットの世界です。

 

 ■境界あいまいに

 

 ただ、虚構と現実の二つの世界の境界が実際、あいまいになってきたせいもあると思うんです。

 

 僕はこれまで、虚実の境目を見極めつつ、虚構ニュースを書いてきたつもりです。何となく常識が通じる世界があって、ある程度の境界線が引けました。

 それが、あいまいになったと感じるのは、ウソのような出来事が次々に起きているからです。衆院憲法審査会で自民推薦を含む憲法学者3人が全員、「違憲」と言ったときも、虚構新聞でやれたネタだと悔しい思いをしましたし。

 

 現実の世界が境界線を軽々と越えて、どんどん虚構の世界に踏み込んできている感じがするんですね。これは、僕にとって大変困った事態です。もっとウソっぽくつくらないと現実に起きてしまう心配がありますから。

 

 でも、ウソっぽい話は面白くない。リアルな要素があるから面白いわけです。クスッと笑ってもらいたい、という思いだけで、僕も11年間も続けているのです。

 こんなに危なっかしいネットの世界に近年、政治家もすり寄ってきました。ネット世論を引きつけ、支持を広げたいからでしょう。次第にネット民受けを狙ったパフォーマンスが目立ち始め、揚げ句の果てに、ネットの明らかなデマに乗っかってしまう政治家までが現れたわけです。

 

 デマにお墨付きを与えるだけだと、わからないのでしょうか。わかっていてデマに便乗しているのなら悪質だし、わかっていないなら政治家としての資質に疑問符がつく。本来なら、まずは情報の真偽を問うべき立場なのですから。

 

 人々が生きる現場で得た知識や体験。それが政治家にとっての現実でしょう。そんな確固としたものの上で議論がなされ、地に足をつけて活動する。政治は本来、地道な作業だったはずです。なにがしか現実と結びついていた、このヒモが吹っ切れて、虚構の世界に漂い始めたのではありませんか。

 (聞き手・いずれも萩一晶)

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 ユーケー 80年生まれ。塾講師。04年から新聞のパロディーの「虚構新聞」サイトを運営。仕事の都合で素顔は公開していない。著書に「号外!!虚構新聞」など。

 

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