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ワタミ過労自殺問題、再発防止策とともに遺族に謝罪し、1億3365万円で和解

 

ワタミ、ひどい企業で居直っていましたが、ようやく非を認め、全面謝罪です。


この問題で、再発防止策をいろいろとるというところ、および被告側は08〜15年に入社した社員にも美菜さんと同様の未払い賃金や天引きがあったと認め、1人当たり約2万5000円、総額約4500万円の支払いにも応じる、というというところ、社と渡邉個人のウェブサイト上に謝罪声明と条件内容を一年間掲載すること、画期的です。

 

それにしても、ほかの社員も、内部からもっと早くから声を上げろよなと思います。

 

さらに、それにしても、渡辺美樹社長が、自民党参院議員であるという事実。さすが自民党です。そんな自民党を支持する人たちがいる事実。あっぱれです、日本社会。

 

しかし、すぐに事件が風化し、悪事が忘れられる日本社会では珍しく、ワタミへの批判が続き、ネットにはブラック企業であることが残り続け、それがボディーブローのように効いて、ワタミの経営に支障が及び、ついにワタミ側が折れました。一種の「不買運動」的な状況になったわけです。ネットのプラス面が出た画期的な事例です。背景には、粘り強い運動を遺族中心に行ったことがあるのだろうと思います

 

温野菜とかアリさんマークの引っ越し会社においても、同じようになることが希望です。悪い奴が生き残る社会ですが、少しでも、正義が行われればうれちいですね。

 

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ワタミ過労自殺 遺族と1億3365万円で和解
毎日新聞2015年12月8日 20時05分(最終更新 12月8日 23時23分)

 

 居酒屋大手「和民」で働いていた森美菜さん(当時26歳)が過労自殺したのは会社側の責任だとして、遺族らが運営会社ワタミと当時の社長の渡辺美樹参院議員(自民)などに約1億5300万円の損害賠償を求めた訴訟は8日、東京地裁(吉田徹裁判長)で和解が成立した。


原告側によると、被告側が業務に起因する自殺であると認めて謝罪したうえで1億3365万円を支払い、労働時間の正確な把握などの再発防止策を取ることで合意した。遺族側の意向に全面的に沿った和解となった。

 

 訴えていたのは森さんの父豪(つよし)さん(67)と母祐子さん(61)。訴状などによると美菜さんは2008年春にワタミの子会社に入社、神奈川県横須賀市の店舗で働いていたが、同年6月に自殺した。残業は国の過労死認定ライン(月80時間)を超える月約141時間に上り、12年2月に労災認定された。

 

 原告と被告は和解条項で、美菜さんはワタミの業務が原因で自殺したことを確認。渡辺議員は従業員に過重な業務を強いるなど最も重大な損害賠償責任を負っているとした。賠償額には逸失利益のほかに慰謝料4000万円が含まれた。原告側の玉木一成弁護士は「慰謝料は通常の倍額で(日本の裁判では認められない)懲罰的要素も含まれている」と説明した。

 

 このほか、美菜さんの未払い残業代約40万円や賃金から天引きされた業務用のブレザー代金など2万4675円も支払われる。被告側は08〜15年に入社した社員にも美菜さんと同様の未払い賃金や天引きがあったと認め、1人当たり約2万5000円、総額約4500万円の支払いにも応じる。

 

 和解成立後に厚生労働省で記者会見した豪さんは「娘の過労自死がなかったかのように振る舞う会社の態度が許せなかった。金を払って終わりではなく、和解条項の過重労働防止策を守り、良い会社になってもらいたい」と話した。

 原告側によると、渡辺議員は東京地裁での協議で和解成立に当たって発言を求め「企業理念が独り歩きして森さんを追い詰めたことを悔いている。これまでの発言、態度を反省し、二度と過労死が起きないように取り組んでいきたい」と両親に改めて謝罪した。ワタミは「原告側にご心労を与えたことを心からおわびする。同様の事案の再発防止に努めております」とするコメントを公表した。【東海林智】

 

和解条項に盛り込まれた再発防止策


・36協定更新の際に残業時間を短縮する
・労働時間を厳格に把握する
研修などを労働時間として記録し、賃金を支払う
・長時間労働や賃金未払いに関する労働基準監督署の是正勧告を全従業員に周知する
・労働条件に関するコンプライアンス委員会の調査、検証を実施して公表する

 

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ワタミの労働問題、労働基準法違反など

 

○30分単位で記録し、端数を切り捨てて賃金計算を行う賃金未払い

 

○「労基署に行くようなやつは会社にとって脅威だ」といって内部告発者を懲罰解雇
→のちに、2009年1月14日、大阪地方裁判所で和解が成立し、ワタミフードサービスが懲戒解雇を撤回して合意退職とし、解決金75万円を支払った。

 

渡邉美樹 渦中のさなか参院選に出馬
渡邉美樹は、2013年の参議院議員選挙に立候補し、自民党の公認を得、当選した。
遺族は、元女性従業員を自殺に追いやった人物が国会に入れば、さらに多くの若者が苦しむことになると危機感を募らせ、自民党に対し渡邉の公認を撤回するよう求めたが、自民党は拒否。

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