ソウルヨガ

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「王さまと王さま」

 

「タンタンタンゴはパパふたり」のことは以前紹介したが、今回はこんなのも出ましたとさ。ところで、女王にもプリンセスにも、王様にもなりたくねーな。

 

王子が王子と恋をした 同性愛描く絵本、元教員ら翻訳
山下知子
2016年2月17日19時22分


王子様とお姫様でなく、王子様と王子様が結ばれる話があっていい――。そんな思いから、福岡県内の元中学教員と九州大の准教授が1冊の絵本を翻訳、出版した。タイトルは「王さまと王さま」。オランダで出版された同性愛の物語だ。
特集:LGBT

 

■幼いうちから「特別じゃないよ」


 日本語に訳したのは、九州大大学院比較社会文化研究院のアンドレア・ゲルマー准教授(51、ジェンダー研究)と、大学院博士2年の真野豊さん(34)。
真野さんは、2014年3月まで広島県と福岡県の公立中学校で6年間、理科教員として勤務した。ゲイであることを公表し、性的少数者の存在を子どもに伝える授業も行ってきた。


 絵本は、意中のお姫様に出会えない王子様が、別の国の王子様に一目ぼれして、無事に結婚式を挙げるというストーリー。00年にオランダで出版され、これまでに英語や独語、ポーランド語など8言語以上に翻訳され、子ども向けの演劇としても上演されている。

 

 真野さんは一昨年秋、インターネットで絵本の存在を知り、取り寄せて翻訳しようと思った。「幼い頃から、性的少数者の存在を特別に感じさせないことが大事。幼稚園から小学校低学年の子に読んでもらいたい」と言う。「異性愛が当たり前」「異性と結婚するのが当たり前」という圧倒的な「常識」の前に、幼い頃から「自分はおかしい」と苦しんできた経験がある。

 

 真野さんから翻訳・出版の相談を受けたゲルマー准教授にも一つの経験があった。小学4年生の息子が1年生だった頃、意味が分からないまま、ネガティブな表現として「オカマ」との言葉を発しているのを聞いた。ゲルマー准教授は「幼い子の世界にも、性的少数者を指す差別的な言葉が入っている」と感じた。

 


 性的少数者を扱う絵本には、2匹の父親ペンギンの子育てを描いた「タンタンタンゴはパパふたり」もある。元参院議員でレズビアン尾辻かな子さん(41)らが訳し、08年にポット出版(東京)から出した。