ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

いつまでもこんなドラマをしているからダメ NHKいじめドラマ「海底の君へ」 の問題

 

藤原竜也主演のいじめ問題提起のNHK特集ドラマ「海底の君へ」
をみた。

 

いじめのひどさ、それが後々まで影響をもたらすことを告発というドラマで、既視感のある、古臭いドラマだった。
いつまでこんなことを繰り返しているのかと思った。


話は、卒業から15年後、中学校の同窓会で、過去にいじめたやつらが反省していないので、爆弾を体に巻いて「僕と死んでください」と宣言するというべたな話。


いじめの告発として、実際の情報に基づいているから、被害者のどうしようもない心理は伝わるが、そういうのももうすでにたくさんあるので新しくはない。

 

そして解決策がなく、ただ、爆弾で皆を殺すという。それは、古くからある『弱者の一発逆転』の幻想妄想の類でしかない。作者が才能がない。


デスノートに書いて皆殺しにしてやるとか、有名人とか高学歴とかになって見返てやるとか、超能力(波動胞!など)を持ちたい、武器を持ちたいという願望と同類。非常に子供っぽい妄想に過ぎない。


そしてその発想では現実的には超能力は持てないから、ぜいぜい、ネットに匿名で書き込むか、スタンガン・銃やナイフを持って撃ちまくったり襲うしか展望はなくなる。
あるいは自殺。あるいは引きこもり。

 

だからいつまでこんな古臭いことを繰り返しているのかと先にいった。

 

いま(昔から)必要なのは、いじめがあったら、その状況を記録すること、証拠を残すこと。落書きされたり服を破られたらそれを写真に残し、現物を残すことが必要。スマホがあるから動画もとる。録音もする。ノートに日時や言われた言葉をできるだけ具体的に記録する。

 

次にそれをもって、信頼できる人、に相談に行く。先生にいなければ、外部のいじめ・引きこもり支援などの団体や警察や弁護士のところに行く。
いじめ問題に詳しい弁護士を探すのが一番いい。
そうしてから、教育委員会や学校に訴える。しかも当然文書で日時を書き、具体的要求を書き、返信を文書で求める。などなど。
そういう戦い方を教えることこそが一番必要。加害者を徹底的に追い詰めることが必要。

 

だがドラマ(メディア)などではそれが出ない。一人一人の子供たちへの啓発も大事だが、欠けているのがそういう戦い方の伝達だ。

 

労働問題でも一緒。一人で加入できるユニオンを紹介し、そこに相談に行って会社と交渉することをおしえるのが一番大事だが、そこがない。

もう35年前から私が言ってきたことだし、主流秩序論はその精神で主流秩序への向かい方を話している。
一部ではそういうことを言ってきた人や運動があったが、全然広がらない。


「心に深い傷を負った男女が懸命に生きようともがく姿が深い感動を呼ぶ!」とNHKが自ら書いているが、厳しい現実の前にこんな爆弾の話しか提示できないのに、そんなことをいっているのは、あきれて白々しくなる。