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CEDAW最終見解 「慰安婦」関連部分

 


女性差別撤廃条約の実施状況を審査する国連女性差別撤廃委員会(CEDAW)が3月7日、日本政府に対する勧告を含む「最終見解」を公表した。


各国政府は、男女差別の解消と平等の実現を求めた女性差別撤廃条約に基づいて、達成状況を報告する。審査は数年ごとに行われ、日本は09年以来5回目。日本は1985年に条約を批准したが、勧告については、法的拘束力を否定する立場をとっている。

 

夫婦同姓や再婚禁止期間など民法の規定について改正を求め、「過去の勧告が十分に実行されていない」と厳しく指摘した。
 

 昨年12月に最高裁が「合憲」とした「夫婦同姓」については、「実際には女性に夫の姓を強制している」と指摘し、改正を求めた。
 6カ月の「再婚禁止期間」について、最高裁が「100日を超える部分」を違憲とした判断についても、「女性に対してだけ、特定の期間の再婚を禁じている」として、なお改善を求めた。

 

 また妊娠・出産に関わるハラスメント(マタハラ)を含む雇用差別や職場でのセクハラを禁じ、防止する法的措置を整えるよう求めた。国会議員や企業の管理職など、指導的な地位を占める女性を20年までに30%以上にすることも求めた。

 慰安婦問題には約1ページが割かれ、前回の勧告より詳細な記述になった。
 被害者への補償や加害者の訴追など、前回の勧告を繰り返した上で、日本政府が「被害者の権利を認識し、完全で効果的な癒やしと償いを適切な形で提供する」ことなどを求めた。
 慰安婦問題の責任をめぐる最近の指導者、当局者の発言や、日韓両政府が昨年12月末に結んだ合意について「被害者中心のアプローチが十分にとられていない」ことなどに遺憾を表明。日韓合意の履行にあたって被害者の意向を十分に考慮するよう求めるなど、日本政府の姿勢に注文をつけた。
 
 7日、委員会を代表して記者会見したジャハン委員(バングラデシュ)は慰安婦問題の日韓合意に言及し、「我々の最終見解は(慰安婦問題を)まだ解決されていない問題だと見なしている」と発言。日韓合意に元慰安婦たちが関与し、その意向が反映されるべきだとの考えを示した。

 今回の最終見解は、日本政府が慰安婦問題を解決する努力や日韓合意について「留意する」とする一方、「指導者や当局者が責任を軽くみる発言をし、被害者に再び心的な傷を負わせるような行為を控える」といった新たな勧告も盛り込んだ。委員会は「意図したわけではない」とするが、最近の動きを踏まえて慰安婦問題の記述は分量が増え、より具体的になった形だ。

 また、日本が、慰安婦問題は女性差別撤廃条約を締結した以前に起きたために委員会が取り上げるべきではないと主張していることについても、「遺憾に思う」とした。
 2月にあった委員会の対日審査では、オーストリアの委員が「何が被害者中心のアプローチになり得るのか」「加害者の訴追や、歴史教科書掲載の必要性といった過去の国連機関の勧告をどう実行に移すのか」と質問した。
これに対し、日本政府代表の杉山晋輔・外務審議官は、日韓合意の内容や、「日本政府が発見した資料の中では、いわゆる『強制連行』を確認できるものはなかった」といった立場を強調して説明した。


 元軍縮大使で、かつて国連委員会で慰安婦問題に関わった美根慶樹・平和外交研究所代表は「国連委員会が慰安婦問題について質問したのは、日本政府と強制連行の有無を論争したかったからではなく、問題解決に対する姿勢を知りたかったからだ。ことさら強制性の有無に焦点を当て、否定する杉山氏の説明は『日本は責任逃れをする意図があるのでは』という疑念を生じさせかねない危ういものだ」と話す。
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■勧告の骨子
慰安婦問題では、被害者の権利を認識し、補償や公的な謝罪、尊厳の回復を含む、完全で効果的な癒やしと償いを提供する。日韓合意の履行にあたり、被害者の意向を十分に考慮する
女性差別的なポルノやゲーム、アニメなどの規制

CEDAW最終見解 「慰安婦」関連部分を紹介しておきます。
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慰安婦

28. 当委員会は、前回の最終所見(CEDAW/C/JPN/CO/6, paras. 37 and 38)を想起し、また未解決の「慰安婦」問題に関して他の国連人権機関が行った数多くの勧告、例えば人種差別撤廃委員会(CERD/C/JPN/CO/7-9)、自由権規約委員会(CCPR/C/JPN/CO/6)、拷問禁止委員会(CAT/C/JPN/CO/2)、社会権規約委員会(E/C.12/JPN/CO/3)、国連人権理事会の特別手続の任務保持者や普遍的定期審査 [UPR] (A/HRC/22/14/Add.1, para.147-145 et seq.) の勧告に言及する。


慰安婦」問題を解決しようとする締約国の努力、最近では2015年12月28日に発表された締約国と韓国の間の二国間合意を通じてのものに注目しつつ、当委員会は、締約国が前述の諸勧告を実施していないこと、そして、違反を指摘されているものは当該条約が締約国にとって発効した1985年より前に起こったものであるから「慰安婦」問題は委員会の権限外であるとする締約国の主張を遺憾に思う。当委員会は以下のことをさらに遺憾に思う。
(a)「慰安婦」に対して行われた侵害に対する締約国の責任に関して、近年、公的な職にある者や指導的立場にある者による発言が増えていること、また「慰安婦」問題が「最終的かつ不可逆的に解決した」とする大韓民国との二国間合意の発表は被害者中心アプローチを十分に採用していないこと。


(b)深刻な人権侵害を受けた「慰安婦」には、締約国から公式で曖昧さのない責任の認知を得ることのないまま死去した者がいること。
(c)他の関係国の「慰安婦」被害者に対する国際人権法上の責務を締約国が果たしていないこと。
(d)締約国が「慰安婦」問題に関する教科書の記述を削除したこと。

29. 当委員会は前回の勧告(CEDAW/C/JPN/CO/6, paras. 37 and 38)を繰り返し表明し、また「慰安婦」問題は、被害者に対する効果的な救済の不足が継続している現状のもとでは、第二次世界大戦中に締約国の軍隊によってなされた侵害行為の被害者/サバイバーの権利に継続的に影響を与える深刻な違反を発生させるものであるとする。よって、当委員会は、このような違反を扱うことに時間的管轄権による妨げはないと考え、締約国に以下を求める:


(a)指導的立場にある者や公職者が責任について中傷的な発言を控えることを確保すること。こうした発言は被害者に再びトラウマを与える。


(b)被害者の救済への権利を認知し、それに基づいて損害賠償、満足、公式謝罪とリハビリのサービスを含む十全で効果的な救済と被害回復措置を提供すること。


(c)2015年12月に大韓民国と共同発表した二国間合意を実施するにあたって、締約国は、被害者/サバイバーの見解を本来的に考慮し、彼女たちの真実と正義と被害回復に対する権利を保障すること。


(d)教科書に「慰安婦」問題を十分に取り入れ、生徒・学生や一般の人々に歴史の事実が客観的に提供されることを確保すること。そして、


(e)次回の定期報告において、被害者/サバイバーの真実・正義・被害回復の権利を保障するために行われた協議や他の施策の状況について情報を提供すること。

“Comfort women” 
28. The Committee recalls its previous concluding observations (CEDAW/C/JPN/CO/6, paras. 37 and 38) and also refers to numerous recommendations on the unresolved issue of “comfort women” made by other United Nations human rights mechanisms such as the Committee on the Elimination of Racial Discrimination (CERD/C/JPN/CO/7-9), the Human Rights Committee (CCPR/C/JPN/CO/6), the Committee Against Torture (CAT/C/JPN/CO/2), the Committee on Economic, Social and Cultural Rights (E/C.12/JPN/CO/3), several United Nations Special Procedures mandate holders of the Human Rights Council and the Universal Periodic Review (A/HRC/22/14/Add.1, para.147-145 et seq.). While noting the efforts by the State party to attempt to resolve the issue of “comfort women”, most recently through the bilateral agreement between the State party and the Republic of Korea announced on 28 December 2015, the Committee regrets the State party has not implemented the aforementioned recommendations and its position that the issue of “comfort women” does not fall within the mandate of the Committee, as the alleged violations occurred prior to the entry into force of the Convention for the State party in 1985. The Committee further regrets that:
(a) Recently, there has been an increase in the number of statements from public officials and leaders regarding the State party’s responsibility for violations committed against “comfort women”; and that the announcement of the bilateral agreement with the Republic of Korea, which asserts that the “comfort women” issue “is resolved finally and irreversibly” did not fully adopt a victim-centred approach;
(b) Some “comfort women” have died without obtaining an official unequivocal recognition of responsibility by the State party for the serious human rights violations that they suffered;
(c) The State party has not addressed its obligations under international human rights law towards “comfort women” victims in other concerned countries; and
(d) The State party deleted references to the issue of “comfort women” in textbooks.

29. The Committee reiterates its previous recommendations (CEDAW/C/JPN/CO/6, paras. 37 and 38) and observes that the issue of “comfort women” gives rise to serious violations that have a continuing effect on the rights of victims/survivors of those violations that were perpetrated by the State party’s military during the Second World War given the continued lack of effective remedies for these victims. The Committee, therefore, considers that it is not precluded ratione temporis from addressing such violations, and urges the State party to:
(a) Ensure that its leaders and public officials desist from making disparaging statements regarding responsibility, which have the effect of re-traumatising victims;
(b) Recognize the right of victims to a remedy, and accordingly provide full and effective redress and reparation, including compensation, satisfaction, official apologies and rehabilitative services;
(c) Ensure that in the implementation of the bilateral agreement announced jointly with the Republic of Korea in December 2015, the State party takes due account of the views of the victims/survivors and ensure their rights to truth, justice, and reparations;
(d) Adequately integrate the issue of “comfort women” in textbooks and ensure that historical facts are objectively presented to students and the public at large; and
(e) Provide information in its next periodic report on the extent of consultations and other measures taken to ensure the rights of victims/survivors to truth, justice and reparations.

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