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稲田朋美・自民党政調会長が笑える発言 

 


稲田朋美自民党政調会長は、一貫したバックラッシャーで、ずっとジェンダーフリーを攻撃してきた右翼です。


自民党憲法改正案でも「家族単位」を書き込み、個人の自立・多様性を否定して、公共・国家に従属する体制にしようとしている人物の一人です。

 

その稲田氏が、「今まで、自民党がLGBT(性的少数者)の問題に取り組むと言ったら、なんかこう場違いな感じを受けたが、私はこれは歴史観とか思想信条とかそういうことではなく、人権の問題で多様性の問題なので、政権与党の自民党がしっかりと取り組んで、LGBTの方々の理解を促進していって、一つ一つの課題を解決していくことが重要だと思っている。」と発言しました。

 

笑えますね。
稲田氏が人権だなんて。しかもLGBT解放運動とジェンダーフリーを別物とみるなんて。

リテラの以下の記事がまともなことを書いていますが、マスメディアがこれをちゃんと書かないのがおかしいです。

 

バックラッシュのことさえ知らない人が多いので、石ヒャンさんの
ジェンダーバックラッシュとは何だったのかーー史的総括と未来へ向けて』
インパクト出版、2016年2月)
をよんでほしいものです。

 

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稲田朋美がレインボーパレードで「男らしさ、女らしさ、一度も言ったことない」と大噓! だったら過去の発言を紹介しよう」
http://lite-ra.com/2016/05/post-2225.html
リテラ2016.05.08

 

 性的マイノリティの日本最大のイベント「東京レインボープライド2016」(TRP)が、昨日・今日の2日間にわたって代々木公園で開かれている。とくに今年は、渋谷区が同性カップルを結婚に準じる関係と公的に認める「パートナーシップ証明書」を交付してはじめてのTRPとなるが、昨日、このイベントにとんでもない人物があらわれた。

 それは、自民党政調会長である稲田朋美氏だ。

 

 稲田氏は、昨年10月のアメリカのシンクタンクで開いた講演で「保守政治家と位置付けられる私ですが、LGBT性的少数者)への偏見をなくす政策をとるべきと考えています」(産経ニュースより)と述べ、今年に入ると自民党内で「性的指向性自認に関する特命委員会」づくりを指示するなど、性的マイノリティ問題への取り組みを積極的に党内で働きかけてきた。

 だが、稲田氏といえば、これまで“伝統的家族を守ろう!”と主張してきた急先鋒。そのため稲田氏のTRP参加が報じられてからは、性的マイノリティの当事者のみならず、多くの人たちが“稲田氏はほんとうにLGBTの偏見はなくすべきと思っているのか?”と不快感を示す事態に発展していた。

 

 そうした批判を受けてか、TRPの視察後、稲田氏は記者団に対して、こんな話をぶったという。

「私自身は男らしさとか女らしさということを言ったことは今まで一度もないし、男は男らしく女は女らしくすべきだというふうには思っていないし、自分自身もそんなふうにして育ってきていないので、自分としては全く矛盾はない」(朝日新聞デジタルより)

 

 よくもまあ堂々と嘘を言ったものだ。稲田氏はお忘れのようだが、以前、稲田氏は「男らしさ」「女らしさ」について、2007年発行の「別冊 正論」(産経新聞社)第7号で、このように言及している。

ジェンダーとは「社会的・文化的に形成された性別」である。国の第二次基本計画では「文化的」という言葉が削除された。自民党の議論の中で「男らしさ」「女らしさ」の区別にもとづく鯉のぼり、ひな祭りなどの日本の伝統文化を否定するのかという批判が相次いだからである。

 しかし「文化的」という言葉を削除したことで問題は解決したのだろうか。「社会的性差」を否定することは、すなわち「男らしさ」「女らしさ」を否定することに他ならない〉

 

 稲田氏は「男は男らしく女は女らしくすべきだというふうには思っていない」と言うが、こうしてきっちり「男らしさ」「女らしさ」を否定するな、と書いているではないか。否定するなと批判するということは、すなわち「男は男らしく、女は女らしく」と考えていることに等しい。

 しかも稲田氏は、この「男らしさ」「女らしさ」という固定的な押し付けが、さまざまな性的マイノリティを苦しめてきたものだという自覚さえもっていなかった。というのも、稲田氏はつづけて、
〈何よりも「ジェンダー」という概念を認めることが、すなわち社会的に男女が平等に扱われていない、支配者たる男と被支配者たる女の階級闘争というイデオロギー運動なのである〉


 と書いているからだ。これは稲田氏がジェンダーの問題を“男女の階級闘争”としか捉えず、さらには恐るべきことに“男女は支配者/被支配者の関係であるべき”と考えている証しではないか。

 

 稲田氏の問題発言はこれだけではない。たとえば、稲田氏は男女共同参画社会基本法や選択的夫婦別氏制度の法制化、婚外子の相続格差撤廃などに猛反対してきたが、そのなかで、こんな主張を繰り広げてきた。

〈私が夫婦別姓に反対する理由は、夫婦別姓は家族としてのきずなや一体感を弱め、法律婚事実婚の違いを表面的になくし、ひいては一夫一婦制の婚姻制度を破壊することにつながるからだ〉


〈「多様な価値観」を突き詰めて、同性婚、一夫多妻、何でもありの婚姻制度を是としてよいのか。例外を法的に保護すれば、法の理想を犠牲にすることになってしまう〉(毎日新聞2007年1月8日付)

 

 家族の一体感を強めるためには、現在の異性愛を中心とする法律婚を守ることが重要であり、同性婚は法的に認めてはならない──。まるで「多様な価値観」が日本を潰すとでも言いたげだが、稲田氏の主張は以下の発言に集約されているだろう。

「家族を特別視しない価値観が蔓延すれば、地域共同体、ひいては国家というものも軽んじるようになってしまいます。帰属意識というものが欠如して、バラバラの、自分勝手な個人だけが存在するようになるでしょう」(「月刊日本」08年3月号/ケイアンドケイプレス)

 この発言を見ても、稲田氏がめざしているのは戦前の家父長制の復活であることは明白だ。もちろん、家父長制の復活と「LGBTへの偏見をなくす」という発言は、まったく矛盾する。なぜなら、家父長制は生殖イデオロギーとも結びつくため男女の異性愛しか認めず、異性愛以外の性的指向を排除する考え方だからだ。

 

 事実、稲田氏は07年に設立された「家族の絆を守る会」の顧問に就任している。この会の設立を提唱したのは日本会議首都圏地方議員懇談会であるというが、その会員である伊藤純子・伊勢崎市議会議員は「家族の絆を守る会」について、こう説明している。

〈「守る会」は、国家主権主義、個人主義、性革命といったイデオロギーに端を発し、離婚、子育ての価値の低下、家族の時間の衰退、道義的に相対主義となった公教育、性的自認の混乱、乱交、性感染症、中絶、貧困、人身売買、女性に対する暴力、児童虐待、老人の孤独、過度の課税、出生率の低下などといった問題に真正面から考える会であります〉

 

 この説明だと、性同一性障害などの“自分の性に違和感をもつ”人びとは、ゆきすぎた「個人主義」によって生まれた、ということになる。そんなばかな話があるかと怒りを覚えるが、稲田氏はこんなトンデモな会の顧問をつとめ、設立総会では挨拶まで行っているのである。

 

 さらに、昨年3月には同性パートナーシップ条例に反対し、渋谷で「LGBTが社会を乱している」などと反同性愛を打ち出した悪質なデモが行われたが、このデモを主催したのは「頑張れ日本!全国行動委員会」。じつは稲田氏の実父・椿原泰夫氏は同会の京都府支部相談役であり、稲田氏も同会の集会に何度も出席しているのだ。

 

 こうした差別的な団体と関係を結び、性的マイノリティを排除する異性愛中心主義の「伝統的家族観」を守ろうと訴えてきた稲田氏が「LGBT差別をなくそう」と言っても、何の説得力もないのは当然の話だ。

 現に稲田氏は、昨年3月12日の会見で、渋谷区の同性パートナーシップ条例に対し、このように否定的な見方を示している。

憲法上の婚姻の条項や家族のあり方とか、少数者に対する差別をなくすということはそのとおりなのですけれども、それをどこまで法的に保護していくかということなどは、憲法に関るような非常に大きな問題なので条例という形ではなくて大きな議論をすべきと考えています」

 

LGBTへの偏見をなくす政策を」と言っているのに、一方では“法的には保護できない”と言う。こうした矛盾は、先日4月27日に自民党政務調査会が発表した「性的指向性自認の多様なあり方を受容する社会を目指すためのわが党の基本的な考え方」にも現れている。

 

 この文書では、まず目指すべきこととして〈カムアウトできる社会ではなくカムアウトする必要のない、互いに自然に受け入れられる社会〉を謳っている。たしかに「カムアウトする必要のない社会」はめざすべき理想であり、そのためには法的に権利を認めることがもっとも重要になってくる。にもかかわらず、〈パートナーシップ制度に関しては、国民の性的指向性自認に対する理解の増進が前提であり、その是非を含めた慎重な検討が必要〉などといい、肝心の問題からは逃げるのだ。そして、やはりここでも〈性的指向性自認多様性を認め受容することは、性差そのものを否定するいわゆる「ジェンダー・フリー」論とは全く異なる〉とわざわざダメ押しまでしている。

 

 このように、稲田氏や自民党は「LGBTへの偏見をなくす政策を」と本気で考えているとは到底思えない。夏の参院選をにらんで、「LGBTの理解者ですよ」とすり寄ることで支持層の拡大を狙っているにすぎないのだ。

 

 しかも、同時に稲田氏には、“差別者の一面”を打ち消したいという思惑もあるはずだ。稲田氏はヘイトスピーチ団体「在日特権を許さない市民の会」(在特会)との深い関係も指摘され、その“蜜月”を報じた「サンデー毎日」(毎日新聞社)の記事を稲田氏は名誉毀損で訴えていたが、それも今年3月11日に大阪地裁で全面敗訴している。つまり稲田氏は、「LGBTフレンドリー」な姿勢を装うことで、自身の差別的なイメージを覆い隠そうとしているのだろう。

 

 人権侵害や少数者の排除、弾圧などを行う一方で、イメージ戦略として性的マイノリティを利用することは「ピンクウォッシュ」と呼ばれ、批判されているが、稲田氏もやっていることは同じ。さらには、稲田氏が性的マイノリティへの差別を助長しかねない思想の持ち主であることを考えると、かなり質が悪いと言わざるを得ない。

 

 ぜひ、稲田氏には、「LGBTへの偏見をなくす政策」を具体的にあげ、過去の自身の発言や懇意にする団体が同性愛差別を行っていることなどをどう考えているのか、いまこそはっきりと語ってほしいものだ。(田岡 尼)