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小金井市、ファン男性が元アイドルに逆恨みで刺傷事件 毎日新聞社説


この事件については、すでに以下のところでまとめていますが、同趣旨のことが毎日新聞、社説に出ました。

軽擦が兎に角、加害者に直接会うようにすべきですが、その指摘がないのが問題です。

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2016-05-27
2015年5月小金井市、ファン男性が元アイドルに逆恨みで刺傷事件 加筆版
http://hiroponkun.hatenablog.com/entry/2016/05/27/200711


ストーカー被害 切迫性の判断を的確に
毎日新聞2016年6月5日 東京朝刊


 防げる事件だったのではないか。警視庁は、対応を検証し、今後のストーカー事件に生かすべきだろう。
 芸能活動をしていた女子大生が先月、ツイッターやブログに執拗(しつよう)な書き込みをしていた男に刺された。女子大生は、書き込みをやめさせてほしいと警視庁武蔵野署に相談していたが、警察が男に接触しないまま被害を招いてしまった。


 逮捕された容疑者の男は、ファンだった女子大生にプレゼントを送り返されたことを一方的にうらみ、ツイッターで攻撃的なメッセージを送りつけるようになった。
 「もっと見下しばかにしてみろよ」などと内容はエスカレートし、「死にたい」とも書き込んだ。女子大生は、武蔵野署にこうしたツイッターの内容を説明していた。
 芸能活動の延長線上の嫌がらせという特殊性はあったにせよ、警察は相談内容から事件の切迫性を感じきれず、ミスも重ねてしまった。


 女子高生が元交際相手に殺害された東京都三鷹市のストーカー事件をきっかけに、警視庁は昨年、ストーカー被害などに対応する専門部署を作った。武蔵野署はこの部署に女子大生の事案を報告していなかった。
 「死にたい」などの書き込みからは、やけになった容疑者の心情がうかがえる。専門部署が書き込みを分析していれば、事件の切迫性の判断が異なっていたかもしれない。


 逮捕された男が3年前、芸能活動をしていた別の女性のブログに「殺す」と書き込み、警視庁万世橋署が任意で捜査していたことも分かった。同署が呼び出しをかけると嫌がらせは収まり立件は見送られた。その際、内部登録すべき容疑者の名前を同署は登録し忘れた。登録があれば、武蔵野署は容疑者に接触していた可能性が高かったのではないか。


 さらに事件当日、110番を受けた警視庁通信指令本部の担当者が、携帯電話の位置情報を確認するという手順を踏まなかったため、現場到着が遅れてしまった。お粗末な対応だったというほかない。


 ストーカー事件は全国で年間2万2000件前後も発生している。警察が加害者に接触すれば、いったんはやむケースが大半だ。事案によっては別の対応を優先すべきケースもあるだろう。どう事態の切迫性を判断し、どんな対応を取るのか。一つの部門で抱え込まずに幅広く情報を共有することが肝心だ。警察はその意識を改めて徹底してほしい。


 ツイッターなどソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)による連続送信を、ストーカー規制法の規制対象に含めるべきだとする有識者の提言が出ている。法制面での対策も強化したい。