ソウルヨガ

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AV出演を強要問題

 

7月25日、クローズアップ現代プラス「私はこうしてAV出演を強要された~知られざる被害の実態」が放映されました。

http://www.nhk.or.jp/gendai/schedule/


この問題については複雑な面(ほかの人への意図せざるいろいろな影響)があるかと思いますが、本当に強要されているAV出演者については、絶対にそういうことをなくしていくべきと思います。

 

いっぽうで、こういった動きに対して、慰安婦問題と重ねて、事実上、ネトウヨ的な感覚で以下のような記事を書く人も出て来ています。児童ポルノや、ポルノアニメ、ロリアニメと表現の自由関係でのバックラッシュもあるでしょう。杉田水脈という人のこのような書きぶりは、伊藤弁護士を悪者に仕立て上げる、日本会議・極右系の論法の典型です。さすが維新です。

 

ジェンダーバックラッシュのときと類似の危険な見解::::::

 

◆AV出演強要問題が「現代の性奴隷」として国連で非難される可能性は十分あります…
杉田水脈
 
先日、起業家やサラリーマンの方々を対象にした勉強会で国連慰安婦問題について話をさせていただきました。質疑応答の時間に芸能関係で働いている男性からこんな発言がありました。

 「これも慰安婦問題や国連のことと関連するように思うのですが…。今ニュースになっているAV出演の強要の件です」
 彼の話を要約すると、こうです。

 

 借金を抱えている女性が「どうしてもAVに出演させてくれ」と頼み込みAV女優になりました。撮影現場でもスタッフに「次もお願いします」「よろしくお願いします」と頼み込み、結局200本くらいの作品に出演したそうです。
 女性は借金を返済し引退したのですが、付き合い始めた男性に過去のAV出演がばれてしまい、とっさに出た言葉は「無理やり強要されて出演した」でした。その言葉を真に受けた彼氏はいわゆる人権派弁護士を代理人となるよう依頼しました。

 結局、女性はAV制作会社などを刑事告発するとともに民事訴訟を起こしました。ですが、女性をよく知っているスタッフたちは「なぜ彼女が訴えてるのだろう」と首をかしげているそうです。
 男性の話がすべて事実なのかどうかは分かりません。女性の方は「だまされてAV撮影を強要された」などと全く違う説明をしています。


ただ、私は「人権派弁護士」という言葉が引っ掛かったので「その弁護士はもしかして国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長の伊藤和子弁護士ではないですか?」と聞くと、彼は「そうです」と答えました。

 「ああっ」と得心しました。伊藤和子氏と言えば、慰安婦問題で「性奴隷」という言葉を世界中に広めた弁護士の一人です。私もニューヨークの国連本部やジュネーブ国連事務局(国連欧州本部)で何度か顔を合わせたことがあります。

 昨年10月下旬、国連特別報告者のマオド・ド・ブーア=ブキッキオ女史が記者会見で何の根拠もなく「日本人の女子学生の30%(後に13%と訂正)が援助交際をしている」と発言しました。日本政府は「数値の情報源および根拠を開示すべき」と抗議し、発言の撤回と客観的なデータに基づく報告書の作成を求めましたが、この情報を流したのではないかと目されているのも伊藤氏です。彼女は国連女子差別撤廃委員会委員長に就いている林陽子弁護士の後継者と言われています。

 

 一方、米国在住の女性からは、次のようなお便りをいただきました。
≪昨今日本で話題のAV出演強要問題で登場する弁護士や団体が慰安婦問題を扱う人達と同じだったので何か裏があるのではないかと気にかけていました。日本はただでさえ児童ポルノや性産業のことでアメリカや国連から睨まれているのでAVに関しては杉田さんのような女性の発言が極めて重要だと思います≫

 

AV出演強要問題は、慰安婦問題とどこか構図が似ていませんか。単なるAV業界内の話だとあなどっていると、ある日突然、国連の委員会などから「日本はAV女優という性奴隷の存在を黙認しているとんでもない人権侵害国家だ」と断罪されかねません。非常に由々しき事態なのです。


 慰安婦問題やAV出演強要問題は、女性がもっと積極的に発言すべきだと言われます。性の問題はどうしても「男が強者で女が弱者」というイメージがつきまとうからです。人権派と言われる弁護士たちもそれが分かっているからこそ、女性であることを巧みに利用して、AVや援助交際の問題などを次々に取り上げ、「被害者ビジネス」として利用しているのです。


 彼女たちの次なるターゲットがAV出演強要問題なのはほぼ確実だと言わざるを得ません。
 いまや慰安婦問題と無縁の国の人々にも「旧日本軍は野蛮な性犯罪組織だった」という誤った見方が浸透してしまいました。これはニューヨーク・タイムズなどが中韓両国の主張をほぼ鵜呑みにした内容の記事を掲載してきたことも大きな要因ですが、最近の日本のアダルトビデオや成人向けアニメ・漫画などの存在も、欧米やアジアの人々が「日本軍性奴隷説」を信じることに大きく影響しているように思われます。


インターネット時代となり、日本のアダルトコンテンツは海外でも多く見られています。欧米においてセックスは「男女ともに楽しむもの」。それに基づいて作られるので、映画などもあけっぴろげであっけらかんとした性描写が多いですが、日本には「隠す」「恥じらう」文化があります。一般的に「女性が拒む」というシチュエーションが好まれるため、レイプものなども数多く出回っています。アニメは美少女ものやロリコンものが人気を博しています。


 現実社会でできないこと、ありえないことを映像・アニメで表現しているにすぎないとしても、海外では「こんな作品を作るのだから日本人は変態に違いない。だから過去に日本軍が処女を性奴隷にしたというのも納得できる」と解釈されてしまいます。


 これは非常に厄介な問題です。人権派弁護士の思うつぼだと言えるでしょう。このことに関しては、ノンフィクション作家の河添恵子さんとの共著「『歴史戦』はオンナの闘い」でも触れています。


 繰り返しになりますが、AV界の出演強要問題は、思わぬところで国際情報戦とつながっているのです。私たち保守派も「女性」を前面に出して戦わばければならないところに来ているとつくづく思っています。


杉田水脈(すぎた・みお) 昭和42年4月生まれ。鳥取農学部林学科卒。西宮市職員などを経て、平成24年に日本維新の会公認で衆院選に出馬し、初当選。平成26年に落選後は、民間国際NGOの一員として国際社会での日本の汚名をそそぐために活動を続けている。好きな言葉は「過去と人は変えられない。自分と未来は変えられる」。