ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

NHK 「新世代が説く 日本のジレンマ」

 

若手研究者のトーク番組。
今年もやっていた。

 

刺激を受けるところもあったが、現実を知らない空論を平気で言うので危ないなと思うところがとても多い。聞いてられない。
空論とはこのこと。


人工知能が使えるところは使ったらいい。しかし使えないところあるし、そこでは人工知能に託すのは無理なのは明らかなのに。

慰安婦問題、沖縄問題、アニマルライツ、難民移民問題、世界の貧困問題、どうするの?


人工知能を設計するときに打ち込む条件によってその人工知能の判断が分かれる。
ネットのなかで多くの人が言っていることを優先すれば、トランプ的、ネトウヨ的な意見を言うようになるということも実際起きた。


囲碁やチェスというような単純条件を打ち込むだけのものと、思想的・立場的な問題の判断とは、次元が異なるのは当然。水俣病に対しての運動、その中の闘い方の差。そういうことを踏まえて、どうするのか、人工知能には何もできないというか、無茶なことしかできない。どっちにでも導くロボット・人工知能を作れる。

 

国、国土、国民、財産を守ることを優先するように条件を入れれば、他国に戦争も含めて勝つことが大事になる。日本が100人死んでも向こうがもっと死んで降伏すればいいという考えになる。

 

アニマルライツをどう考えるか、等、条件の入れ方によってどうにでもなる。地球の生態系、環境を守ることを大事にするなら人間を減らし、開発を減らしていけばいいということになる。肉は食べない方がよくなる。人間を殺せとなる。風の谷のナウシカなど、もうすでに多くの作品でこのテーマは考えられている、人工知能が解決を見つけるのではない。


高齢化のなかでの福祉国家の路線で、税金をどれくらいにして、どのような基礎的保証をするのかは政治でどうにでも判断できるし、国民の多数がどう受け入れるかによる。人工知能では、その設計の時点でどっちにでも行く。

 

つまり、人工知能では、大事な問題の多くは何も解決できない。もし人工知能任せのシステムになれば、戦争が起こったり、福祉が貧弱になって多くが死ぬ低福祉国家になるようなことにはなりうる。

 

で、あと、この番組自体の問題。主流秩序論でもすでに言及した問題だが、この番組の制作者や出演者たちが主流秩序の上昇への警戒などないから、私としてはあまり話にならない。若いということの愚かさをいつも思う。早くもう少し成熟してほしいなと思う。

その若さの愚かさにかかわるが、(私の若い時には同じような愚かさを持っていたが)、話し方がみないやらしい。早口に自分は賢いんですよということを自慢するような話し方を《自分を恥じ入ったり顧みること》なく、していて、その競争をしている。自分も昔はそういう面があったと思う。今はそうはなりたくないと思っている。

 

 

そしてどんな番組も、政府の審議会とかもそうだが、すべては人選で決まる。誰がその番組や審議会のメンバーを決めるのか。そこに政治性がある。従軍慰安婦問題でNHKの番組改ざん問題を発言する人を、この「日本のジレンマ」では登場させない。

丸大ハムとか、日本の食品会社を批判するヴィーガン活動家も登場させないし、発言しないように封じるだろう。NHK籾井会長とか安倍お抱えの女性の解説委員のおかしさを発言する人も、登場させない。

発言すればそこはカットする。そして二度と呼ばない。

 

主流秩序を上昇する人は、そこに配慮してそのタブーには触れない範囲で発言して、登場し続ける道を選ぶ。


新世代(若手)ということは、実は多くのことを知らず深くないので視聴者にもわかりやすい。普通の人と近い、素人的なことを平気で言える。自分の専門で少し勉強したことをとくとくといえる。だから底の浅い番組制作者と意見が合うのだろう。


そして新世代(若手)ということは、未来が長いので上昇志向になりがち。だから痛ましい。