ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

ヒトラーは人気があった 主流秩序に加担する人々がナチス体制を支えた

 

 

前に紹介した、『ヒトラーに抵抗した人々』では、ドイツのヒトラー独裁は、プロパガンダで大衆をだますことと恐怖政治だというイメージがあるが、実はヒトラーはとても人気(熱狂的信奉)があって、多くの人がナチスの体制で利益を得てヒトラーを支持していたこと―――失業対策がなされ、希望をもたらされた。だからNazisに反対する人を多くの国民が「裏切り者」「非国民扱い」した、日本と同じ―――を、紹介している。

 

専門的な人には常識だがまだまだ多くの人はちゃんとしらないからこうしたことを伝え続ける仕事は必要だ。

 

そして特にこの本は、ドイツでも最近になってようやくわかってきたナチスに抵抗した人―――その典型がゲオルグ・エルザー、彼は映画『ヒトラー暗殺 13分の誤算』で広く認知されたーーーを紹介したところに意義がある。

 

ヒトラーの自殺、ドイツの敗北、戦争の終結、はナチスから大衆が解放された日だったのか?Nazis体制の主体がヒトラー賛美の大衆だとしたら、多くの国民にとって1945年5月8日は抑圧からの解放ではない。

 

参考 私の12月1日ブログ
映画評『ヒトラー暗殺、13分の誤算』

 

キーワードは、「もうひとつのドイツ」、「市民的勇気」、「いかに生きるか」だ。いかに生きるかという問いに真摯に「市民的勇気」をもって答えた勇気ある人として、抵抗した少数派を記録した。そこに、「もうひとつのドイツ」はあった。

いま、ドイツの国は全部の教科書に載せて彼らを追悼し、称賛している。

 

日本にそのような動きはない。
むしろ特攻隊も真珠湾攻撃した兵士も「勇敢な兵士たち」「国のために命をささげた勇者」ということで靖国で奉ろうとし、慰安婦問題で事実を隠蔽し、謝罪をしない方向で戦う。愚かしい。


主流秩序に異議を唱えることができるか。
平時にさえできない人が、戦時にできるはずがない。むしろ非国民とののしる側に回るだろう。


なお、中国の近衛兵もそうであったが、ドイツでも青少年が洗脳教育を受けて,異端者攻撃の最前線に立った。若いということは単純であり、簡単に利用される。もちろんその主たる責任は、子どもをそのように使う大人たちにある。

 

いま日本でも、現状に不満を持つ多くの若者が、暗い部屋でネット情報をみて、怒りをネトウヨ的に「異端者」「韓国、朝鮮、中国」に向けている。「戦争よ起これ!」という気分が準備されている。下剋上を待ち望む気分。エンタメ、マンガなどがそれを周到に準備している。『進撃の巨人』のように、実は「敵」と戦いたいという若者が多くなっていると感じる。


20年前にかわぐちかいじが『沈黙の艦隊』をかいたが、その後、次次とそうしたものが出て、自衛隊賛美的なものがいっぱいある。ゴジラと戦うのも自衛隊である。図書館をめぐって戦うのも事実上自衛隊である。婚活でも人気あるのが自衛隊である。
制服を着て敬礼して、隊列を整えて行進したいのだ。