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主流秩序、DV,スピシン主義、フェミ、あれこれ

森友問題・加計学園問題(40)前川前次官というひと

 

 

  • 前川前次官というひと

 

内部の不正を告発した前川前次官に「辞めてから言うな。現役のときにその場でおかしいと言うべきだ」という意見がありますが、私はそれを聞いて、「そういってるお前は現役でその場でおかしいと言えるんかい!」「自分は言えないくせに偉そうにいうな!」と思いました。

 

企業などの不正に対して内部告発する人は希少です。多くの人は自分(家族)の身の安全や同じ組織の他の仲間のこと(組織全体の名誉)を考えて黙ります。眼の前でおかしなことがあっても家族のこととかを考えて黙る人が多いのに、前川さん批判なんてよく言うよと思います。

前川さんが現役のときに言えた方がいいとは言えますが、辞めた後でも告発したことには勇気がいりますし、社会全体の倫理性を上げるためには善い行いです。

 

いま、加計学園学園で隠ぺい工作が行われているので、今発言することには意味があります。「なぜ今頃発言するんだ?」というような批判や疑問は馬鹿が発する言葉です。加計学園で隠ぺい(この文書は怪文書、調査してもなかった)をするから今、発言したのです。当たりまえです。

 

だからこれに限れば前川さんの行動は主流秩序に抵抗する生き方です。こうしたことをすると個人攻撃されますが、それでも行ったのは勇気ある行動です。主流秩序に抵抗して生きていないような多くの人が前川前次官を批判するのはおかしいです。

特に今は現政権を擁護する側が、政権を守るために真実を隠そうとして個人攻撃で前川氏を批判している時にその尻馬に乗るのは、典型的な主流秩序擁護の生き方です。

しかしテレビメディアでは「官邸 VS 前次官」という扱いで中立というかたちの前川発言無視の流れに乗っているところが多いです。

 

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その前川前次官が、2016年10月に夜間中学についての小さな運動の集会での講演動画があろます。これを見れば、前川さんがまあマトモな人とわかります。官僚トップまで行く人だから主流秩序に乗っている面はあるわけで、権力闘争に強かった人とは思うし、闇もあると思うが、官僚のなかでは初期の志をキープしてのし上がったまれなタイプと思われます。

文科省という、相対的には金もうけ、政治・権力闘争の中心から少し距離のある役所という面もあります。

講演動画

https://youtu.be/OeRhnrEf30I

(以下にこれを紹介した毎日新聞記事も)

 

こうした夜間中学を作ろうという運動の集会で講演する人はましな人と思います。

 

自分は文科省の中では異端で居心地が悪く、来年は辞めているだろう。夜間中学に関して、文科省では、これまで年間100万円で調査していますといったアリバイ的な事業が行われていたけれども、お茶を濁してきただけで、みてみぬふりしてきた、まともに行政の対象として考えてこなかった。しかし、政治の力で夜間学校拡充連盟という超党派議員連盟ができ、そしてその中心メンバーだった馳議員が大臣になったのが大きかった。その時たまたま私が事務次官になったことが大きくてことが進んだといっています。

 

馳議員は「気は優しくて力持ち」、夜間中学や不登校、外国人の子供、LGBTなど少数派にやさしいとほめてます。人権の中心は個人の尊厳であり、それを実現するには教育を受ける権利だといっています。

以下に示すようにまあマトモな主張ですので、今回の加計学園の不正に対して、「文書がないことにされるのは認められない」という発言は信じられると思います。

 

この動画の30分過ぎが大事です。

教育では自ら考え自立して行動できる力を教えるのが大事。時々の政治権力に左右される教育になってはダメ。教育行政にかかわるものは常に心しておかねばならない。政治が教科書に書く内容を追加したり削除したりしてはだめ。自民党べったりではだめで政治に中立的でないとだめ。とんでもない人が首長になることもあるので、その人が全部教科書を変えてはダメで、洗脳してはでめ。戦前は洗脳だったので、其れに戻ったらダメ。などといっています。

 

教育を受けさせる義務が国にある、形式的に卒業証書を与えればいいのでなく、教育を受ける権利として教育を保証しないといけない、年齢制限はない。親の義務を免除猶予する、就学猶予や就学免除という制度はあるが、行政が押し付けるものではない。戦前の考えが残っている問題ある制度。子どもには教育を受ける権利があるのが原則。

 などとも話しています。

 

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「夜間中学 埼玉の運動31周年集会 「重要な役割」 初参加、文科省事務次官が評価 /埼玉」

毎日新聞2016年10月31日

https://mainichi.jp/articles/20161031/ddl/k11/100/096000c

 

埼玉の夜間中学運動31周年を記念した集会が29日、JR川口駅東口にある複合施設「キュポ・ラ」で開かれ、文部科学省の事務方トップとして集会に初参加した前川喜平事務次官が「(夜間中学は)教育の場で重要な役割を果たしてきた」と評価し、文科省として公立夜間中学設置を推進する考えを示した。【鴇沢哲雄】

 埼玉には公立夜間中学がなく、川口市には自主夜間中学が設けられている。集会は、「すべての人に義務教育を」をスローガンに、県内に公立夜間中学を設置するための運動を続ける「埼玉に夜間中学を作る会」(野川義秋代表)と「川口自主夜間中学」(金子和夫代表)が開催。前川次官は「夜間中学と日本の教育の未来」と題して講演した。

 1979年に文部省(現文科省)に入り、初等中等教育局長などを経て今年6月に次官になった前川次官は「教育は人権保障の中核。国籍に関わらず、全ての国民は等しく教育を受ける権利がある」と語り、卒業証書を受け取るだけの「形式卒業」や義務教育未修了者、不法滞在の外国籍の親を持つ子どもたちなど、教育を受ける権利を制限されてきた人たちに学びの場を提供してきた「夜間中学」を高く評価した。

 また不登校が増えている現状を挙げ、「今後、夜間中学の重要性が増す可能性がある」とも言及。「個人的見解」としながら「夜間中学設置について、組織としての文科省はこれまで見て見ぬふりをしてきた。(夜間中学設置に賛同する)自分は(省内では)異端。居心地が悪かった」と吐露した。

 文科省として公立夜間中学設置を推進するに当たっては、「多様な学習機会を確保する観点」から、不登校の生徒についても本人の希望を尊重して受け入れていく方針を明示。半世紀近く夜間中学運動に関わってきた元教師からは「大変大きな前進」と歓迎する声が聞かれた。

 講演後、野川代表は「作る会」の今後の活動方針について、公立夜間中学設置の法案ができるよう、各団体と連携を深める▽6万人署名達成を目標に活動を拡大する--ことなどを挙げた。金子代表は自主夜間中学の取り組みについて「生徒やスタッフを増やしながら、市民と一緒に教室を充実させる」と話した。

 

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以下の記事でも前川氏の人となりがわかる。

 

  • 「前川喜平はウソつきか? インタビューで答えた“総理と加計の関係”」

AERA 2017年6月5日  

https://dot.asahi.com/aera/2017052600095.html?page=1

 

 もう何でもありだ。文書の存在を消すためには、手法は選ばない。暴走する官邸の内情を、渦中のキーマンが本誌に語った。

森友学園問題と同様、加計学園問題でも都合の悪い情報は、どんな手を使ってでももみ消そうとする官邸サイドの暴走が止まらない。小説か映画のようなことが実際に起きている」 5月22日、元文部科学省官房審議官で、京都造形芸術大学教授の寺脇研さん(64)は、本誌の取材にそう声を荒らげた。同日朝、読売新聞が社会面で「前川前次官 出会い系バー通い」と報じていた。

 

 記事では今年1月に文科省天下り問題で引責辞任した前文科事務次官の前川喜平さん(62)が、文科省在職中に新宿・歌舞伎町の出会い系バーに頻繁に出入りしていたことを報じていた。出会い系バーは売春の温床にもなっており、「教育行政のトップとして不適切な行動に対し、批判が上がりそうだ」と読売新聞は指摘している。

朝日新聞が文書の存在を報道して以降、官邸周辺は文書を流出させたのは前川氏だと考え、文書が本物かどうかを話させない、または話したとしてもその人物が信用に値しないと思わせるため、官邸寄りのメディアに情報をリークし、記事を書かせたのではないか」(寺脇さん)

  • 貧困問題が一番の問題

 24日、渦中の前川さんが都内で本誌の取材に応じた。読売報道について尋ねると、

「すでに辞任し、一私人となった今、なぜあのような記事が出るのか不可解だ。記事を読み、『加計学園のことは話すな。話すとひどいことになる。こうして実際に起こったでしょ』と、私に対する威嚇と感じました」

 

 前川さんは現在、自宅から離れて生活している。17日に朝日新聞が「総理のご意向」と書かれた文書の存在を報じて以降、官邸の様子を知る文科省の後輩から「しばらく海外に出て、逃げたほうがいいのではないか」と忠告も受けた。

 前川さんは出会い系バーに足を運んでいたことを認め、通い始めたキッカケをこう話した。「出会い系バーはテレビのドキュメンタリー番組で知った。経済的に困窮した女性が朝まで居場所代わりに使ったり、そこで見つけた男性客に体を売ってお金を稼いだりしている実態は衝撃的だった。実際に生の声を聞きたくて足を運び始めた」

 

 多いときは週に1度のペースで店に通い、女性たちの身の上話に耳を傾けた。女性たちの多くが、両親の離婚や学校の中退を経験していることを知った。「この状態を何とかしなければという思いは、仕事の姿勢にも影響した。高校無償化や大学の給付型奨学金などに積極的に取り組んだ。私は貧困問題が日本の一番の問題だと思っている」

 

 前川さんは辞任後、二つの夜間中学校の先生、子どもの貧困・中退対策として土曜日に学習支援を行う団体の先生として、三つのボランティア活動をしている。最近、子どもたちに因数分解をわかりやすく教えるため、『とってもやさしい数学』という学習参考書も買った。

  • 官邸が人事権を掌握

 菅義偉官房長官が「怪文書みたいな文書」とする文書について、「報道に出た文書の出どころはわからない」と前置きした上で、前川さんはこう話した。

「私が現職時代に担当課の職員から受け取った文書と、朝日新聞が報じた文書は同じもの。日付や名前が入っていないことなどから怪文書呼ばわりされたが、あれは部下が上司に説明するためのレク用の資料です。部下が目の前の幹部に見せながら説明する、その場限りの資料。名前や日付が入ることはない。霞が関で働く人であれば、あれを怪文書と言う人はいない。加計学園獣医学部新設に関する文書は、非常に歪められた行政の実態を示す文書だ」

 

 森友学園の国有地売却問題、加計学園獣医学部新設などで、官僚の忖度が注目されて久しい。歪められた行政の実態とは、一体どういうことなのか。

 

獣医学部新設の設置認可は文科大臣に与えられた権限だが、新設を認めてこなかったのだから国民に新たなニーズを説明しなければならない。しかし、獣医学部新設が必要という新たな根拠を示すよう再三、内閣府に求めたが、それを示すこともなく、ただ2018年4月開学が大前提でスケジュールを作れという無理難題。内閣府の性急さ、強硬さは尋常ではなかった」 そのため、「何らかの政治的な判断が裏にあるとしか考えられなかった」と前川さんは言う。

 

「役人は普通『官邸の最高レベルが言っている』『総理のご意向だと聞いている』なんて言葉は使わない。安倍首相が本当に言ったのか。それとも、虎の威を借る狐なのか。いずれにせよ、そうした言葉があると、意識せざるを得ない。さらには、加計学園の理事長は安倍首相の親友。そこは想像しちゃいますよね。忖度というか、暗黙のプレッシャーはありました」

 

 おかしいと思っても、口に出せない空気が広がっている。安定した高い支持率を誇る安倍政権が、内閣人事局を通じて、省庁幹部600人の人事権を握っている。民主党政権時代に政治主導で具体化が進み、安倍政権発足後の14年に設置された組織だ。それこそが「官邸の強さ」だと前川さんは言う

 

「役所の人事は事務次官が原案を作り、それを大臣に了解をもらう。だけど、今は審議官以上の幹部人事は大臣の一存では決められない。官邸の了解が必要になる。大臣が決めたことでも、官邸から評価されない人物なら、人事が覆ることも多い」

 さらには、役所の幹部官僚のみならず、審議会の委員の人事にまで官邸の目が及ぶ。「かつては大臣が了解といえば大丈夫だったのですが、今は非常に細かく審査されます。たとえば昨年のある審議会の委員を決めたとき、官邸からはね返された。理由を聞くと、安保法案に反対する学者の会に入っていたというのが理由だった」

 

 人事権を官邸が握っている以上、忖度が働く。冒頭の寺脇さんは「安倍総理が直接指令を出しているとは考えられない」とし、こう続ける。

「問題は指令を受けていないのに、評価してもらおうと勝手に動く官僚がいることだ。幹部官僚人事を官邸が握り、各省庁の幹部官僚が忖度し、内閣府の下請け状態になっている今、内閣制度は崩壊していると言える。各省の担当大臣が強いリーダーシップを持たなければならない」

 

 前川さんはこうした政府内の行政に加え、メディアに強い危機感を持つ。昨秋、警察庁出身の杉田和博官房副長官から、突然、こう言われた。君は新宿の女性のいる店に行っているらしいじゃないか。注意したまえ」

 

 なぜ、そんなことを知っているのか。だから今回の読売新聞の報道には再び驚いた。「今、一番恐れているのは、マスコミも官邸側に遠慮し、報じるべきことを報じないことだ。これは国民の知る権利の大きな危機と考えます」

 

  • 松野大臣も可哀想

 25日、菅官房長官は記者会見で、前川さんが文書の存在を認めたとする朝日新聞の報道に、「文科省が行った調査結果では、存在は確認できなかった」と改めて文書の存在を否定した。 さらに、引責辞任した前川さんに対し、「責任者として自ら辞める意向をまったく示さず、地位に恋々としがみついていた」と強く非難した。前川さんは本誌の取材に、「天下りの問題で、単に処分を受けるだけではダメだと考え、今年の1月5日、私から大臣に辞職をお願いした。官邸からクビにされたわけでもなく、逆恨みなどない」と話している。官邸は人格攻撃をすることで、辞任させられた逆恨みから怪文書を作り、官邸に打撃を与えようとしたというストーリーを作りたいのだろうか

 

 現在、前川さんがボランティアとして関わる地方の民間教育団体が取材に応じた。職員は、「新幹線に乗って、毎週来てくれます。夜間中学で高齢者の方が新聞を読む手伝いをしたり、連休にもかかわらず憲法記念日には、資料を準備して憲法のお話をしてくれたりしました

 

 感謝の気持ちを伝えた際、前川さんはこう言ったという。「本当に人の役に立つ活動だから、参加できて本当にうれしい」 26日、前日の菅官房長官の記者会見を受け、前川さんは本誌に語った。「あるものをないと言え、と文科省に迫るのはやめてほしい。松野大臣も関係する職員も可哀想だ」(編集部・澤田晃宏)