ダウンシフトの生活
『閉塞社会の秘密──主流秩序の囚われ』で、主流秩序から離れた生活を、スロー、脱成長、、ダウンシフトなどと紹介しているが、「SPA!」で具体例が紹介されていたので転載しておきます。
- 一日の平均労働時間は4時間。年収300万円でも幸福な生活とは?
日刊SPA!
出世や転職で年収増を目指すのがサラリーマンの本懐。だが、収入が上がったはいいが、激務に忙殺され、家では家族サービスを強いられ、部下からは突き上げを喰らい、やがて体を壊し……という「高収入でもプア」な人々がいるのも事実だ。では、「低収入でも幸福を感じる」人々はどのようなライフスタイルなのか? ここでは「世帯年収400万円でもリッチ」と断言する人々のケースを紹介しよう。
◆英語堪能な外資系キャリア。“転落人生”の末に見つけたカネでは買えない気ままさ
…佐伯英昭さん(仮名・43歳)/年収300万円/既婚・子供なし
「そもそもお金ってそんなにたくさん必要なものですかね? 月収20万円もあれば、普通に都市部で生活できると思うんですけど」
そうしれっと語るのは、自由極まりない生き方を選択する佐伯さん。現在はクレジットカード会社が発行するフリーペーパーで執筆をしつつ、企業や学校から依頼があれば作詞・作曲活動も行う。年収は300万円といったところだ。
「仕事量は波があるけど、ならすと一日の平均労働時間は4時間くらい(笑)。午前中はジムで2時間くらい汗を流し、夜はテレビを観ながら晩酌することが多いかな。昼間だけ駅前のコワーキングスペースで作業する感じです」
英語が堪能な佐伯さんは、かつてロンドンに本社があるコンサルティング会社に勤務するバリバリのキャリアだった。当時の年収は800万円オーバー。だが、「もうあの頃には戻りたくない」という。
「世界中に支社があったから24時間休めないし、深夜1時に電話会議をやるなんてこともザラだった。直属の上司もクビを切られるなど、外資特有のシビアさも目立ちましたね。とにかくストレスがハンパじゃなくて、銀座の高級バーで派手に散財してました。貯金は全然できなかったです」
3年前、勤めていた会社の日本支社撤退によって職を失った佐伯さんだったが、もともと夫にキャリア志向を望んでいなかった奥さんの理解もあり、現在に至るという。
「今は自炊するので健康そのものだし、食費もかからない。子供をつくる予定はありませんが、妻と世界一周旅行の計画もしているし、今後も行き当たりばったりでやっていきます」
憑き物が落ちたように爽やかな笑顔でそう語る佐伯さんであった。
<佐伯さん世帯の家計簿>
月収(手取り) 20万円
妻の収入(手取り) 12万円
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家賃 9万円
水道光熱費 2万5000円
交通費 1万5000円
食費 3万5000円
飲み代 3万円
雑費 3万円
生命保険 1万円
積立貯金 5000円
妻の小遣い 8万円
― 年収400万円リッチと年収700万円プアの分岐点 ―