ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

演出家/監督の暴力性を見直すべきーーー鈴木砂羽さん問題

女優・鈴木砂羽の演出舞台を突如降板した2人の女優(鳳美弥、牧野美千子さん)が鈴木に対し「土下座を強要された」などと訴えて、どちらの主張が正統なのか賛否が割れている。

土下座させたかどうかでさえ主張は異なっており、降板した女性側の主張にも人によって温度差があり、その関係者の主張にも違いがあり、3者、4者の言い分が異なっている。

考えるべきポイントをいくつかメモっておく。 ●日野照正の体罰事件にも甘い意見が多いように、今回もパワハラ的なことがあっても、演劇の世界では厳しい指導、人格否定的な演技指導、追い込み型の指導は普通なので、問題ではない、それはパワハラでも暴力でもないという意見がある。 プロの俳優はこんなことで辞退すべきでないという意見。

しかしこれは暴力に甘すぎる意見であり、古い見解であり、変えていくべき。過去の蜷川とか大島渚とか、偉そうに怒って演出する人に世間は甘すぎたと思う。

●鈴木が「私は偉そうなので演出に向いている」などと言っていたようにたぶん、厳しい演出をしていたのだろうと思う。だから土下座がなくても、問題はあったと思うが、鈴木自身が伝統的な感覚でやった面があると推測できる。

しかし、鈴木が初めての演出でまだ力がなく、しかも女性で女優なので、問題になったというジェンダー問題の面もあると思う。 演出家が男性の大御所なら俳優たちも不満があってもしたがったり我慢しただろう。だから今回降板した女優たちにも、相手との力関係を見ていた面があるように思う。記録をとって本気でパワハラだという戦いをする気があるかどうかである。それは単に鈴木さんを批判するということでなく、業界の常識を変えていく戦いである。それをするなら支持できる。ただ、鈴木が力がまだ弱い女性で怒っただけで、大物には従属するような人なら支持できない。

この問題、鈴木を批判するにせよ、降板した女優を批判するにせよ、大御所のパワハラ的指導を問題にしなかったら、主流秩序に従属したスタンスだと思う。

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