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「LGBTQがいじめ・差別から守られる法律を!緊急声明」

「LGBTQがいじめ・差別から守られる法律を!緊急声明」

https://note.com/lgbtq_houritsu/n/n56acf6a6d9d2

 

現在、与野党間で「LGBTQ」をめぐる法案についての議論が大詰めを迎えています。

しかし、法案は差別を野放しにし、性的マイノリティに関する世の中の動きを抑制し、むしろ「後退」させる懸念もある骨抜きの内容になっています。

性的マイノリティの約半数がいじめ被害を経験し(※1)、自死未遂の割合がシスジェンダー異性愛者に対してLGB(同性愛者や両性愛者)が6倍、トランスジェンダーが10倍という調査もあります(※2)。

こうした差別をなくすためには、性的指向性自認に関する「差別をしてはいけない」という基本的なルールを示すことが重要です。

しかし、自民党は「差別の禁止」ではなく「理解の増進」を掲げ、「LGBT理解増進法」の制定に向けて調整を進めています。

「理解増進」は、一見賛同しやすい響きですが、実際には差別を放置し、同性婚やパートナーシップ制度導入の動きを阻害、トランスジェンダーへのバッシングを助長するような、性的マイノリティがいじめや差別から守られない、むしろ性的マイノリティに関する世の中の動きを抑制、後退させる危険性すらある内容です。

与野党間での協議は、ゴールデンウィーク明けに終わる方向で議論が進んでいます。

今国会での法整備を逃してしまうと、性的マイノリティに関する差別をなくすための法律ができるのはいったい何年後になるか、予測不明です。

しかし、もしこのままの内容で法案が成立してしまうと、今後10年以上、法律の根本や大元の内容が大きく変わらない可能性もあり、むしろ「法律がない方がマシ」ということになりかねません。

2019年の全国意識調査では、性的マイノリティに対するいじめや差別を禁止する法律に対し、約9割の人が賛成しています。なぜ「差別の禁止」を法律に明記することができないのでしょうか。

性的指向性自認に関する差別的取り扱いの禁止を明記し、性的マイノリティがいじめや差別から守られるための法律の整備を求めます。

 

※1 宝塚大学看護学部日高教授「第2回LGBT当事者の意識調査(ライフネット生命委託調査)」2020

※2 「働き方と暮らしの多様性と共生」研究チーム「大阪市民の働き方と暮らしの多様性と共生にかんするアンケート 報告書」2019

 

LGBT理解増進法の3つの懸念

1.差別を「放置」する懸念

すでに80以上の国で、性的マイノリティに関する差別の禁止が法律で規定されています。

差別禁止の規定がなければ、例えばトランスジェンダーであることを理由に採用面接を打ち切られたり、ゲイであることで左遷やクビにされたり、学校から追い出されるといった、いま実際に起きてしまっている「差別的取り扱い」から当事者を保護することができません。

「障害者差別解消法」や「男女雇用機会均等法」「アイヌ新法」などでも、差別的取り扱いの禁止が規定されており、本当に差別をなくす気があるのであれば、大前提として取り入れなければならない条文です。

2.同性婚やパートナーシップ制度の導入を阻害する懸念

もしLGBT理解増進案が成立してしまうと、今後、同性婚の法制化や、または自治体のパートナーシップ制度の導入には、いつまで経っても「社会の理解が足りない」と言われ続け、「理解を広げることが先」など、言い訳としてこの法律が使われ続ける可能性があります。

法案では「理解」がいったい何を指すのか、どこまで広がれば「理解が足りる」のか、一切示されていません。地方自治体は、この法律をベースに施策を進めていくことになりますが、このままでは、自民党の考える「理解」に合致しないという理由で、例えば「同性婚」という言葉の入った啓発パンフレットは作ることができず、パートナーシップ制度導入などの広がりも阻害され、教育や労働、医療の現場の取り組みも制限されてしまう懸念があります。

3.トランスジェンダーへのバッシングを広げる懸念

自民党で開催された複数の会合で、トランスジェンダー女性に対するバッシングが行われたと聞きます。

例えば「いま私も女性になりたいと思えば女性になれる」という曲解や、海外のトランスジェンダー女性の写真を資料として提示し、「グロテスク」などという言葉も使って「女性の活躍、安全が脅かされる」とトランスジェンダー女性の実態を無視した、あまりに差別的な発言がされています。

このような認識のもと「理解」を広げる法律をつくるというのは、トランスジェンダーに対するバッシングを助長しかねません。

※5月6日(木)に緊急記者会見を行います。ぜひ一人でも多くの賛同をお待ちしております。

呼びかけ人

(以下略)