ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

映画『グローリー 明日への行進』

 

映画『グローリー 明日への行進』みました。(A+)

f:id:hiroponkun:20150623174404j:plain

いやー、先日の「キング牧師 vs. マルコムX

とならんで、この映画で久しぶりに公民権運動の息吹に触れました。

あの時代の生き方のエネルギーを受け取りました。

 

ぼくは25年ぐらい前にNHKで外国のドキュメントで公民権運動系のものをいくつか見て、録画して、教員になってから授業で見せたりしていました。

あのような運動の精神を生き方や活動の原点にしてきたようなところがあります。

大学の授業をうけるなんてやめて、皆がその時間にこのようなドキュメントを見たほうが10倍も20倍もいいだろうにと思ったこと、そうのように当時の指導教授、竹中先生に発言したことを思い出します。

 

「グローリー」にあったように、黒人の公民権運動に多くの白人が参加しました。

映画「ヘイトスピーチ」でも、最後の集会の手紙のシーンで、在日の人への差別に反対する日本人がいることが述べられていました。

 

いつの時代にも、ユダヤ人収容所であったことと同じ事が行われています。

まともなことをする人と、まともでないことをする人との2つに分かれるのです。

 

1965年、何度見てもひどい、黒人差別・リンチがまかり通っていたアメリカ南部アラバマ州セルマから州都モンゴメリーへの、差別撤廃を求めての行進が組織されました。非暴力だけど命がけの闘い方です。

いま、このような戦いとはなんなのだろうか、そのように生きるとはどういうことかと考えました。

セルマからの行進は、ワシントン大行進の後だったんだなと映画を見て、頭を整理しました。

 

昔見たドキュメントでも無抵抗の黒人に白人の警官がすさまじい暴力をふるう場面=全米でテレビ中継されたものがありました。その伝えるものの強さをこの映画で思い出しました。

私はこうしたことで自分のスタンスを確立しました。

 

今回の映画では州知事のひどさが特に印象に残りました。

後、黒人を虐待する警官を見て喜ぶ白人見物者たちの存在。

主流秩序に従属する当時の様子がよく「見え」ました。

 

運動の難しさ、その創意工夫、その中でのキング牧師とマルコムXの対立、その後の和解、等、ダイナミックだなと思います。

 

そして暗殺されることが時間の問題であるような生き方。

このような映画が今米国でできるということ。

しかし日本社会にはどれほど伝わるのだろうかと思います。

血の日曜日」の後、キングが全米に皆に参集を呼び掛けます。それに呼応した黒人、白人、聖職者が集まります。

 

その心意気はいま主流秩序に絡み取られた日本社会はとても弱くなっています。

ヘイトスピーチの運動、非正規労働者の運動、反原発の運動、慰安婦問題の解決を求める運動などにわずかにみられますが。