ソウルヨガ

主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

主流秩序の観点からSMAP問題を考える

 

SMAP問題でも、何か日本的なおかしな視点の人が多いなあと感じる。一言でいえば主流秩序の上位に媚びることを良しとする視点である。


もちろん詳しいことはまだわからない。今夜「スマスマ」で発表があるそうで、おおむね分裂回避ということだろう。

 

しかし、この間の報道を見て、とても、労働者側と経営側、力の強い側の横暴への批判視点、つまり主流秩序批判視点がない報道が多いと思った。

 

今回のことは、もともとはSMAPの中のメンバーの対立が主因だとか、あるいは疲れてしまってSMAPの活動をメンバーが辞めたいと思ったということではない。

ジャニーズ事務所の中での主導権争いに、SMAPのメンバーが巻き込まれたということだろう。メリー副社長などは長女の藤島ジュリー景子氏を事務所の次期社長に就任させたいという意思を持っている中、ジュリー氏と対立しているSMAP女性マネージャーを切り捨てようとしたことが根底にある。
だが、大きく見れば、この問題には以下の主流秩序に関する諸問題がある。以下4点にわたって指摘しておきたい。

 

1 キムタクの団結崩しが問題


ジャニーズ事務所の社長派(重役/副社長側、特に次期社長と言われている娘のジュリー氏)が、いうことを聞かないマネージャー(育ての親と言われる女性マネジャー)を力で切ろうとしたことで、それはひどいということで、SMAPメンバーが会社を出る(独立する)ということになった。


今までも芸能人が事務所を出るなんてことはたくさんあるので、それ自体をすればよかった。大きなところから出て自由にやればいいじゃん。

SMAPという名前を使わさないということになれば、名前を変えてもよかった(小錦がKONISNIKIになったように)。

 

しかし5人のうち、キムタクだけが賛同しなかったからここまでもめてしまったのである。だからこの問題の第一のポイントはキムタクが主流秩序に従属して労働者的な団結を守らなかったことであり、これが問題の中心のひとつなのである。

これは8,9月ごろからの話し合いの中で、キムタクが自分だけは独立に参加せずジャニーズ事務所に残留するとと決めた12月までの彼の態度自体が問題の中心だという指摘である。その判断がどれだけ仲間に迷惑を与えるかを判断しなかったのは、キムタクの思想性の問題である。

 

2 ジャニーズ幹部の横暴さ自体の問題、それを批判しない問題


ジャニーズ事務所は強大な会社であり、芸能界に大きな影響力があるので、テレビや雑誌など関連分野はジャニーズ事務所を敵に回したくないと思っている。ジャニーズ事務所の主流(重役たち)は強者である。その重役側は自分たちに逆らった「マネージャーとキムタク以外の4人」を許さないという権力者の態度をとった


おおむね芸能人は事務所という強者に対して弱い立場である。なかなか独立できず、搾取率が高い契約に縛られている。
そして今回も「育ててやったタレントが勝手に出ていったら困る」という芸能界経営側の都合論理が当然のように語られ、ジャニーズ重役側の論理を無批判的にメディアが流している。


つまり、今回の騒動の第2のポイントは、主流秩序の上位、経営側の視点でことが語られて、ジャニーズ幹部の問題が語られていないことが問題である。


もっと労働者(タレント)側の自由(搾取から離れて好きなところで働ける自由)を強化するのが、主流秩序に抵抗するスタンスだと思う。だが報道は、ジャニーズの横暴、パワハラ的力での押さえつけ、4人が会社に残ってSMAPというグループを守りたいといっても「許さねえ」と怒り続けた横暴さ―――4人に会って話し合いをしようとせず、事務所に戻してやってと周りが言ってもメリー副社長らは逆らったものは許さないのが当然といい続け、メディアに4人が悪いという印象になるよう情報をリーク続けたーーーを批判しないのが問題である。SMAP4人のほうでなく、ジャニーズ幹部自体に問題がある。これが第2の点である。

 

3 会社に従属する道を選びつづけだキムタクの問題


第3は、12月以降、ジャニーズ会社の上記の横暴にキムタクが加担してしまったという点である。1点目に近いが、キムタクが単に一人残ると自分のことを決めたというだけの12月までの話ではなく、会社側がキムタク以外を切ろうとしたことに、キムタクが抵抗しなかった、という、個人の態度の問題、12月以降の彼の態度を問題にするのが第3の点である。

 

人生の岐路において、主流秩序に従属するのと抵抗するのとの岐路の前で従属の道を選んだ問題である。


このジャニーズ事務所というところは、ジャニー喜多川社長(84)とメリー喜多川副社長(89)が絶対的で強力な力を持っているようである。若い元気なものたちがとても権力者にヘコヘコしている。やくざ組織で親分に頭を下げている図を思い浮かべてしまう。このこと自体が、そもそも気持ち悪いことである。とても主流秩序的である。


キムタクはその強い主流秩序の側に回り、仲間との団結を切り捨てた。妻に言われたからとか言われているが、とにかく強い組織に残って安定した道のほうを選んだ。仲間とのこと、正義のことよりも、金や地位を選ぶというのは世間にはよくあることだ。それが主流秩序従属状態であり、今回もキムタクはそうした感じだったといえる。それはとてもエゴ的な主流秩序に従属するスタンスである。

キムタクのスタンス、および社長側の報道は、4人が副社長などに頭を下げて謝るべきだ、というものだ。キムタクは自分が仲間に「俺が勝手な判断を下からこんなになってしまった。ごめん」と謝ったり、会社を批判するのではなく、会社に謝れというスタンでで動いてしまった。


だから一部報道で、キムタクが副社長たちをなだめて4人を許してやるように動いたといって、キムタクをほめているが、それはおかしいというのが私の見解だ。主流秩序を前提に、許してやってくれと媚びるのは、「現実的」かもしれないが従属的である。

労働者個々人の誇りを基礎に、労働組合として対等に交渉するというスタンスではない。

 

4 報道側と国民のジャニーズ事務所従属・主流秩序従属の問題

 

第4に、以上の構図を、正しく把握せず、まるで中居正広(43)稲垣吾郎(42)草なぎ剛(41)香取慎吾(38)の4人が思慮が足りなかったかのように (とんでもない誤解をしていた、SMAPがなくなることを考えていないバカだったというように) 報道し、権力者である社長、副社長やその娘を批判せず、強者に媚びる感じの報道、強者と同じ世界観からの報道、それと合わせてキムタクを美化するような報道があるという、報道側の問題である。

そしてその程度のまとめで納得してしまう国民側の主流秩序従属思考の問題である。

この状況は、まさに主流秩序の再生産状態であると感じた。

 

ひどいものは、仲居がキムタクを無視するなど、冷酷な態度をとったと中居攻撃(悪者扱い)している。そして「木村は当初から一貫してぶれなかった」と持ち上げている。お笑いである。メディアの主流秩序性が如実に出ている。

 

だからメディアが、国民みんなが応援し愛しているから解散しなくてよかった、判断を間違い誤解していた中居ら4人、戻りたいといった中居らを許してやってくれてよかったという方向での無毒無難な報道で終わらせようとしていることが情けないとおもう。そしてそれを受け入れる国民の「ひとのよさ」(=権力に従属する思考が身についた奴隷根性)を感じる。

 

ベッキー報道でも、売れるなら集団で弱者をたたくという主流秩序状態(不倫は悪いという無思考、および嫉妬で成功者を貶める2ちゃんねる的快感、ほかを問題にしないダブルスタンダード)であるが、これはまた余裕があれば別のときに。

 

最後に資料として以下の記事をつけておく。
以下は、そのような、まさに主流秩序的なスタンスでものを見ている記事(ジャニーズ事務所の側に立ったちょうちん記事、コバンザメ記事)の例

 

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SMAP 騒動長期化のワケ メリー副社長に謝罪なし「早く行っていれば」 」
スポニチ 1月18日

 

SMAPの分裂騒動で事態をこう着化させている最大の要因は“独立派”メンバー4人がメリー喜多川副社長(89)に直接謝罪していないことであると17日、分かった。周囲の関係者は「早く会いに行って事態を打開してほしい」と望んでいる。木村拓哉(43)のメリー副社長への直接電話で新局面を迎えている今回の騒動。双方の対面がグループ存続に向けた大きな一歩になる。

 

 今回の騒動が長期化している決定的な理由に、「なぜ顔を出さない」という疑問が根底にある。実は独立問題がこじれて以降、中居正広(43)稲垣吾郎(42)草なぎ剛(41)香取慎吾(38)の4人はメリー副社長に直接会いに行って、今回の事態について謝罪していない。それは騒動発覚後も変わらず、周囲の関係者は「早く行っていれば、こんなことにはなってないかも」と話している。

 なぜ早く会いに行かないのか――この理由にこそ、今回の騒動の根本的な原因がある。

 

 メリー副社長は、長女で同じく事務所副社長の藤島ジュリー景子氏を事務所の次期社長に就任させたいという意思がある。そんな中で、問題になったのがジュリー氏との確執がささやかれていた女性マネジャーの存在だ。

 そこで、SMAPの契約更新の時期である9月を前にした昨年8月、女性マネジャーとSMAPを円満に独立させる話が持ち上がった。ただ、メンバー全員に意思確認したところ木村に独立の意思がなかったため、この話は立ち消えになった。

 

 これで終わったはずの独立話。しかし、女性マネジャーは木村さえ口説ければ独立できると水面下で独立工作を続けた。そんな中、中居が円満に独立する方策がないかを芸能界の重鎮に相談した。ただ、このふたつの動向をメリー副社長は知り、一度立ち消えになった独立を極秘で画策しているように捉えた。

 もちろん中居とすれば、円満独立を目指していただけで、画策をしているつもりなど一切なかった。しかし、メリー副社長に“謀反人”とみられてしまった女性マネジャーは自身の生き残りを懸け、激しく動き回ったため事態は複雑化した。

 

 独立できず、事務所にも戻れず、行き場を失った4人。中居から相談を受けていた芸能界の重鎮がメリー副社長に「事務所に戻してやっていただけませんか」と依頼。メリー副社長は一度断ったものの、メンバーが謝罪に来るとも聞いたため、この要望を受け入れた。

 

 一方、「4対1」に分裂したメンバー間のわだかまりは、実は年明けに解消されていた。スポニチ本紙スクープで今回の騒動が発覚する1週間前の1月6日。中居と木村がフジテレビ「SMAP×SMAP」の楽屋で会い、一緒にやっていくことでまとまった。その後、ほかのメンバーと女性マネジャーも交えて話し合い、独立に対する考えの違いはあれど、互いの不信感はここで解消された。

 

 メンバー同士も、事務所とも「互いの誤解」から生まれた今回の騒動。あとはメリー副社長に4人が謝罪に行けば終わるはずだった。ところが、独立工作をしたつもりがない4人は罪の意識がなかったため行動に移すことがなく、誤解が誤解を生み、修復不可能な事態にまで陥った。

 4人が行き場をなくしている状況を知った木村が、メリー副社長に電話したことで事態は好転。メンバー間の分裂状態は回避できた中、今度は事態を修復させる方向に向かうことになる。そのためには一刻も早くメリー副社長に直接謝罪するしかない。それがグループ存続への一歩になる。

[ 2016年1月18日 05:35


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中居、キムタクを無視…盟友に冷酷な仕打ちも騒動で“誤解”に気付く
 スポニチ1月15日

 

分裂危機の渦中にあるSMAP中居正広(43)は関係者によると、残留を決めた木村拓哉(43)に対して「なぜついてこないのか分からない」と周囲に不満を漏らしていたという。中居は「育ての親」とされる女性マネジャー(58)が昨夏、退社に動き出したことに同調。稲垣吾郎(42)、草なぎ剛(41)、香取慎吾(38)とともに独立を決断した。

 

 「4対1」の分裂状態になったSMAP。スポニチ本紙の取材では年末年始の仕事現場で、中居らが木村を無視する事態も発生。木村さえついて来ればSMAPは存続するはずだという誤解が、28年苦楽をともにしてきた盟友への冷酷な仕打ちに走らせた。

 関係者は「中居さんは大騒動に発展したここ一両日になって、初めてとんでもない誤解をしていたことに気付いたんです」と話す。木村が当初から一貫してぶれなかったのはジャニーズ事務所という土台あっての自分たちの成功だということを理解していたのだとも分かり「凄く後悔しているようです」(関係者)という。