九条の会緊急アピール
九条の会、安倍首相に抗議する緊急アピールの全文
http://www.asahi.com/articles/ASJ285TG2J28UTIL03Z.html
安倍晋三首相は、2月3日と4日と5日の連日、衆議院予算委員会の審議にお
いて、戦力の不保持を定めた憲法9条2項の改定に言及しました。その 際に、
「7割の憲法学者が自衛隊に憲法違反の疑いをもっている状況をなくすべきだ」
という逆立ちした我田引水の理屈や、「占領時代につくられた憲 法で、時代に
そぐわない」という相も変わらぬ「押しつけ憲法」論などを理由に挙げました。
これらは、同首相が、憲法9条の意義を正面から否定する 考えの持ち主である
ことを公言するものに他なりません。
昨年9月、政府・与党は、多くの国民の反対の声を押し切って、日本国憲法が
よって立つ立憲主義をくつがえし、民主主義をかなぐり捨てて、9条の 平和主
義を破壊する戦争法(安保関連法)案の採決を強行しました。この時は、「集団
的自衛権の限定行使は合憲」、「現行憲法の範囲内の法案」など と、従来の政
府見解からも逸脱する答弁で逃げ回りました。ところが今度は、そうした解釈変
更と法律制定による憲法破壊に加えて、明文改憲の主張を 公然とするに至った
のです。それは、有事における首相の権限強化や国民の権利制限のための「緊急
事態条項」創設の主張にも如実に現れています。
私たち九条の会は、自らの憲法尊重擁護義務をまったくわきまえないこうした
一連の安倍首相の明文改憲発言に断固抗議します。2007年、9条改 憲を公
言した第1次安倍政権を退陣に追い込んだ世論の高揚の再現をめざして、戦争法
を廃止し、憲法9条を守りぬくこと、そのために、一人ひとりが できる、あら
ゆる努力を、いますぐ始めることを訴えます。
2016年2月8日
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<NHK>
「九条の会」が憲法巡る首相の発言に抗議
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160208/k10010402411000.html
ノーベル賞作家の大江健三郎さんらが戦争放棄を定めた憲法9条を守ろうと呼び
かけている「九条の会」が、8日、東京都内で会見し、憲法9条を巡る 安倍総
理大臣の発言に抗議する声明を発表しました。
安倍総理大臣は、今月3日の衆議院予算委員会で、戦力の不保持などを定めた憲
法9条第2項に関連し「7割の憲法学者が自衛隊に憲法違反の疑いを 持ってい
る状況をなくすべきではないかという考え方もある」と指摘するとともに、憲法
改正には国民の理解が不可欠だという認識を重ねて示しまし た。
この発言について、「九条の会」の呼びかけ人の1人で作家の澤地久枝さんら
が、8日、東京・千代田区で会見し、声明を発表しました。
声明では、憲法9条の意義を正面から否定する考えだとして発言に抗議するとし
たうえで、憲法9条を守り抜くためにあらゆる努力を今すぐ始めるなど として
います。
会見で、澤地さんは「今、命懸けで憲法改正に反対しなければ、日本はもう一度
戦争をする国になる。今こそ戦争に行く道を塞がなくてはならない」と 訴えま
した。