「東京タラレバ娘」はジェンダー秩序に従属している30代女性の実態を反映しているが、ジェンダーフリー、シングル単位には遠い感じ。
「下剋上受験」も主流秩序そのまま、従属している。かなりひどく、痛々しい。せっかく明るい感じの夫婦だったのに。愚かすぎる日本の主流秩序状況の生き写し。
「カルテット」は逆に主流秩序から落ちこぼれたものたちの再生の物語として脱出の方途が見えそうな予感。
で、何といっても、山田太一、『それぞれの秋』。古いあの時代の、心意気が素朴に伝わってくる。まだ家族が境界線を越えて押し付けあって関心をもってかかわっていた時代の、崩壊の始まり。
「お母さん、娘辞めていいですか」はその問題を引きずった現代版。