ジェンダー論の講義録の一部 紹介
国民民主党の政策は家族単位維持で、全くダメなのに、メディアでは華族単位から個人単位への意義を理解していない人ばかりだから、これを正しく批判していない。35年間お二帆の停滞の典型である。
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- 24年衆院選の経済政策などの問題点
選挙はとりあえず勝たねばならないので、各政党・各候補は、短期的に人気とりの話をする。騙す人もいるが、本当に短期的な視点しか持ててないから本気で、信じて、短期的なことを言っている議員もいる。長期的に本当に諸問題を総合的(持続可能的)に解決するビジョンを持てずに、付け焼刃で語る人が多いように思う。典型が、財政赤字問題にはほとんどの候補・政党が、具体策を言わないし、増税も言わない。従来からの日本社会の枠内でしか考えられていないんだなと感じる。深い見識のなさが出ている[1]。故人単位型の北欧のような社会民主主義にしていく展望はどの政党も言っていない。
どの政党も、賃上げするとか、減税するとか、成長させるとか、物価抑制するとか、いい加減なことばかり言っている。いい加減というのは、本当にそれを実現するのはむつかしいので、具体化が大事であるのに、そこがあいまいだからである。この35年の延長ではだめなのに、そこが言えていない。とくに、財政の赤字の激増状況をどう止めるか、将来どう解決するかは分からないまま、まだバラマキを続けるというのであるから、私にはやはり、短期視点で、従来の政治の延長で、ますます日本社会はだめになっていくといわざるを得ない。
労働運動も含めて大幅賃上げ、最低賃金の大幅アップはいるが、それを払えない組織はつぶれる・倒産するようにしていく展望の中で、価格転嫁、下請け構造での上位企業に、賃上げできるだけの価格で対応するように、すべてを変えていかねばならない。上位企業が買いたたくことができないように透明化し、下請けいじめする違反企業は摘発しなければならない。
苦しい暮らしへの支援という短期的な視点のみでのばらまきは、解決にはならず、引き伸ばしに過ぎなく矛盾が拡大していくだけである。
少なくとも、安倍政権、そしてコロナ以降膨張した財政規模をとにかく毎年縮小させ、大企業減税など多くの減税策をやめ、企業の内部留保に時限的に課税し、軍事費も大幅に削減し(自衛隊を災害救助隊にして、規模は今の防衛費の半分のGDP比0・5%で十分)、法人税、所得税、相続税も消費税も上げていく必要がある。日本経済は大きく失速するが、数十年かけてそれをしていくしかない。詰まり、私の展望では、いい解決策はない。経済は失速し、失業者は増え、消費は伸びず、倒産企業が続出する。だがそこの中で、積極的市場政策を行い、失業者には教育訓練して再就職支援するとか生活保護で援助するなどなんとか乗り切って行くしかないと思う。一言でいえば、伊田には、みなが幸せになる解決策は思い浮かばないのである。
それぐらい厳しい状況である。少子高齢化も含め、中・長期の展望で本気で国全体の持続可能性計画せねばならないのに、誰も言えていない。それなのに、石破首相は「2023年度を上回る大きな補正予算を成立させたい」と訴えており、25年度も大きな財政を続ける模様である。いま、一時的に税収も伸びているのに、大幅に国債発行し利払いもあるので、赤字は増し続けている。まったく財政問題に展望はない。アベノミクスは大きな責任を負っているが、今だ、自民党はそこから脱却していない(記入緩和は続け、赤字国債依存のまま)。2%の物価上昇を目指していたのに、選挙では、物価高対策を言う始末である。異常な低金利だが、すこしでも正常に戻していけば、利上げ局面に入り国債の利払いは増え、財政圧迫要因が増大する。だから高市氏など安倍派はとにかくアベノミクス的政策(積極財政)を続けるということしかできない。日本経済はアベノミクスによる超低金利により、財源を国債発行に依存した積極財政が慢性化し、円安の影響を受けた物価の高騰で暮らしは打撃を受け続けるが、賃上げは少しで行き詰まっている。もっとも無責任な政策である。国民の側に、対案のビジョンがないので、国会議員の浅い言葉に騙されるだけで、国全体で“解決できないまま浮遊”していくと予想せざるを得ない状況である。
伊田がダメと思う主張
(何の本当の解決の具体策も示さず、以下のような過去と同じ主張をして)「失われた30年を終わらせる」「経済を活性化させ日本を強くする」
電気・ガス料金、ガソリンなど燃料費への支援(税金投入による負担軽減)を続ける
物価高騰の影響を受ける事業者や低所得者、地方などに補助金バラマキ
低所得者世帯を下支えするための給付金による支援
「経済あっての財政」の考えで、デフレ脱却最優先の経済・財政運営
食料の自給率を高めるため、農家への新たな直接支払制度
成長のための税制を目指し、消費税や所得税、法人税の減税を行う。
5年から6以内に全国加重平均で時給1500円の達成を目指す(遅すぎるし本気度が感じられない)→ いうなら全国一律の最低賃金制にして毎年100円以上のアップを10年続けるというようなものにすべき。消費税の廃止を目指し、当面、緊急に税率を5%に引き下げる。
消費税の納税額を正確に把握するための「インボイス制度」を廃止する。所得税の負担を軽減するため、基礎控除を拡充し、年少扶養控除を復活させる。
半導体、蓄電池、AIなど成長分野への投資減税を行う。季節ごとに10万円の「インフレ対策給付金」を届けるとともに、冷暖房費が大幅に増える真夏や真冬に暑さ・寒さを乗り切るための緊急給付も行う。
環境対策として、エネルギーバランスの一部として原発推進を進める。、ライマリーバランス=基礎的財政収支の黒字化目標を撤回し、積極財政による経済成長を実現する。
中小企業を支える政策に転換する。岸田政権が「5年で43兆円」と総額(GDP比2%水準を目指す)を決めた整備計画の推進、毎年の防衛費拡大。
、所得・住民税の定額減税
揮発油税などのトリガー条項について一時的に凍結を解除し、原油価格高騰時には確実に発動できるようにする、発動により減収する地方税は国が補塡
「給付付き税額控除」の導入
5兆円程度の「教育国債」を発行し、子育て予算と教育・科学技術予算を倍増する。
103万円の壁を178万円にあげる
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- 24年衆院選で「人気があった政策」の問題
この講義は政治論そのものではないが、ジェンダーやダイバーシティにかかわる政策については勧考えていこうとしているので、その観点で、24年秋の衆院選で、躍進し、「政策が若者にも評価されたといわれている国民民主党の政策」について、それが家族単位の発想の矛盾繰り延べの政策であるということを見ておきたい。
政治の役割は「国のふところ」を豊かにすることではなく、「国民のふところ」を豊かにすること。
国民民主党は、賃上げやインフレ、円安で増えた国の税収を減税や社会保険料の軽減、生活費の引き下げで国民のみなさんに還元し、手取りを増やします。
減 税社会保険料の軽減生活費の引き下げで、みんなの手取りを増やす。
減税:消費税を5%に減税、所得税減税
基礎控除等を103万円→178万円に拡大
年少扶養控除を復活社会保険料の軽減:負担能力に応じた窓口負担
公費投入増による後期高齢者医療制度に関する現役世代の負担軽減、
家計支援:トリガー条項の凍結解除によるガソリン代負担軽減、再エネ賦課金の徴収停止による電気代負担軽減、子ども・子育て支援若者支援、高校までの教育無償化、給食費と修学旅行費を無償化、所得制限撤廃、奨学金債務の負担軽減(教員等は全額免除)
その他にも…:年収の壁対策、年金の最低保障機能強化、就職氷河期対策
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以上のような政策は、基本、減税、社会保険料負担も減らす、その他も、税金を使ってのばらまき政策である。これは短期的にはおカネがもらえたり、負担が減り、個人の所得の点で得」だからうれしいだろう。だが財源の話がない。世界一の巨額の財政赤字で毎年累積赤字は増え続け、プライマリーバランスだけでも黒字化がむつかしいのに、累積した国債の利払い(利子)と償還で非常に財政が苦しい中、さらに安易にばらまくのは無責任な政策というべきである。103万円岡部を178万円まで上げるというのは、税金を払わくてすむ人をを増やし、控除を増やすので全体で8兆円規模の減税である。安易な人気とりの政策である。
この政党だけの問題でなく、どの政党も含めて、明確に、新自由主義でないならどういう経済システムにするのかという点で、「税金を多く集めて再分配する個人単位型の社会民主主義」と言わない、そういう大きなビジョンがないから、この35年間の自民党政治「市場原理温存での、国債依存によるバラマキ、家族単位維持」と同じことを、他の政党も含め言い続けているのである。
上記の政策――礎控除等を103万円を178万円に拡大、年少扶養控除復活、税や社会保障での「年収の壁」対策など――は、ことごとく『家族を単位』にしたままの政策である。女性の経済的な自立は遠のく。まったくジェンダー平等・ダイバーシティへの見識がない政策と言える。
6[1] とはいうものの、私・伊田のような「総合的な根本的な社会システム変更、解決策」を言っても選挙では勝てないし、他の政治家も誰も味方になってくれないし、もし私が権力をもてても、政策改革を実際に進めれば、痛みも多いため、大きな抵抗運動が起こり、私はすぐに失脚するであろう。つまり私には政治的な突破力・実行力はない。しかし誰か、現実的な力を持ちつつも、こうした本格的改革のビジョンで日本社会を改革していかねば、日本はこのまま衰退していき、ひどい格差社会のまま、暗黒社会になっていくであろう。
追記: 最初、国民新党と書いていたが、国民民主党の間違いであった。また一部昔の国民新党の政策も書いていたのでそこは削除した。