ソウルヨガ

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日本のメディアのダメな事例

講義録第7回に加筆したものをのせておきます。

  • 日本のメディアのダメな事例

 

この講義では、人権とか民主主義を基準に物事や自分の生き方を考えている。その観点で、ネット情報も絡んだトランプ支持者的状況の問題を見てきた。そういう中、全くダメな記事があり、そこには日本社会の「ダメさ」が反映していると思うので、反面教師的に簡単に取り上げておきたい。

25年5月の記事で、米国にいる日本人留学生が、政治デモにも参加していないのに、「滞在資格」を取り消しされそうになってびっくり、どういう基準でやっているのか、という記事があった。

対象記事

「速度違反で米国「滞在資格」取り消し? 日本人留学生が直面した危機」

毎日新聞2025/5/17 )

米大学院に留学中の日本人留学生、恩田賢(すぐる)さん(41)は4月、大学職員からのメールで米国の滞在資格が取り消されたことを突然知らされた。

 トランプ政権下の米国で、外国人留学生の滞在資格が取り消される事案が相次いでいたが、事前警告もなく、寝耳に水だった。思い当たる節はなかったが、記憶をたどるなかでようやく思い付いたのが、3年以上前の交通違反と魚釣りを巡るルール違反だった。

 「昨日、国土安全保障省があなたのSEVIS記録を取り消したことが分かりました」

・・・略・・・

 大学職員と一緒にSEVISのシステムを調べたところ、取り消し理由について「過去の犯罪歴」との記載があった。

 恩田さんは逮捕されたこともなければ、デモなどの政治的な活動に参加したこともなかった。

・・・略・・ 

 地元のラジオ局「KSL」の記者に連絡すると、すぐに取材をしてくれた。

 <犯罪歴があるという理由で、15日以内に日本に帰るように言われている。しかし、彼には2枚のスピード違反切符と2019年の魚釣りに関する違反しかない

 

 

(以下、報道が広がり、米国当局、国土安全保障省の担当者から 「(恩田さんの)記録を見直し、現状を変更した」という連絡がきて、なんとかこの人の留学が続けられることになった、米当局がAIを利用して機械的に留学生の情報をチェックするこらこういう誤りが起こったのではないか、という記事)

 

***

この記事は、「わるいことしていないのに、AIが間違って機械的に過去の軽微なことで、日本人留学生の滞在許可を取り消すことになりかけた」という記事である。

私はこれを読んで、私は何という愚かな記事かと思った。民主主義の観点から、トランプ政権が、恣意的に思想チェックして、パレスチナ問題について意見を言うような学生(および言いなりにならないリベラルな大学など)を米国から追い出す(攻撃し補助金を出さないなど)という、大問題(思想の自由、学問の自由の侵害)を何ら批判せず、その基準を「前提」に、「私は、政治デモに参加していないから追い出さないでください」と言って助かったというのである。政治にかかわらないので、私だけは帰国させないでというのは、情けなすぎる。自分は政治デモに参加していなくても、参加した学友たちを米国から追い出すなという主張をすべきではないのか。そしてむしろ、自分もトランプの反DEiIなどに対して政治的な意見表明をすべきでないのか、沈黙は加担である。こんあひどい米国になっているのに政治にかかわらないで自分だけ助かろうとするなど恥ずかしい生き方であると思う。

強者に媚びて自分だけ助けてというこの姿勢は、日本政府が、トランプ関税や国際法無視、地球環境規模の環境や貧困問題などを正面からら批判して国際連帯して科学と理性と正義を取り戻そうとするのでなく、「日本だけは関税を下げてください」、と米国トランプに媚びる姿勢と同じである。恥を知れと言いたい。AP通信がホワイトハウスからいじめられているときに、私の会社だけはいじめないでね沈黙するメディアと同じではないか(なお米国ではハワイとハウスと果敢に戦っているメディは多い)。

この記事を書いた記者とそれを掲載した毎日新聞は、恥恥じ入るべきであると思う。