ソウルヨガ

主流秩序、DV,スピシン主義、フェミ、あれこれ

『パレードへようこそ』のDVDがもうじき出ます

 

 

映画『パレードへようこそ』のDVDが9月末に出るそうです。

その映画紹介を頼まれたので、5月に書いた自分のブログを読み返しました。

 

読んでいない人も多いかと思うので、以下、ここに載せておきます。

リトルダンサー」も映画紹介するので、久し振りに見直しました。よかったです。

どちらも炭鉱労働者のスピリチュアルに触れられます。

 

『パレードへようこそ』、必見ですよーf:id:hiroponkun:20150911004635j:plain

 

5月21日 私のブログより

http://blog.zaq.ne.jp/spisin/article/5008/

2015年05月21日(木)

今年最高の映画、『パレードへようこそ』

 

観たかった映画『パレードへようこそ』[原題「PRIDE」を見てきた。期待にたがわず期待以上の出来栄えで泣けた。

 

80年代の半ば、サッチャーが傍若無人に組合をつぶしに来た中で戦う労働者たちと当時のLGBT運動の心意気(スピリチュアリティ)が伝わる、素晴らしい映画だ。

脚本、音楽、監督の演出、とてもいい。 いまの日本社会ではその労働運動の連帯の精神(私がスピリチュアリティといっているもの)がわからない人も多くなっているかと思うが、大事なものがそこには映し出されていたと思う。

 

映画は、新自由主義路線で暴走するサッチャー政権下での炭鉱閉鎖に対し行なわれた炭鉱労働者のストライキによる抵抗、それに連帯しようと悪戦苦闘するゲイ・レズビアンの若い活動家たちーーLGSM(ストライキ中の炭坑労働者をサポートするゲイとレズビアンのグループ)を描いたものである。

しかも実話に基づいている。

それを映画にしたのはすごい。

 

映画だから音楽も使い感動的に過剰にわかりやすく演出してはいるが、その底に流れているのはまともなスピリチュアルな感覚だ。 ストライキしている炭鉱労働者たちは、当時、今以上に性的マイノリティ(フェミ)に差別的なものが多かった。LGSMからというだけでカンパを受け取ろうともしない。

しかし、交流し理解し、連帯していく。それは労働運動の原点が握手するという連帯であったように。

 

ゲイカップルに「どっちが家事するの」と聞くように、この映画はフェミに親和的でもある。

労働運動というものへの幻想の様な期待感を持っている者たちには、こうした原点のような連帯への感覚は懐かしくまた熱いものを思い起こさせるだろう。

さっきもいったがこの映画は実話に基づいている。

 

ジェンダー平等、LGBT運動に少し関わりつつ、また労働運動にもかかわってきた私にとって、両者をつなぐという点でも感じるものがあった。

私は学生時代から炭鉱の労働運動などに学んできた。高校生の頃「我が谷はみどりなりき」をみて感動した。高校生のころから三井三池炭鉱の闘いのことを学んで社会主義的な思想に基づく労働運動のいい面に心が揺さぶられ多くを学んだ。

大学院の頃ちょうどこの映画にあった英国長期ストの最中で、それをリアルタイムでフォローしたりしていた。

 

三井三池での組合つぶしの中の第二組合的なもの、そういう立場をとわれるときにどっちにつくかという感覚は、いまでは主流秩序論に結実している。

 

映画では労働運動の精神があふれている。その地域のユニオン旗、その中の図柄の、異なるものが握手するという図。パレードの先頭を歩くはつらつとした気持。なかまが来てくれたという感動。サッチャーへの憎しみ。

 

しかし同時に運動内での対立。差別。エイズが蔓延し始め偏見がある中での苦しみ。LGBTパレードの主催者は、「政治的な主張は遠慮して」みたいなことを言う。警官たちだけでなく組合員もゲイを病気あつかいしあざ笑う。

 

それに対してマイノリティの運動は、蔑称を逆手に取る。変態で何が悪い。おれたちは変態だ。伏見憲明はヘンタイバンザイと書いていた。

 

そういうのもあって80年代から今までを生きていた私には感じるものが多くあった。イギリスでもこうした精神は退行しているが、日本はそれ以上の目も当てられないほどの非連帯への、大きな退行ぶりだ。 なにも労働運動の連帯の感覚がわからない人ばかりになっている。 そういう人にこの映画は通じるのだろうか。

 

日本でいま労働運動はもう力を失っている。でも一時期のフェミや今のLGBTの運動には、この映画の精神が息づいていると思う。だから労働問題出身の私は、フェミやセクマイの運動に共感し連帯し、いまDVのことなどをしているのだと思う。そして労働相談=「ユニオンぼちぼち」をやっている。セクマイの労働相談をしている。「ユニオンぼちぼち」には、この映画の労働運動の精神が今でも残っている。

 

映画の主人公たち(LGBT)の、少人数で自分たちで運動する、そこでの創意工夫、そして行動、そして連帯はみていてすばらしかった。底流に流れている感覚、そこにある共通性、連帯というものへの感覚、主流秩序の下位という意味での「マイノリティ」だから、彼らの闘いは私たちたちの問題であり、自分達がいじめられ馬鹿にされ、メディアでたたかれていることと彼らがやられていることはつながっているというのは、とてもとてもよくわかるメッセージだ。

 

でも今の日本は、その逆ばかり。つながりが見えない。非正規でもLGBTでも在日外国人でも、フェミニストでも、そういう少数派がいじめられ差別されていても無視。 その構造を私は主流秩序としてあぶりだしている。

上位にいってよかったと思ってほっとするのか、主流秩序の中の自分として、自分のマイノリティ性、主流秩序への囚われの苦しさを見るのか。

 

言っている意味、急に聞くとわからないだろうけど、主流秩序論を理解していただければクリアに世界が違ってみえてくると思います。

 

まあとにかく、近年でもっともおすすめレベルが高いA+の映画です。

そうねえ、「スタンドアップ」「ホテルルワンダ」をお勧めした時と似た気持ち。 映画館で小さくガッツし、素晴らしい映画に拍手しました。

 

そして何度も泣き、また大笑いしました。三谷幸喜の映画などで笑わせようとするけど笑えないのと違って、素直に笑えるんだよねえ。 久しぶりに映画で元気が出ました。 あなたも今すぐこの映画を見に行って!

地方では見れないところもあるだろうけど、ぜったいDVDで見る価値あるよ。

 

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