「偽装の夫婦」、脚本家は限界がある人で、人間観があざとく人間不信の所があり暴力容認的な面がある人と思っているのですが、
『家政婦のミタ』と同じく、今回はいい面が出ています。
ゲイ男性とコミュの面でつらいのがある女性が、性愛・性・恋愛枠(異性愛男女二分法)を越えてつながる可能性をちらつかせてくれています。
痛みを背負った人への少し優しい感じが出ていて、家政婦のミタと同じテイストです。
「5→9 私に恋したお坊さん」は、漫画原作でマンガ好きの若者の感覚で軽いものですから目くじらたてるほどの対象ではないかとは思いますが、
実写で行うとあまりにストーカー容認的でひどいところが多いです。
1回目でも二回目でも最後の方は完全に犯罪的支配です。
勝手に好きになり、つきまとい、誘拐して閉じ込める。
相手のしごとの成功(NYに行ける夢)を邪魔して自分の手元に置いておく。絶対に手放さないという。相手の意思は全く無視。DV/ストーカー的な自己ちゅ的思い込み。
「オタク」的妄想としての恋愛観も出ていて好きになれませんが、まあ感情面で問題があるお坊さんが彼女の明るさに触れて明るくなっていく、お寺の皆さんも明るくなるという楽しいストーリーでしょう。
でもいくらアニメ、マンガだと言っても、すこし、恋愛観としてゆがんでしまう影響あるなと思います。
それにしても、韓国ドラマ、たとえば「ピノキオ」『バッドガイズ』等の高レベルに比べて、日本はドラマでも行き詰まっていますねえ。
「まれ」はあざとくて好きになれない番組でした。いろんなドラマのいいところをまねてはいましたが、主流秩序に対して保守的で根本が深くないので、付け焼刃的なのが目につきました。弟がネットの株のデイトレーダーとか、結婚至上主義的とか、いかにもお涙ちょうだいとか、最初の節約保守のテイストも中途半端でとちゅうからは通常の上昇夢成功物語だし、母親の悩みも浅いし、なにより、常識的すぎる。父親の扱いも中途半端。だから主人公は自分の夢とか捨てて、田舎で夫の妻になっていく。ジェンダー的にとても保守的でした。
「朝が来た」の方が明るくてジェンダーフリー的です。