ある男がピッキングで知り合いの家に入って本を持ち出して泥棒した。窃盗罪、住居侵入罪などに問われたときに、法廷でこう反論した。
「ピッキングはカギを壊していないので法律違反ではないし、本は読むだけのもので返すつもりがあるので窃盗の対象にはならない。」
つまり、法律違反ではないと無理筋だが言い張っていたのである。
もう一度言うが、ピッキングも本の窃盗も、法律には違反していないというのだ。
そして事実、過去、政府はそのような通達を出していたので、裁判でもピッキングや本の窃盗は有罪とはなっていなかった。学者などがそれはおかしいといっていても、政府も裁判所も「いや法律には違反していない」と言い続けていた。
ところが裁判中、実は彼はすごい権力者で、法律を変える立場にあったので、次のように言って法律を変えた。
「ピッキングと本の窃盗は、7割の学者が法律に反する行為だといっている。しかし今、ピッキングと本の窃盗が行われている事実があるし、私も行った。そこで、7割の学者が違法だというこの法律違反状態をなくすために、本日から法律を変えて、ピッキングは住居侵入罪には当たらない、本は窃盗の対象にはならないと明記することにした。これですっきりする。」
今までは法律違反でないというので法律を変える必要もないはずなのに、法律を変えるときには、「法律違反と言われているので、法律のほうを変えて、ピッキングと本の窃盗は、犯罪でないと法律のほうを変える」というのである。
これを矛盾という。
これを認めるならどんな法律違反行為Aも、法律違反でないと強弁すればいいということになり、そしてあるときに法律を変えてAを合法化すればいいということになる。
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9条改正反対の共産・志位委員長「9条変えずに自衛隊を変える」 安倍首相には「あきれた」
産経新聞
共産党の志位和夫委員長は4日の記者会見で、安倍晋三首相が戦力の不保持を宣言した憲法9条2項の改正の必要性に言及したことについて「9条の改変は絶対反対だ」と述べた。
志位氏は共産党の立場について「自衛隊を違憲の軍隊だと考えているが、9条を改変するのではなく、9条という理想に向けて自衛隊の現状を国民合意で一歩一歩変えていくべきだ」と説明。「軍縮を行い、ゆくゆくは9条の完全実施に進むべきだ」と述べた。
首相は3日の衆院予算委員会で、憲法学者の7割が自衛隊について憲法違反の疑いを持っているとして、9条改正の必要性を訴えた。
これに対し、志位氏は「95%の憲法学者は安保法制に反対し、憲法違反だと言っている。憲法学者を持ち出すならば、まず安保法制を廃止すべきだ」と主張。「憲法学者を持ち出して9条の改変につなげるのはとんでもない話だ。よくも恥ずかしくなく、こんなこと言えたもんだとあきれた」とも語った。
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