テレビドラマ『あなたのことはそれほど』が佳境を迎えた。
あまりに主人公たちが浅い生き方をしていて、話しにならない。
其の浅さを浅いとも自覚しないで、自分たちの文化を、その文化内だけで生きている。作者の感性がとてもよくわかる。
一言で言えば「軽いヤンキー」の大人になたっときの生き方の話。
だが主流秩序に乗り、普通にあまり考えずに、日本社会に生きていたら、ある種の人はこんなもんだろうと思うし、その中での、切なさや生きることへの「その人なりの真摯」な向き合いが描かれているとも思う。
『あなたのことはそれほど』の原作は、いくえみ綾。
昔『ホットロード』を共感をもって読んだ。途中から、路線が違うなと思て読むむのをやめた。(修正:ホットロードは紡木たく、だった)
彼女はヤンキー文学のリアルな記録者だと思う。その「繊細さ」が人気の秘密で、カラオケである種の歌がはやる感覚にも近いような気がする。
この『あなたのことはそれほど』のマンガは読んでいないけど、たぶん、ドラマと重なると予想できる。
主流秩序などを考える僕とは大きく別の道を歩んできた人だなと思う。
私とは違う、でも、ある種の人たちにはリアルな面があると思う。
いくえみ綾は、主人公にいとおしさをもって描いている。
「私のことを選んだのはあなただけ」
そのせつなさ
初恋といった、その時期を後生大事に抱えている。
そして思考よりも現実に簡単に流されるのだが、其れは「人間する」ってことで肯定される。
そこには普通の「ヤンキー的なひと」にとっての、直観的な生き方がある。不倫がだめとか言うけど、人生、いろいろあるじゃん。学級委員、優等生みたいな生き方出来ない。中学や高校でヤンキーしたように。
そこがいくえみ節。
ドラマでは最初の方をみて批判がおおかったが、全体を通して見れば実は、「わかるー、せつないー」、という人が多い作品と思う。
でも私から見れば、登場人物たちが主流秩序にのりすぎて、魅力はない。いたいたしい。
でも嫌いじゃない。
冬彦さん狙いはあざとい。(東出はこのキャラ向いていると思うが)
DV・ストーカー問題としては深めていない。