ソウルヨガ

主流秩序、DV,スピシン主義、フェミ、あれこれ

東京オリンピック招致に買収疑惑

 

大学の講義でオリンピックや万博が大衆を操作するスペクタクル社会の典型的なもののひとつとして紹介し、韓国ドラマ「ピノキオ」も紹介したが、オリンピックに何の問題があるのかという質問が感想文で出された。


社会問題ではこのように「何も知らない人に一から教えないとだめ」という状況。

オリンピックの商業主義とか、選手がユニホームなどでの宣伝に加担してお金をもらっていることとかに「考えが引っ掛かる」センスがない。

 

オリンピックや国体の問題については、『閉塞社会の秘密──主流秩序の囚われ』p48-49にかいたり、拙著『主流秩序社会の実態と対抗――閉塞社会の秘密2 電子版――』(2015年12月)のもかいた。

  財政赤字、陳腐な感動物語の供給、普通の国民が使えるスポーツ施設は増えないまま、スポーツさせるものとさせられるもの(スペクタクル関係)、ドーピング、金メダル至上主義、ナショナリズム、大衆の思考停止、他の問題から目をそらさせる、スポンサー利権、等の問題があり、今回、JOCによる東京オリンピック招致の買収疑惑がでている。


次のような本があるのに、日本のメディアが批判精神がなく、記事に深みがないことはなはだしい。

●清水 諭 (編集)『オリンピック・スタディーズ―複数の経験・複数の政治』 2004年 


第1回から108年を経てアテネに回帰する近代オリンピック。古代ギリシアへの憧憬から生み出されたその歴史は、人種やジャンダー、ナショナリティの構築、資本主義といった「政治的なるもの」と関わり続けながら発展し、それはいまや(そしてつねに/すでに)危機的状況に立っている。相異なる時代・社会のなかでオリンピックはどのような経験を生み出し、いかなる「政治」を作動させてきたのか。本書は歴史的な展開と空間的な移動という視点からオリンピックのさまざまな社会的編成を捉えなおし、オリンピック、そしてスポーツと身体文化をめぐる複数の政治を明るみに出そうと試みる。

 


●以下、拙著『主流秩序社会の実態と対抗――閉塞社会の秘密2 電子版――』の一部

 

○オリンピックや国民体育大会の主流秩序性


 2020年の東京オリンピック開催が2013年に決まって、メディアは気持ち悪い全体主義/ナショナリズム臭(しゅう)ただようお祭り騒ぎ一色となった。異常な事態であり、まさにスペクタクル社会としてスポーツが重要な政治的道具となっていること、および商業主義に食い荒らされたオリンピック誘致への批判意見を隠蔽し、国威発揚、国民一丸となって喜んでいるとするなど、メディアの主流秩序加担性を示していた。


オリンピック誘致のいちばんの原動力は、金儲けであり、そこと結びついた人気取りと目くらましの政治であるが 、大衆はオリンピックを単純に喜ぶ受動的存在と化していた。また近年のオリンピックは、警備の名目で警備産業の躍進の機会となっており、公共輸送、検問所、地下鉄などの監視カメラや生体認証カードの普及の契機となる危険性を持っているが、このことにもメディアは無批判で、2013年に行われた東京国体(2020年東京オリンピックの予行演習と位置付けられたもの)の警備の厳重さを「頼もしい」といわせる画像をニュースで流していたような状況であった。


テロ対策、選手や外国要人保護の名目でこうした新しい警備体制のハートとソフトは設置されるが、五輪後は国民に対して統制国家・監視国家のインフラ整備となるのである。またこの警備には自衛隊や拡張した警察組織が大いに利用される。2015年の戦争法(安保法)成立と相まって、軍事国家化が進むのであり、オリンピックはその最大の推進道具である。

 

 政治のスポーツ利用の典型が国体(国民体育大会)である。国体は、天皇制と強く結びついており、税金を無駄に使い、財政を悪化させ、自衛隊が警備し、自衛隊員が選手として多く参加するなど自衛隊とも強く連携している、非常に問題の多い非民主主義的なものである。国体は開催県が必ず優勝するインチキなものであり、スポーツの強化の目的にも合致しない中途半端なものである。

 

スポーツとも言えないような銃剣道というものが国体の種目になっているが、これは軍隊での銃の先につけた剣で人を突き刺すことの訓練として発達したものであり 、かつ自衛隊内で現在も訓練されているもので、こんな時代錯誤の活動は当然一般競技者が減少しているため、この種目は自衛隊関係者ばかりで運営されている。この種目があることも国体のおかしさの一面を表している。

 

国体とは、金をばらまいて何年も前から準備をさせ、天皇が通過する沿道の整備・美化が各自治体の仕事になり、野宿者を排除し、厳重な警備体制が敷かれ、生徒たちを動員し、日の丸・君が代を前面に出し、開会式で天皇・皇后の「お言葉」をいただき、天皇杯皇后杯を目指して競わせる、天皇制を行き渡らせる行事である。

 

国体と並んで「植樹祭」と「海づくり大会」も天皇が「公式行事」として全国を渡り歩くことで天皇制を隅々にまで行き渡らせるものである。このような性質のものなので「国体反対運動」をしている人が昔から一部いるが、メディアはそれを全く報道せず、国体の欺瞞の隠蔽に手を貸す行為を続けている。この国体問題は、私たちがスポーツの衣において無知のまま主流秩序に加担させられていることが多いということの典型例といえる。

○メディアと政治とスポーツ

 

日本のニュースでは野球を中心としたスポーツ報道が異常に多い。上記したように2013年の「2020年東京オリンピック決定」騒ぎは、オリンピックというものが大衆を無思考にして動員するものであることを彷彿(ほうふつ)させるものであった。日ごろ陸上競技など関心ない人も、メディアが「世界陸上」などをテレビで流せば、そのときだけ急に陸上競技に興味を持つ人が増える。スポーツ報道を見ていると、簡単に大衆が洗脳されることがよくわかる。

 

また日本政府は2013年に長嶋茂雄氏、松井秀喜氏に国民栄誉賞を授与したが、ほとんどのメディアは無批判的で、むしろ政府の判断を絶賛した。テリー伊藤氏は「国民栄誉賞の発表のちょっと前に安倍さんから直々に電話をもらった。『テリーさんは長嶋さんの大ファンだから、お知らせします』と。びっくりしたと同時にうれしかったですね」といい、やくみつる氏も、今回のダブル受賞を「政府のファインプレー」といい、黒鉄ヒロシ氏も「そもそも反対する人は1人もいないでしょう。このタイミングの受賞はさすがにセンスがいい。」とべたほめした。見事に安倍首相の思い通りの発言をしてくれているのである。 

 

先に個人的に電話をもらうなどについても自分が利用されているのではないかと考えるのが知性であるが、テリー伊藤はそうでなく、得意になって自慢し、政府の宣伝をしている。国民栄誉賞授与式のときは大報道がなされ「感動した」という声が湧きおこった。そこに安倍首相は背番号96のユニホームを着て登場した。憲法96条とは関係なく96代首相だからと言い訳したが疑問の声が上がった。スポーツの政治利用、その片棒を担ぐメディアおよびテレビ文化人たちという、非常にスペクタクル社会的な事象であった。


 性的少数派の人々はその権利がほとんど保障されていないが、日本社会では多くの人は無関心で、無意識のまま差別構造を温存している。2014年ソチ五輪の開会式に西欧諸国の首脳はロシアが性的少数派を差別していることに抗議して参加しなかったが、安倍首相は喜んで参加し、ほかの国が参加しない中で日本は有利になった、プーチンと仲良くなれたと自慢し、メディアも無批判にそれを追認した。だがこのことは日本では性的少数派を犠牲にして多数派の政治的利益をとったということである。


 ロシアには、「同性愛プロパガンダ禁止法」(性愛宣伝禁止法)がある。2013年6月にロシアのプーチン大統領の署名によって成立した。「非伝統的な性的関係」つまり同性愛のプロパガンダを未成年者に広める行為(肯定的に語ること)は禁止/犯罪化され、ネットやニュースメディアで自らの意見を表明しても制裁が科されることになり、また同性愛者による集会も禁じられた。ロシア政府がゲイの(またはゲイ推進派の)外国人を逮捕し、最高14日間拘束した上で、ロシアから国外退去させることができる条項も含んでいる。実際にロシアではLGBTが殴られたり法的に弾圧されることがあり、女性パンクバンド「プッシー・ライオット」が「反プーチン」の曲を演奏して禁錮刑を受けたりした。


これらのひどい状況に対し、マドンナやレディガガをはじめとする多くの著名人が、ロシアへの抗議とLGBT擁護を表明していた。各国でロシアへの批判が高まり、それを受けて、欧米各国の首脳らは、ソチ五輪開会式を欠席したし、開会を前に、ロシアへの抗議活動が世界20都市で一斉に行われた。国連潘基文事務総長も、冬季五輪開幕を翌日に控えたソチで行われた国際オリンピック委員会(IOC)のセッションで、「性的少数者の逮捕や拘束、差別的対応に反対する必要がある」と述べた。


そんな中、日本と中国と北朝鮮首脳は開会式に参加した。LGBTへの人権意識が低い国が行ったということである。なお、合意に基づく同性愛行為が犯罪として処罰の対象となる国は全世界で七六か国以上あり、世界各地に同性愛憎悪がはびこり、暗殺もおきている実態を2011年の国連報告書は浮き彫りにしている。

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東京オリンピック招致に買収疑惑 高まる報道不信 名指しされたJOC電通の反応は?
「我々の理解とは異なる」
posted on 2016/05/13 05:01

Satoru Ishido
石戸諭 BuzzFeed News Reporter, Japan

Eimi Yamamitsu
山光瑛美 BuzzFeed News Reporter, Japan

東京五輪招致に疑惑が浮上

英紙「ガーディアン」が11日、2020年の東京オリンピック招致を巡り、招致委員会側が当時の国際オリンピック委員会IOC)の委員で、国際陸上競技連盟(IAAF)の会長を務めていたラミン・ディアク氏の息子が関与する口座に130万ユーロ(約1億6000万円)を支払った疑惑があると報じた。ガーディアンによると、すでにフランス当局が捜査を開始しているという。

 

ガーディアンは、この口座はシンガポールの金融機関のもので、ラミン・ディアク氏の息子で、国際陸連の「コンサルタント」を務めていたパパマッサタ・ディアク氏につながっているものである、とする。


フランス検察当局は12日、東京オリンピックの招致活動で、東京側が2013年にパパマッサタ氏の関連会社宛てに約2億2000万円を支払っていたと捜査状況を明らかにした。当局は声明の中で「(支払いは)日本の銀行口座からで、名義は2020年東京五輪招致委員会だった」と述べたという(時事通信)。

 

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ラミン・ディアク氏 Lintao Zhang / Getty Images
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共同通信によると、ラミン・ディアク氏は国際陸連会長時代にロシア選手のドーピングをもみ消す見返りに少なくとも約100万ユーロの賄賂を受け取った疑惑があり、既にフランス当局の捜査を受けている。シンガポールの口座はこのドーピング隠しに絡む金銭授受にも使われているという。

 

朝日新聞によると、ディアク氏はセネガル出身で2015年夏まで16年間、国際陸連の会長を務めている。パパマッサタ氏ら息子2人、私的な法律顧問ら非公式のグループで周囲を固め、主導的な立場で不正に関与したという。パパマッサタ氏は国際陸連から永久追放処分を受けた。

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パパマッサタ・ディアク氏 Afp / AFP / Getty Images
ID: 8641655
ガーディアンによると、ディアク氏は当時、IOCの委員も務めており、13年9月に決まった、東京オリンピック開催にも影響力を持っていた。
また、パパマッサタ氏につながる口座を管理していたのは、スイスのスポーツマーケティング会社「AMS」のコンサルタントを務めていたIan Tan Tong Han氏だと指摘。さらにAMSが大手広告代理店・電通関連の「子会社」であるとし、Ian Tan Tong Han氏と電通が関係しているとしている。

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Juan Mabromata / AFP / Getty Images
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インターネット上では、ガーディアンの記事を引用しながら報じた国内全国紙、通信社の記事に「電通」の名前がないことに「書かれていない」と指摘するユーザーの声があった。

名指しされた関係者は軒並み否定

 

東京オリンピックの組織委はガーディアンの取材に対し「招致期間中に起きたことは知る術がない」と答えている。
BuzzFeed Newsが12日、JOCの広報担当者に、130万ユーロを東京側が支払ったとするガーディアンの報道について、事実関係を尋ねたところ「報道は我々の理解とは異なる。東京はIOCにベストの提案をして、選ばれた」と話した。支払いの有無について、繰り返し質問したところ「すでに招致委員会は解散しており、ガーディアンの報道に答える立場にない。我々の理解とは異なるとしか言えない」と語った

 

また、BuzzFeed NewsがAMS社に問い合わせたところ「担当者が出張のため、答えられない」。電通の広報担当者は「報道されている支払いについては何も知らない。Ian Tan Tong Hanという人物が電通コンサルタントであったという事実はない。AMSは多くある取引先の一社で、子会社ではなく、出資関係もない。現段階で、弊社にフランス当局からの捜査はない」と話した。
BuzzFeed NewsはIan Tan Tong Han氏のメールアドレスに質問状を送ったが、13日午前1時時点でまだ返信はない。

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