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主流秩序、DV,加害者プログラム、スピシン主義、フェミ、あれこれ

「慰安婦」論争の一局面――「上野-吉見論争」は論争だったのか

 

 

金富子論文を紹介してコメントした、前田 朗さんのブログを紹介しておきます。

 

慰安婦」論争の一局面――「上野-吉見論争」は論争だったのか

http://maeda-akira.blogspot.jp/2017/05/blog-post_7.html

 

 

Sunday, May 07, 2017

慰安婦」論争の一局面――「上野-吉見論争」は論争だったのか

金富子「上野流フェミニズム社会学の落とし穴」『商学論纂』(中央大学商学研究会)58巻5・6号(2017年)

 

『継続する植民地主義ジェンダー』の著者、『歴史と責任』『Q&A朝鮮人慰安婦」と植民地支配責任』の編者であり、「慰安婦」問題の解決を求める運動の中心人物でもある著者の論文だ。

著者は、1997~98年当時の、上野千鶴子と吉見義明の間で交わされた論争を振り返り、その現在的位置と意味を測定しようとする。それが過去の論争ではなく、上野が絶賛する朴裕河の『和解のために』と『帝国の慰安婦』という形で、現在まさに議論と政治の焦点になっているからだ。

著者は、上野の『ナショナリズムジェンダー』が『帝国の慰安婦』に道を開いたと位置付ける。上野が朴裕河の著作を推奨したと言うだけではなく、『帝国の慰安婦』は「上野理論の実践」という側面を有するという。上野のいう「不純な被害者像」、「モデル被害者」論、「民族言説」論などをすべて共有し、反転させたのが朴理論だと見る。

 

その上で、著者は、2016年3月28日に東京大学で開催された非公開(その後、集会記録はインターネット上で公開)の研究集会における吉見と上野の発言を対比し、『帝国の慰安婦』に対する両者の評価を踏まえて、「学問的手続き」について、朴著は「研究書としては失格」ではないのか、「慰安婦」制度の責任主体をめぐる議論(業者主犯説)、「慰安婦」の「主体性」の理解などについて論じる。

 

最後に著者は、歴史家の成田龍一の議論を一瞥して、「本稿もまた『上野の議論の錯誤と矛盾』を突いたにすぎないとされるかもしれない。上野氏は『ジェンダー史からの歴史学への挑戦』と述べたが、筆者もまたジェンダー史研究者として応答したつもりである」という。

若干コメントしておこう。

第1に、私は上野-吉見論争が学問的な論争であったとは考えない。小林よしのり―吉見論争の方が、まだしも意義があっただろう。フェミニズムジェンダーという言葉を振り回せば何かを言ったつもりになれるのは、結構なことだが。とはいえ、上野の影響力の大きさから、20年たっても金富子論文が書かれる必要がある。これは、この国の学問水準の喜劇的な低さを反映している。

 

第2に、東京大学の非公開研究集会に私も聴衆の一人として参加したが、期待外れであった。議論がかみ合うか否かという以前に、デマを平気で容認し、開き直る論者がいたからだ。朴裕河擁護論者で、まともに議論しようとしたのは西是彦だけだったのではないか。西の主張には首をひねるが、その姿勢はまともだったと思う。こうした研究集会を実現したオーガナイザーたちには感謝している。

 

第3に、金富子は上野の「反日ナショナリズム」批判を取り上げて、「上野氏の隠れたナショナリズムが現れている」という。正しいが、「隠れた」の3文字は余計だろう。上野のナショナリズムレイシズムは20年前から明らかだからだ。

 

Posted by 前田朗 at 1:52 AM

 

第3の立場ということの危険性

 

 

憲法がらみでいろいろな話が出ている。護憲派改憲派に対して、硬直的だ、対立していて一歩も進まないとか言って、論憲がいる、必要な改正を議論しようなどというのがいるが、それは現実の政治を知らない素人であり、結局は憲法9条を変えることに加担してしまう。

 

教育の無償化とか9条に第3項をつけるとか、2020年までに改憲するなど勝手に首相が私的な集会で言うなど、憲法順守義務のある政府の中心人物としては違憲行動をしている。

 

あきらかに、戦争をしたいタカ派、保守、右翼などが憲法9を変えるために改憲を目指し、其れを進めるためにまずはお試し改憲とあからさまに言っている時に、従来のリベラル護憲ではだめとか言って、論じていこうと第3の立場を言うような輩は、戦争への道を舗装する愚か者である。

 

でも若い人は何も知らない。だからまるで初めて自分が真実みつけたかのように、生き生きと、あるいはいそいそと、あるいは得意げに、「私が正しい」と思って、従来の立場(リベラルとか護憲とか)を古臭いものと切り捨てる。愚かである。

そしてはずかしい。

 

韓国ドラマ『六龍が飛ぶ』で、若者は戦争の実態を知らないから戦争に簡単に賛成してしまう、国を守るとか言ってしまう、というよシーンがある。

でも戦争は敵と戦うというより、その多くが行軍の苦しさ、陣地づくり、兵糧や弾薬をどうするか(補給)とか略奪するとか、待機、刺殺偵察、小競り合い、ゲリラ、飢えとか病気とか殺人、レイプなのだということだ。

 

戦争が始まれば多くの人が死ぬ。

戦争を避けることが必要であり、憲法9条維持でまったく問題はない。いまの政治状況では憲法を変える必要は全くない。個別法律で対応すればいいだけである。

 

何も知らないくせに、知った顔で偉そうに語る人はダメだ。

歴史は繰り返すし、人間の多くは愚かである。

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主流秩序の理解―― 不妊治療の例から

 

 

ゼクシィCMの評価で前提としていた主流秩序の意味が分かるように、結婚秩序の意味と、不妊治療を頑張ってそれを人に伝える行為の持つ意味について、拙著から紹介しておく。

 

◆標準家族秩序(結婚秩序) 「結婚しているかどうか、子どもがいるかどうかなどで、標準的・典型的家族像にどれだけ近いかの秩序」……正社員で働き結婚し、子どもがいるという、理想の家族像に近い人ほど上位、そこから外れている程度の大きい人(例えば、子どもなし結婚→正規職事実婚→非正規結婚→非正規事実婚→同棲→離婚→独身→性的マイノリティ)ほど下位

 

『閉塞社会の秘密──主流秩序の囚われ』p41-42

 

別の例としては、ある女性が不妊治療をがんばって子どもを授かり、その体験記を出版して、その本が売れ、その著者である女性は講演を重ね、テレビ・雑誌・新聞などのメディアにもよく登場するというようなことがある。彼女は「夫の協力があって今がある」と輝く顔で語り、子どもを持てた幸せと、この過程(不妊治療と出産、育児経験)で自分が人間的に成長したことを語る(あるいは記述する)。その一つ一つは嘘ではなく本心からの言葉であろう。

 

しかし、それの持つ作用は、子どものいない女性は主流秩序の下位、お金や痛みを乗り越えて頑張って不妊治療をしてでも子どもをもつことが幸せや人間的成長への道だというメッセージである。独身の人、離婚した人、子どもがいない人の中には、今の子どもに関する主流秩序を前提にした焦りを感じる人が出てくるだろう。

不妊治療業界は彼女を持ち上げ、その結果、不妊治療している医者や病院、医療関係会社は儲かるであろう。多くの女性が不妊治療をしないといけないと思う圧力が高まっていくことは間違いない。

 

つまり著者であるこの女性は主流秩序を強化し、秩序の下位のものを苦しめる行為を無自覚にしているのである。またこの女性は、自分が不妊治療や出産というテーマで仕事を持てて経済的にも名声的にも利益を得るという形で「勝ち組」になっているのである。それは不妊治療業界との共犯関係を持つということでもある。下位のものを犠牲にして自分がのし上がる行為をしているということである。

 

 少し古いが、私にとっては印象的だった大事な例も挙げておこう。1990年7月、神戸高塚高校で、石田さんという女子生徒が遅刻し、機械的に校門を教師が閉め、生徒が門扉と門柱の間に頭を挟まれ、頭蓋骨粉砕骨折で圧死した校門圧殺事件があったが、これは学校・教師だけの問題でなく、それに対しこのことを問題にするのでなく、遅刻はいけないと思い、こういうことに動揺することなく勉強しろという言葉に無抵抗で、粛々とその日の期末考査試験を受けた生徒たち自身の問題でもあった。つまり教師たちも生徒たちも、この学校システムという主流秩序の加担者であった。

 

事件について

教師は、遅刻対策として時間がきたら機械的に高さ1.5メートル、重さ約230キログラムの鉄製のスライド式の門扉を閉めるということをしており、事件当日も教師は時計を見ながら「4秒前」などと生徒に対してハンドマイクで叫んでいた。現場に付着した女子生徒の血液は警察の現場検証前に学校により洗い流され、教諭は搬送先の病院に行くこともなかった。当日の試験は予定通り実施され、教諭は試験監督も務めていた。この生徒たち自身の加担性をすぐに問題にしたのが、外山恒一『校門を閉めたのは教師か――神戸高塚高校校門圧殺事件』(駒草出版、1990年)である。

 

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ゼクシィCMの評価  ―――主流秩序論の視点から

 

 

千田有紀さんのゼクシィCMへの批評を読んで、賛成できる面はあるものの私と意見が違うところが多いなと感じたので、私の感想をかいておこうと思う。 

 

  • まず

問題となっているCM

https://www.youtube.com/watch?v=FuH-38iyOD0

ゼクシィCM「私は、あなたと結婚したいのです」風船篇

 

 

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  • 次にこのCM を肯定的に扱った記事

「ゼクシィ『結婚しなくても幸せになれる時代』 新CMに寄せられた共感」

J-CASTニュース 2017年4/30(日) 17:15配信

というものがあって、

 

そこには、同CMが高い評価を受けているということが紹介されている。

そこでは「誰の生き方も否定してないから良い」 「結婚したくなるし、でも独身でいることを否定もしていないし、とても考えられてる...」などの意見を紹介しながら記事自体がこのCMを大きく持ち上げている。

その記事の中で、千葉商科大学国際教養学部専任講師の常見陽平さんが、ゼクシィがこれを言いきったのは事件だ、結婚押し付けうぜえ感がない、といって高い評価を与えている。

 

続きを読む

少年ジャンプ編集部が女子トイレマークを性差別的セクハラ的なものに変更  抗議を受けて中止

 

 

「20170419 【3話】ジャンプ編集部の女子トイレのマークを矢吹健太朗先生がデザインしたらこうなった!!」

> https://shonenjumpplus.com/article/entry/heppoko_03

 

ということで、まんがで以下のようなデザイン案4つが描かれた。

 

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そしてこの4つの案を検討した上で、最終的には、4つめの「下着を膝まで下ろした女性をモチーフにしたデザイン」が採用されたという。

そして、マンガ内では、「実際にジャンプ編集部の女子トイレに貼った」として表示を差し替えた写真も掲載されていた。

さらに、ジャンプ編集部には女性は一人もいないとして、最終コマで「ジャンプ関係者の女子のみなさん!編集部にお越しの際は是非女子トイレにお立ち寄りください!」と書いていた。

 

  • しかし抗議が来たため、4月23日に掲載を中止した。いまはそのマンガは削除された。

以下がその告知

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2017-04-23

「すすめ!ジャンプへっぽこ探検隊!」第3話掲載中止のお知らせ

すすめ!ジャンプへっぽこ探検隊!

 

 「少年ジャンプ+」掲載の「すすめ!ジャンプへっぽこ探検隊!」第3話は掲載を中止いたしました。

作品中に配慮に欠ける箇所がありましたことを深くお詫び申し上げます。

 

週刊少年ジャンプ編集部

 

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  • 当初、以下のような批判的記事も出た。

「少年ジャンプ編集部が女子トイレマーク変更をマンガで報告 エロいデザインに「セクハラ」の声」@ハフィントンポスト日本版

2017年04月21日 16時01分 JST

http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/21/shounen-jump_n_16137590.html

 

ネットでは擁護する声もあった。

たとえば

「ジャンプの女子トイレのやつ、今見たけど、これ矢吹先生は何も悪くないよね。件の絵だけじゃなく数パターン用意してクライアントに選ばせているし、もっと言えばこの案件で自分に求められているものを察知してそれを提出しているプロの仕事。単純に編集側のユーモアセンスの問題だと思った」といった意見。

 

  • まあ、問題外レベルだが、それが編集部では何の問題もないとなって、笑って楽しく写真撮ったりして、掲載したのだろう。
 

『六龍が飛ぶ』

 

 

韓国ドラマ『六龍が飛ぶ』は、『根が深い木』のスタッフが作った作品で、やはり、権力者、政治家と庶民の関係が扱われていて面白い。

 

  • 政治を使うものたちは、しばしば「政(まつりごと)は大局的に見なければならない」という。大きなプロセスの過程では少々の犠牲はつきものだという。

それにたいしてタンセはいう。「では聴くが、その過程でいったいいくらの民(たみ)が犠牲にならなければならないのか。」

 

  • イ・バンウオンは理想を達成するために、父に代わって印鑑を押して文書を偽造する。乱世には乱世の刀がいると正当化する。其れに対して師のチョン・ドジョンは、其れは乱世を言い訳にした詭弁だ、其れは乱世と戦うのではなく、乱世に乗じているだけだ、という。いったんそういう「乱世=現実主義という正当化」をすればそういう虫にそそのかされ、やがて自分が虫になってしまうという。乱世に乗じるものは、乱世をより悪化させるという。

とはいうものの、そのチョン・ドジョン自身が、目的のために犠牲を選ぶという誘惑の前にたたずみ迷う。

 

*****

こうした視点は、現実主義でなくては目的を達成できぬということで、主流秩序に乗じるものは主流秩序を再生産・強化するという話に通じる。

全体を見渡す鳥の視点でなく、地を這う虫の視点を重視する主流秩序の立場、いまここから身近なところに未来社会の関係を創出するという主流秩序のかんがえとも通じる。

 

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*******

 

以下HP からの、ストーリー導入部分

 

高麗後期の14世紀。辺境の咸州(八ムジユ)に暮らすイ・バンウオンは、百戦百勝の名将である父イ・ソンゲのような強い男になることを夢見ていた。ところがある日、初めて都を訪れたバンウォンは、尊敬する父が悪徳官僚イ・インギョムの圧力に屈した姿を見て絶望する。

そんな中、成均館の官吏チョン・ドジョンはイ・インギョムらの企みを暴き、明との戦を阻止。その姿に感銘を受けたバンウオンは、都に残って成均館に入学する。時は流れ、6年後一一。<新たな国を建設する>というチョン・ドジョンの志を知ったバンウォンは彼を探し始め、腐敗した高麗を終わらせるべく武術を極めたタンセ、重税に苦しむ村人を救いたいと願うプニ、立身出世を目指す剣客ムヒュルと出会う。

彼らはチョン・ドジョンの暗号と運命に導かれ、イ・ソンゲのいる咸州に集結。やがて6人の勇者たちは、新国家を築くという目標に向かって一つになるが・・・・

 

 

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『主流秩序概念を知って見えてきたこと: 学生さんの本NO7』

 

 

ある大学のジェンダー論のレポートをあつめた本、『主流秩序概念を知って見えてきたこと: 学生さんの本NO7』( Kindle版)

をアップしました。アマゾンで検索してもらえば見つかります。111円で読めます。みなさんが主流秩序と自分のかかわりを述べています。

他の学生さんのレポートも集まっているので、続いて紹介していく予定です。

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紹介文

本書は、主流秩序・ジェンダー秩序に関する大学講義の学生レポートを紹介したシリーズの一冊である。主流秩序という概念に向き合って自分を語る。例えばある学生さんは、父が妻子を残して逃げるといった厳しい家庭環境で育ち、生き延びるために、空気を読んで主流秩序に適応する生き方を自覚的に行っている。借金のある状況だが、すべてをひた隠しにして社会的地位を落とさないように生きてきた。無理をして、見栄を張って、引け目を感じつつ、そういうことを人様に微塵も気付かせないようにと隠し続けてきたものだから、人の目が、社会的地位が、気になって気になって仕方ない。ディープなオタクだが、ださいオタクを嫌悪し、ツイッターにどす黒い気持ちを吐き出して何とかやっている。

 

また別の学生さんは語る。「男の価値は経験人数で決まる」という間違った価値観ゆえに、多くの女性と肉体関係を持った。それをまわりに吹聴し、周りは尊敬の眼差しで見てくれる。自分の愚かな自尊心は満たされる。セックスをすればするほど周りからの株があがる。価値を上げたいがためにまたセックスをする。・・・

色々な学生さんたちが主流秩序概念を踏まえて自分を語り、考えだす。その「とまどいと思考の始まりと喜び」の記録である。

 

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森友学園・安倍・松井・迫田 問題(33)

 

 

 

  • 昭恵氏付の政府職員(谷氏)が15年11月、国有地に関する財務省への問い合わせ結果を籠池氏にファクスで送った経緯。籠池氏が「ちょっと急ぎます」と昭恵氏に留守番電話を入れると、職員から籠池氏に電話で連絡があった。「これは大切なことなのできちっとした文書にしてほしい」との依頼が職員からあったため、「私の汚い字で」手紙を郵送した。

 

  • 2016年3月、財務省田村氏との面談で、籠池前理事長は「こんなばかなことが認められますか。今で1年間、学校の開設の工事が遅れて。早々に(土地を)購入したいとも思っています」と述べた。すると3カ月後に国有地を8億円値引きして売却してもらえた。

 

  • 財務省は4月10日、売却の交渉経緯が書かれた文書の電子データについて、復元できる可能性があるとしぶしぶみとめたが、専門業者が調べないとわからないなどといってあいまいにし、直ぐに調べていない。6月には総入れ替えで情報がなくなるので、それをまっている。

 

  • 籠池氏が録音していた財務省幹部とのやりとりで、妻昭恵氏らの名前を何度も出す中で、「あの方を愚弄」 という言い方をして、なんとなく安倍首相や鴻池などトップレベルの政治家が関係あるかのようににおわして話している。籠池氏は「支援をいただいている議員の先生もいる」とも述べている。「昭恵夫人の方からも、確か聞いてもらったことがあると思いますけど」とも言っている。

籠池自身は、面会の中で言及した「あの方」について、籠池氏は取材に「小学校の開校を期待して待っている人たち」のことを指していたとし、名誉校長だった昭恵氏も含まれるのかという問いには「もちろん」と話した。

 

 

  • 籠池氏は、面会を機に土地取引交渉が、森友側にとって好転した、「ボディーブローではなく、カウンターパンチ」になったという認識を示した。実際、面会後に、近畿財務局が丁寧に現場を見に来て対応がスムーズにいったという。

 

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京都市デートDV予防教材 アイのカタチ

 

 

京都市デートDV予防教材 アイのカタチ」については先日私のブログで紹介しました。

http://hiroponkun.hatenablog.com/entry/2017/04/28/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E5%B8%82%E3%81%8C%E3%83%87%E3%83%BC%E3%83%88%EF%BC%A4%EF%BC%B6%E4%BA%88%E9%98%B2%E6%95%99%E6%9D%90_%E4%BD%9C%E6%88%90

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そこでも示したように以下のところで視聴できます。

 

京都市公式】京都市デートDV予防教材 アイのカタチ

http://jichitube.com/kinki/kyoto/kyotoshi/32906.html

「きょうと動画情報館」

  https://www.youtube.com/watch?v=gYBNMw4u2YU

 

DVDについては,製作部数が少なく,京都市関係機関に配布ののちは残部があまりないため、配布することはできないようです。

教員の方など教育目的での使用については,「貸出し」という形で対応してくれるそうです。

 

 

清田勝さんが自分の今までを語ってくれた。

 

 

主流秩序の話にかかわると思うので、面白い生き方をしている清田勝さんに話をしてもらった。就職から離職、日本一周、世界一周など自分の今までを語ってくれた。

 

そして彼は、5月から米国に行くので、その直前だった。

彼は次に米国のパシフィック・クレスト・トレイル、4,260km(通称PCT)を歩くという。

南カリフォルニアからワシントン州まで全長およそ4200キロ。山もあってたいへんな道のり。

このコースは有名で、映画になったりドキュメント作品があったりする。

映画 「私が出会うまでの1600キロ」(英題「WILD」)

記録DVD:「ロング トレイル ハイキング〜アメリカ縦断PCT 4260kmの旅〜」

 

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かれもFBでその元気な姿を報告してくれるだろう。

 

清田さんが話してくれた感想の一部を紹介しておきます。

 

  • 面白いかどうかわからなくてもとりあえずやってみて決めるというのはなるほどとおもった。
  • 今を幸せに生きる大切さを学んだ。その言葉は世間的によくいわれるが、本当にそれに忠実に生きるのがとれだけ難しいか、そして、どれだけ素晴らしいかを感じる事ができた
  • 私は回りの祖父母たちを見て、自分はどんな老後をおくるのかと考えてしまうが、清田さんの言葉、いまここを楽しむ、に、はっとした。
  • 正直、「甘い、逃げ」と思っていたが、実はこういう生き方が一番しんどいんじゃないかなとおもえるようになった。安定せず、収入も少なく、・・しかしそのしんどさは「充実したしんどさ」なのだろうなとおもう。
  • 「すべてに興味を持つことなどできない」というのは考えていない一面だった。興味あることをとことん追求できるようになりたいです。

 

 

 

面会交流関係の2つの事件

面会交流関係の2つの事件

 

◆2016年10月子どもとの面会交流拒否、1回100万円の支払い命令 

 

2016年10月、東京家裁(棚橋哲夫裁判官)が、別居している母親に長女を会わせる約束を父親が守らないとして、応じない場合は父親が1回あたり100万円を母親に支払うよう命じる決定を出した。

別居中の親子が定期的に会う「面会交流」では、守らない親に裁判所が金銭の支払いを命じる「間接強制」の多くが数万円から10万円程度と言われており、この判決は異例の高額。

私は最初、面会交流を進めようとする思想の裁判官の恣意的な判決かとおもった。

だが、どうも父親の方に 問題があるようで、其れへの配慮が見受けられる。

 

父親は2011年に家を出た後、長女を小学校から連れ帰って転校させた。

詳しい事情が分からないが、この行為は非常に「暴力的」な対応であり、危険性が高い行為と推測できる。

長女と会えない状態が続いた母親の申し立てで、東京家裁が2015年12月、月1回5時間の面会交流を認めたが、父親は応じなかったという。

これもおかしい。

 

 母親の間接強制の申し立てに対し、父親は「面会すれば母親が長女を連れ去る危険性がある」などと主張したが、同家裁は「もはや任意での実施を期待できない」と判断。父親の収入が高額であることなどを考慮し、約束を守らない場合の強制金の額を「1回100万円」とした。この決定の後、母親と長女の面会が実現した。

 

 今回の額は、父親が先に強制的に娘を連れ去ったなどの事情を考慮したことと、強制金を払ってでも会わせたくない、という人がいるために、収入と比較してある程度負担になる額ということで決定されたと考えられる。

 

とはいうものの、他方、「親子断絶防止法」の動きなど、DVなどの事情を考慮せずに面会交流を進めようという動きもあるので注意を要する。

面会交流には、DV加害者プログラムの受講の義務付けなどが必要だろう。

 

以下は最近の痛ましい事件。

 

◆2017年4月伊丹市、離婚した元夫が初回の面会交流で子どもを殺して自殺

 

 2017年4月23日、伊丹市で、武田康平(40)が離婚後のはじめての面会交流で子ども(娘、4歳)と会った日に、子どもを殺して自分も自殺した。

長女は両親が2016年11月に離婚したあと、母親と一緒に暮らしていたが、父親と月に1回面会することになり、23日は初めての面会日だった。同日、まず別居する元妻と住む娘と面会し、そのあと娘とだけあっていた。面会時間が終わっても娘が戻らず、元夫と連絡が取れないため、午後7時半ごろに元妻が伊丹署へ通報した。 警官が元夫の家に言って倒れている二人を発見した。

非暴力の立場から

 

 

北朝鮮が核開発して核攻撃できるようになるとかミサイル攻撃できるようになることは良くない、そんなことになったら日本が危なくなる、ということで、力づくで抑えようという発想ばかりが政治、メディアの世界で幅を利かせている。其れにあおられて普通の国民もみなそのように考え始めている。

 

米軍を含め力を見せて核開発を抑えられるという考え方だろう。そしてもし言うことを聞かないなら、シリアにミサイルを撃ち込んだように、あるいは過去米国がなんども軍事介入したように、北朝鮮にも軍事的介入もありうるとまで考える人が増えている。

 

その時のイメージは戦争が続くイメージでなく、圧倒的な軍事力で一挙に相手をつぶすという漠然としたイメージだ。体制転覆を求める人もいるがそこまではしないとしつつ、軍事施設を徹底的に破壊するというイメージで、何か軍事的には可能かのように思ったり、まさかそこまではいかないだろう、と、いつもの延長で圧力をかければいいという程度で思考停止している。

そして米軍が航空母艦を移動させ、核開発を辞めないならば攻撃するぞと脅す中、日本の自衛隊が軍事的に歩調を合わせはじめている。安保法で決めた米軍艦の護衛にまで進んでいる。

 

そういうスタンスが一つの政治的スタンスだというのはわかる。

だが、私は違う立場だ。そういう人がいてもいい。それが日本ではあまりにも見えない。おかしい。

 

その立場は、非暴力の立場だ。

クラス(学校)でけんかが強い奴A,B,Cが争っていても、だからといって自分がいつもナイフや銃を所持する生き方をするかというと、ぼくならしないということだ。そしてクrスの女子の多くもしないだろう。つまりナイフや銃を持つだけが対応策ではない。Aを抑えるにはBが殴るしかないということはない。

****

だから私の立場はこうだ。

アメリカの挑発がおかしい。そんなことをしたら戦争の可能性が出てくる。それは前線の兵士だけでなく一般国民が必ず犠牲になる。其の国民には北朝鮮の国民も含まれる。

核はアメリカ、ロシア、中国が持っているではないか。すでに日本が核攻撃される可能性はあるのだ。

アメリカ、ロシア、中国、フランスなどが核兵器を持っていて、どうして他の国は持つなと言えるのか。

もちろん持たない方がいいが、其れならアメリカ、ロシア、中国、フランスも核兵器を廃棄しろよ。核軍縮がずっと言われてきたのに、今やそれを言う人が減っている。仁保など核兵器に反対しなくなっている。

 

私は非暴力の立場だから、できるだけ多くの人が銃も核兵器も、ナイフも持たないようにしようと思うし、自分もそうしようと思う。クラスのほかの人にも、ナイフをもてというのではなく、ナイフでは解決しないと思う。国としても軍事力を持つなと思う。自衛のための軍事力さえいらないと思う。自衛隊をなくせばいいという立場だ。

憲法9条は維持すべきと思う立場だ。

 

だから北朝鮮が核をもってもしかたないとおもう。すでにほかの国はもっている。北朝鮮でもすでに軍事的に韓国や日本を攻撃する通常軍事力はある。前から攻撃の可能性はあるのだ。だが普通に考えれば北朝鮮は攻撃してこない。それは最終手段で追いつめられた時のやけっぱちのときだけだ。

 

一般的に危険は常にあるのだ。現実の世界は戦争があるし、レイプもある。そのなかで、戦争、軍事行動、レイプを減らす努力をするしかない。

だから私は外交努力で話し合いをするしかないという立場だ。日本は非武装中立でいい。日米軍事同盟安保などいらない。そんなものがなくても日本はべつに軍事攻撃も侵略もされないと思う。

各国の軍事力強化に反対する。しかしある国の軍事力強化をおさえるためといって、他国の軍事行動で抑えるということには賛成しない。

米国はアジアからとっとと撤退すればいいと思う。軍事的挑発するな。

日本はそれに同調するなと思う。

 

こんな立場はむかしならかなりいたが、今やかなり少数で見えなくなっている。非現実的だ、平和ボケだとかいう奴には、あなたは自分の考えだけが正しいと思うのか、といいたい。戦争がおこり、人が死ぬのだといいたい。

 

だがそういう人は、徐々に、異論に対して、お前は弱虫、怖がりだ、北朝鮮支持者か、非国民か、でていけ、と言い出す。それが歴史だ。

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「少女像」横に「徴用工像」設置計画――慰安婦問題がわかってないから「泥沼」

 

 

日本大使館前の慰安婦像のとなりに、「徴用工像」を設置する計画が韓国で持ち上がり、其れに対して日本政府が早くも反発しているが、韓国が悪いというゆがんだ認識しか持ててないから、事態を正しく把握できていない。2015年末の慰安婦問題の日韓合意自体が、人権や正義、韓国世論に反したまちがったものだったのに、日本は今でもこれを守れと固執している。

 

謙虚に真実を見よ。そして未来に向かって、謙虚に過去に向き合え。

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日本の植民地支配下にあった朝鮮半島から徴用された労働者=徴用工は奴隷のように扱われ、日本政府は謝罪も補償もしていないとして運動してきた市民団体が、この問題を提起するために日本大使館前の「少女像」の横に「徴用工像」を設置する計画を発表。今年8月15日の設置を目指している。

 

  朝鮮半島出身の徴用工に関する賠償をめぐっては、日本政府だけではなく、韓国政府も、1965年の日韓請求権協定で解決されたと確認している。

 

 

「妊活」教材の嘘

「妊活」教材の嘘

 

ジェンダー平等へのバックラッシュへの反撃のひとつのほがでたとのことです。ポスト真実とかいって無茶な時代に、ちゃんと一つ一つ反撃するのは大事な仕事です。安倍政権がジェンダー平等に対するバックラッシュ政権であることを忘れちゃーなりません。

 

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案内

文科省/高校「妊活」教材の嘘』(西山千恵子・柘植あづみ編、論創社

1800円+税)

2015年夏に文科省が発行した高校保健・副教材に、22歳がもっとも妊娠しやすいとす

る改竄グラフが掲載されたことをおぼえていますか?

 私たち「高校保健・副教材の使用中止・回収を求める会」は内閣府文科省や関連

学会に意見書・質問書を提出し、副教材の内容の問題点を指摘してきました。

本書は、この運動を基にして、高校保健・副教材の改竄グラフの由来、学校教育での少子

化対策はどこにつながっていくのかなどを解き明かしたものです。ぜひお読みください。

 

 

 なお6月3日に出版記念シンポジウムを開催します。詳細は改めてお知らせします。

 

目次

序章 高校保健・副教材事件とは何か (西山 千恵子)

第1章 グラフを見たら疑え (高橋 さきの)

第2章 「高校生にウソを教えるな!」集会と「専門家」たちへの質問状 (西山 千恵

子)

第3章 「子ども=生きがい」言説の危うさ (鈴木 良子)

第4章 「卵子の老化」騒ぎと選択 (柘植 あづみ)

第5章 隠蔽される差別と、セクシュアル・マイノリティの名ばかりの可視化 (大塚

健祐)

第6章 日本人は妊娠・出産の知識レベルが低いのか? (田中 重人)

第7章 人口政策の連続と非連続 (大橋 由香子)

第8章 「結婚支援」と少子化対策 (皆川 満寿美)

終章 日本の人口政策を世界の流れから見る (柘植 あづみ)

コラム 捏造・改ざんを遠ざけるために (三上 かおり)

巻末資料 内閣府文部科学省への要請文

巻末資料 関連事項年表

 

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出版記念シンポジウム (6月3日午後)

2017年6月3日(土) 14:00-16:30 【予定】

東京麻布台セミナーハウス

(日比谷線「神谷町」徒歩5分)

「ひよっこ」と「べっぴんさん」の間には

「ひよっこ」と「べっぴんさん」の間には

 

「ひよっこ」と「べっぴんさん」の間には天と地の差がある。

脚本家の感性、人間観の差。

それがわからない人がいるんだなあと思う。

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人がある「状況、出来事、刺激」に対してどのように「認知するか」は一様ではない。そのひとの受け取る「考え方の箱」「ライフスタイル」「スキーマ」によって認知は変わり、其れによって出てくる感情や行動が変わってくる。

 

「べっぴんさん」の主人公たちはそれが非常に、ネガティブで暗くて、ゆがんでいることが多いので、ゆがんだ関係、暴力性が出ていて、見ていて苦しかった。だからみるのをやめた。脚本家さん自身が認知のゆがみがあるのだと思った。

(女優さんは良かったのに、つぶされた)

 

それに対して岡田惠和脚本の「ひよっこ」は人間観が素直で、「出来事に対する反応がまっすぐなポジティブさ、繊細さ、きれいさ」があるので、素敵な主人公たちに見える。

 

現実は、人間は多様だし、皆が理想的に「いい人」(前向きな人、素直な人、コミュがうまい人)や健康になれるわけでもなく、ネガティブ志向にとらわれざるを得ないような環境に育った人もいるが、めざすのは、認知のゆがみを減らし、暴力性をなくすこと、つまり人を傷つけたり、自分を傷つかせたりしない健康的な関係を作れる人なので、

二つのドラマの脚本家の人間観・認知のゆがみの差の差がくっきり対照的だと言えるだろう。