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命を守るために逃げろ!  ロシア・プーチンによるウクライナへの戦争について

ロシア・プーチンによるウクライナへの戦争について

 

安倍が大好きなプーチンヒトラー化している。

愚かなことが起こっていて、皆が憤っている。反ロシア・反プーチンになって世界が批判していることは正しい。世界が様々な声を上げ、ロシアへの圧力を強めている。不正な侵攻があるなか、勇気をもって無差別虐殺に抵抗しようとするウクライナの人々の気持ちはまっすぐで、支持する。何としても生き延びてほしい。

そのうえでの話。

ここまで勇気をもって闘ってきたことは正しかった、すばらしかったということを前提に、私は今、ウクライナが負け戦で抵抗し続けるのが正しいとは思えないといいたい。これは今後の日本も含め「暴力へのスタンス」として大事な視点と思う。

ウクライナは今、NATOに入らないという妥協案でとにかく停戦する、抵抗せずにロシア軍の侵入・支配を甘んじて受け入れる判断をすべき段階かと思う。

当のウクライナの大統領はじめ、国民の多くは、怒りと悲しみの中にあって、すでに多くの人が犠牲になっている中で、そんなことできるかと思うだろう。私はNATOにはいって自分たちを守りたいという思いも分かるが、今の段階では後で変更してもいいので、まずは、「NATOに入らない」といってもいいと思う。それは中立・非武装の路線をとるということだ。ウクライナが歴史的・民族的その他で別の路線をとる自由はあると思うが、地球人として、私はウクライナのようなロシアと西欧の間国でも非武装中立はあり得ると思う。

 

非暴力主義、非武装中立について今多くは鼻で笑うだろう。「今、こんなふうに外国(中国や北朝鮮)に攻めてこられたらどうするんだ」というのがあって、橋下や安倍のようなバカな政治家はうきうきと核武装の議論もすべきだという。ネトウヨ初め、ネット民などの多くは、今、「国土・領土と国民の命と財産を守る」といわれると、それは当然とか思うだろう。すると、今後、台湾有事や尖閣列島竹島独島などの領土問題で、日本はナショナリズムになり、勇ましく敵と戦え、武装しようとなりさらに軍事力を強化していくだろう。もうすでに世界有数の軍事力を持っているのに。

だが、歴史から学んだ中での非暴力のスタンスのものは、私もそうだが、別の発想をする。

「攻めてこられたらどうするんだ」への答えはすでに伊田は出している(世界から学んだ)。

よくあるのは、「政治で戦争にならないようにするのが大事」というものだが、今回のウクライナのように、それでも攻めてこられることはある。日本は、東アジアではウクライナのように国土に侵攻される確率はほぼゼロに近いが、小さな暴力にさらされるということはテロであれ犯罪であれ、世界中にありえる。日本の近くでも領土問題とかでもめ事は起こるだろう。

で、そんなことはとっくに考えていて、

拙著『戦争に近づく時代の生き方について―――戦争/ナショナリズム/暴力に対する、非暴力/主流秩序の観点』(増補版・オンデマンド印刷書籍&電子書籍2020年9月)で私は昔からの自分の考えを再度まとめておいた。。

簡単にいうと、ル=グィンに学んで、「マッチョ・男らしく祖国を守ろう」ではなく、『逃げよう』という路線である。逃げるがそれは暴力に屈するのでなく、真に勝つための路線である。とりあえず逃げて、そして時間の中で戦い勝利する道である。

イメージは、精神を破壊するようなひどいいじめ、殴ってくるようないじめに対しては、逃げて(欠席でも、転校でもいい)、証拠をとって、弁護士や警察も使っていじめ加害者と徹底的に戦う道である。徹底的に戦うことである。

ウクライナにも今ロシアが軍事的に侵攻して支配してきても、「長く戦う道」がある。ミャンマーで今武器をとって戦っている人々がいて私は支持するが、皆が武器を持って戦うだけが現実的な戦いとは思わない。生き延びてその中で主流秩序に抵抗する生き方という道があるのだ。老人や子供や女性や障碍者や、「弱い人」なりの闘いかたはあるのだ。

過去、命をかけて様々な不正と戦った人々のたましいを受け継ぐからこそ、今その教訓から、死ぬことが見えている中で命がけでロシアに抵抗し続けるだけが道ではないという視点が広がってほしい。今後、ロシアはうまくいかないと、銃で市街戦で戦うようなレベルではなく、ミサイルや爆弾で、抵抗のしようがなく虐殺するのだ。その最大の無差別の武器が原爆だ。最新の武装勢力・武器の前では、昔のゲリラ戦の抵抗など都市ではできない。

19世紀・20世紀前半段階の戦い方をしようとしている、ウクライナの人々の抵抗のその精神の崇高さを認めつつ、今、「逃げる道」「いったん負けて結局勝つ道」を選んでほしいと思う。