希望と絶望、絶望と希望
私は1998年ごろにスウェーデンで「これからの日本、世界の暗黒社会化」を予測しその絶望の上での自分の生き方や社会運動の在り方、希望の持ち方として「スピリチュアル・シングル主義」を提唱し、著作としてまとめていった。いまその延長線上にあって、主流秩序論として展開している。そして実践的には、相談活動、DV予防教育、加害者更生プログラムなどをしている。
選挙・大衆・メディアというもののその愚かさと限界は主流秩序論でかいたとおり。今回の選挙もそう。
しかし、そのさなか、吉本・宮迫問題で、宮迫と田村が本気で自分の誤り弱さをかたったとろには、主流秩序をゆるがす実践が垣間見えた。これは日大アメフト事件で自分の主流秩序加担を語った宮川君と同じ。
そしてそれを取り上げたメディアで、久しぶりに本気の言葉が聞こえてきた。
吉本興業が、事実を隠蔽し、パワハラし、恫喝した、その中で田村宮迫が弁護士を立てて、記者会見をして大きな権力にあらがうところに希望があった。
メディア業界でのタブーの一つ、吉本という大きなブラック企業と、そこにメディアテレビ局も忖度してきた状況において、メスが入り始めている。
もう一つのジャニーズ事務所の支配はSMAP問題で今回も3人を出さないよう圧力をかけたことが明るみに出てBPOから注意はされたが、こちらはまだテレビ局は主流秩序に屈服従属加担したまま。ジャニーズのタレントも多くは沈黙。主流秩序に加担したままの茶番。
エリート官僚が権力に屈して人間らしい「真実を語る勇気」を持たずに、文書の改ざん・廃棄に加担している状況(ひとりは自殺はしたが真実語らず)に比べて、ノンエリートであるお笑い芸人たちの良さが出た事件である。
芸人たちはおおきな力に弱い面もあるが、仲間、先輩、相方との関係で、御世話になったひとたちにうそはつけないという、人間らしい心の底からの素朴な感覚には、ほっとするものがあった。ここには希望がある。
一方、この芸人たちの反乱に加担しない社員たちには、大きな問題がある。吉本企業の社員の内部から「隠ぺいがあった」という告発が出ないこと、労働組合をつくってて戦わないこと、契約が明確でないということなど、ブラックな状態を温存させてきた社員たちには、主流秩序への加担責任がある。
吉本は、安倍政権にするより、オリンピック利権に食い込み、大阪で維新という極右勢力とつながって万博利権を食い物にしている、それに無批判に加担している吉本芸人たちにも責任はあるが、主たる席には吉本興業という会社である。
少なくとも、今回の事件で、吉本はこうした公的イベントからすべて排除されるべきであろう。だが自民党安倍政権と維新はむしろ吉本というブラック企業とつながり続けあるだろう。体質があ同じで持ちつ持たれつの関係だから。
○れいわ新選組から重度障がい者が国会議員になったことの意味は大きい。
そこには希望がある。
http://www.labornetjp.org/news/2019/0721shasin
●「凪の御暇」がテレビドラマ化されて始まった。
そのフェミのテイストが正しく実写化されているか心配していたが、まあまあ要所をおさえているなと感じた。ただ今後、デートDV加害者・ストーカーである我聞君に変な思い入れを入れ込むような展開にならないか注意しておく必要があると思う。彼には悲しい背景があるがだからと言ってあんなことをしてはならない。それを愛と美化してはならないが、視聴者にそう思わせて、DVとわからせないようになると問題だ。
でも出演陣は主人公をはじめとして実力派ぞろいで期待ができる。
主流秩序にとらわれ従属していた今どきの女性が、フェミ的に自立し、slow(脱物質主義)に生きていく、脱主流秩序の物語だということが伝わればいいなとおもう。
●選挙報道で橋下などが本性丸だしに語っていた。いまの主流秩序の上位者たちのおぞましさがでている状況。
○韓国への、居丈高な物言いをおかしいと思えない、8割の日本人たちの愚かさ。戦争前夜と同じ感覚。河野外務大臣が「無礼だ」と怒ったり、世耕経産大臣、その他安倍政権の皆とその同調者が、排外主義・ナショナリスト・極右体質で語る「エラそうな韓国批判、韓国大統領への侮蔑」を受け入れるのはおかしい。その中での憲法 改憲で9条に自衛隊明記の策動。それが分からなくなっているのは、「戦争で日本が連戦連勝で国民大盛り上がりで万歳」と似ている。オリンピック的盛り上がりでおぞましい。
大阪で維新が2人勝つとか、文句あるなら米国から出て行けというトランプ支持者の熱狂と同じ。
○ゾゾタウン社長は、宮迫田村会見を「つくりこまれている、笑えてしまう」としか見れない、たましいで真実が見れない状況を言ってしまった。彼に限らないが、主流秩序の下位のものたちの真実の声が聞こえないおろかな人が多い社会。
その他いろいろあるが、足元でとりあえず安倍・橋下・ランプ的なものの逆を実践して生きていきたいと思う。